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Nomal 次のアイドレス作成所 /クレール (08/06/18(Wed) 21:49) #124
Nomal 高位森国人+竜猫+猫神+世界忍者 /クレール (08/06/18(Wed) 21:51) #125
│├Nomal やってみます /七海 (08/06/29(Sun) 13:55) #139
││└Nomal すみません・・・ /七海 (09/02/08(Sun) 02:23) #219
││  ├Nomal ありがとうございます! /クレール (09/02/08(Sun) 11:08) #220
││  └Nomal わー! /manaly (09/02/08(Sun) 11:54) #221
│└Nomal やりまーす /manaly (09/01/07(Wed) 23:08) #191
│  ├Nomal 一応完成 /manaly (09/02/11(Wed) 21:18) #222
│  ├Nomal 完成2 /manaly (09/02/17(Tue) 23:55) #225
│  ├Nomal 注釈用 /manaly (09/02/25(Wed) 22:24) #228
│  └Nomal 剣術 /クレール (09/03/02(Mon) 00:43) #229
Nomal 高位森国人+世界移動存在+魔法使い+風.. /クレール (08/06/18(Wed) 21:53) #126
│├Nomal 基本文エントリー /クレール (08/06/19(Thu) 19:05) #130
││└Nomal 一応完成? /クレール (08/06/20(Fri) 11:13) #134
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││└Nomal 改定 /たかおむ (09/02/15(Sun) 18:24) #224
│├Nomal 追加SS初稿 /イヌヒト (08/07/16(Wed) 00:24) #153
│└Nomal TLO対策 /クレール (08/09/15(Mon) 10:38) #168
│  └Nomal 改稿中 /クレール (08/10/16(Thu) 12:48) #173
Nomal 高位森国人+長弓兵+弓兵+魔法弓手 /クレール (08/06/18(Wed) 21:57) #127
│├Nomal 基本文書きます /manaly (08/06/20(Fri) 18:40) #136
││├Nomal 第一稿 /manaly@でさき (08/08/03(Sun) 13:23) #165
││├Nomal 第二稿 /manaly (08/08/09(Sat) 06:39) #166
││└Nomal 第二稿ダッシュ /manaly (08/09/17(Wed) 17:12) #169
││  ├Nomal 第三稿(前編 /manaly (08/09/18(Thu) 22:20) #170
││  ├Nomal 第三稿(中編 /manaly (08/09/25(Thu) 00:41) #171
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││  └Nomal 第三稿(後編 /manaly (08/12/02(Tue) 00:00) #179
│├Nomal 絵とか /リクガメ (08/07/07(Mon) 23:40) #146
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│  └Nomal 支援材料2(途中) /クレール (08/11/27(Thu) 12:52) #177
Nomal 藩王 (るしふぁさん個人) /クレール (08/06/18(Wed) 22:08) #128
│├Nomal 玉座 /テル (08/06/19(Thu) 22:30) #131
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│└Nomal 参加します /manaly (08/06/20(Fri) 23:40) #137
│  ├Nomal 副産物 /manaly (08/06/29(Sun) 18:23) #140
│  └Nomal 藩王本文 /manaly (08/06/29(Sun) 20:21) #141
│    └Nomal 本文修正 /manaly (08/07/02(Wed) 03:42) #142
Nomal 食糧生産地(HQ作業 /クレール (08/06/18(Wed) 22:12) #129
│├Nomal 設定文(豆+薬草+地図まで) /クレール (08/06/20(Fri) 13:46) #135
│├Nomal はちさん /七海 (08/06/21(Sat) 04:13) #138
│├Nomal 設定文エントリ /クレール (08/07/03(Thu) 10:58) #143
││└Nomal 養蜂+リンゴ+お米 /クレール (08/07/09(Wed) 00:47) #147
│└Nomal 漁,はじめの,おわりの /クレール (08/11/08(Sat) 23:07) #176
Nomal 高位森国人+長弓兵+弓兵+世界忍者 /クレール (08/07/06(Sun) 00:23) #144
│├Nomal 基本文エントリ /manaly (08/07/06(Sun) 05:38) #145
││├Nomal 第一稿 /manaly (08/07/15(Tue) 04:59) #151
│││└Nomal ツッコミ /クレール (08/07/29(Tue) 01:16) #162
││└Nomal 第二稿 /manaly (08/08/03(Sun) 05:19) #163
││  └Nomal 第二稿補足 /manaly (08/08/03(Sun) 05:47) #164
│└Nomal イラスト・完成 /七海 (08/07/12(Sat) 02:12) #150
Nomal 藩国アイドレスについて /クレール (08/07/09(Wed) 10:43) #148
│└Nomal いまのところ /クレール (08/07/09(Wed) 10:47) #149
Nomal 進行度合い 080821 /クレール (08/08/21(Thu) 22:14) #167
Nomal 政策用草稿 /クレール (08/10/21(Tue) 12:21) #174
│├Nomal 改稿部分 /クレール (08/10/23(Thu) 15:05) #175
││└Nomal TLOコンペ用 /クレール (08/12/08(Mon) 14:57) #182
│├Nomal 政策081212 /クレール (08/12/12(Fri) 18:17) #183
│├Nomal 政策081229 /クレール (08/12/29(Mon) 10:52) #188
│├Nomal 090105 /クレール (09/01/05(Mon) 23:20) #190
│├Nomal 090116 /クレール (09/01/16(Fri) 15:51) #195
│├Nomal 090120 /クレール (09/01/21(Wed) 00:58) #199
│└Nomal 090207 /クレール (09/02/07(Sat) 23:42) #218
│  └Nomal 090218 /クレール (09/02/18(Wed) 09:39) #226
Nomal 寮(施設) /クレール (08/12/04(Thu) 00:34) #180
│├Nomal 間取り図 /クレール (09/01/03(Sat) 15:52) #189
││└Nomal 医学生寮の /クレール (09/02/03(Tue) 17:49) #209
│├Nomal 医学院寮 /イヌヒト (09/01/12(Mon) 22:29) #192
││├Nomal 医学院学生寮の紹介 /イヌヒト (09/01/12(Mon) 23:08) #193
││├Nomal 寮で暮らす人にインタビュー /イヌヒト@出先 (09/01/15(Thu) 18:38) #194
││└Nomal 医学院寮地図 /ウミガメ (09/02/04(Wed) 03:30) #213
│└Nomal 猫士寮 /クレール (09/02/03(Tue) 00:47) #208
│  ├Nomal 猫士寮地図 /ウミガメ (09/02/04(Wed) 03:32) #214
│  └Nomal 設定文(完成?) /クレール (09/02/05(Thu) 23:58) #216
Nomal 保育園(施設) /クレール (08/12/04(Thu) 00:36) #181
│└Nomal 保育園地図 /ウミガメ (09/02/04(Wed) 03:34) #215
Nomal 森国人+魔法使い+理力使い+ネコリスの.. /クレール (08/12/13(Sat) 10:45) #184
│└Nomal 文章エントリー /クレール (08/12/13(Sat) 10:45) #185
│  └Nomal 抜粋 /クレール (08/12/13(Sat) 15:48) #186
Nomal 陸軍兵站システム(技術) /クレール (08/12/26(Fri) 00:35) #187
│├Nomal 草稿の草稿 /イヌヒト@出先 (09/02/03(Tue) 19:02) #210
││└Nomal ちょっと修正してみたり /クレール (09/02/03(Tue) 22:55) #211
│└Nomal 完成稿 /クレール (09/02/04(Wed) 00:26) #212
│  └Nomal 修正ペソ /クレール (09/02/19(Thu) 00:35) #227
Nomal EV137 /クレール (09/01/17(Sat) 23:43) #196
  ├Nomal L:案 /クレール (09/01/17(Sat) 23:56) #197
  ├Nomal 質疑結果 /クレール (09/01/18(Sun) 23:45) #198
  ├Nomal 伏線はりはり /クレール (09/01/25(Sun) 00:15) #200
  ├Nomal インタビュー草稿 /クレール (09/01/26(Mon) 23:08) #201
  ├Nomal トラリス遭遇編 /manaly (09/01/29(Thu) 01:59) #203
  ├Nomal トラリス育成編 /イヌヒト (09/01/29(Thu) 00:25) #202
  ├Nomal ないようはないよう /S43 (09/01/29(Thu) 10:31) #204
  ├Nomal トラリス絆編? /クレール (09/01/29(Thu) 17:48) #205
  └Nomal もふもふもふもふされておったそうな /ウミガメ (09/01/29(Thu) 21:36) #206
    └Nomal 改稿 /クレール (09/01/29(Thu) 21:59) #207


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■124 / 親階層)  次のアイドレス作成所
□投稿者/ クレール 一般人(30回)-(2008/06/18(Wed) 21:49:02)
    すれちがいがおこらないように
    何を作りますと宣言してから作業にとりかかってくださいね。
[ □ Tree ] 返信 削除キー/

▲[ 124 ] / ▼[ 139 ] ▼[ 191 ]
■125 / 1階層)  高位森国人+竜猫+猫神+世界忍者
□投稿者/ クレール 一般人(31回)-(2008/06/18(Wed) 21:51:50)
    2008/07/15(Tue) 07:51:45 編集(投稿者)

    高位森国人
     要点 = 長い耳,長い髪(男女とも),やせぎす,絹の服装,頭環
     周辺環境 = 森の王宮

    竜猫
     要点 = 偉そう、巨大剣、デブ猫
     周辺環境 = 戦場

    猫神
     要点 = 肩に乗せた猫
     周辺環境 = 神殿

    世界忍者
     要点 = 世界の国をモチーフにした忍者装束・尻尾・悪そうな目
     周辺環境 = 城の屋根
[ 親 124 / □ Tree ] 返信 削除キー/

▲[ 125 ] / ▼[ 219 ]
■139 / 2階層)  やってみます
□投稿者/ 七海 一般人(2回)-(2008/06/29(Sun) 13:55:16)
    まだ要点も出てませんが、やってみようかなと思います。

    要点満たすのは、ややシンドそうですがー
[ 親 124 / □ Tree ] 返信 削除キー/

▲[ 139 ] / ▼[ 220 ] ▼[ 221 ]
■219 / 3階層)  すみません・・・
□投稿者/ 七海 一般人(1回)-(2009/02/08(Sun) 02:23:14)
    ヒュ〜ドロドロ。 …なんちゃって。

    幽霊国民の七海です。
    ご無沙汰してます…

    いつの話だって感じですが、ほっぽらかしていた竜猫を仕上げました。
    http://www.kotonet.com/~gamechaki/bbsl/data/IMG_000546.jpg

    性能開示だけしてほっとくのは良くない、と言う話を聞いたもので一応。
    申し訳ないです。


    もうおせーよバカーヽ(`Д´)ノ とか、もう描いちゃったからイラネ(゚听) とか、manalyさんの設定文に合わない(´・ω・`) とかならスルーしてください…
[ 親 124 / □ Tree ] 返信 削除キー/

▲[ 219 ] / 返信無し
■220 / 4階層)  ありがとうございます!
□投稿者/ クレール 付き人(83回)-(2009/02/08(Sun) 11:08:45)
    2009/02/08(Sun) 11:12:28 編集(投稿者)

    No219に返信(七海さんの記事)
    > ヒュ〜ドロドロ。 …なんちゃって。
    >
    > 幽霊国民の七海です。
    > ご無沙汰してます…
    >
    > いつの話だって感じですが、ほっぽらかしていた竜猫を仕上げました。
    > http://www.kotonet.com/~gamechaki/bbsl/data/IMG_000546.jpg
    >
    > 性能開示だけしてほっとくのは良くない、と言う話を聞いたもので一応。
    > 申し訳ないです。
    >
    >
    > もうおせーよバカーヽ(`Д´)ノ とか、もう描いちゃったからイラネ(゚听) とか、manalyさんの設定文に合わない(´・ω・`) とかならスルーしてください…

    にゃー!
    お疲れ様ですー! 素敵な絵をありがとうございます!
    七海さんがお忙しいのは知っていましたので、悪影響など余り気にせず気長にお待ちしておりました。
    いらないとか、そんなことはないです(笑) また気が向いたら書いていただけると喜びます。
[ 親 124 / □ Tree ] 返信 削除キー/

▲[ 219 ] / 返信無し
■221 / 4階層)  わー!
□投稿者/ manaly 一般人(3回)-(2009/02/08(Sun) 11:54:34)
    No219に返信(七海さんの記事)
    > ヒュ〜ドロドロ。 …なんちゃって。
    >
    > 幽霊国民の七海です。
    > ご無沙汰してます…
    >
    > いつの話だって感じですが、ほっぽらかしていた竜猫を仕上げました。
    > http://www.kotonet.com/~gamechaki/bbsl/data/IMG_000546.jpg
    >
    > 性能開示だけしてほっとくのは良くない、と言う話を聞いたもので一応。
    > 申し訳ないです。
    >
    >
    > もうおせーよバカーヽ(`Д´)ノ とか、もう描いちゃったからイラネ(゚听) とか、manalyさんの設定文に合わない(´・ω・`) とかならスルーしてください…

    すいません。むしろ設定文(というか構想というか)の方が二転三転してました orz
    ありがとうございますー! やる気でましたー!
[ 親 124 / □ Tree ] 返信 削除キー/

▲[ 125 ] / ▼[ 222 ] ▼[ 225 ] ▼[ 228 ] ▼[ 229 ]
■191 / 2階層)  やりまーす
□投稿者/ manaly 一般人(1回)-(2009/01/07(Wed) 23:08:05)
    かなり好き勝手やります。すいませんがお願いします。
[ 親 124 / □ Tree ] 返信 削除キー/

▲[ 191 ] / 返信無し
■222 / 3階層)  一応完成
□投稿者/ manaly 一般人(4回)-(2009/02/11(Wed) 21:18:22)
    2009/02/17(Tue) 23:52:38 編集(投稿者)

    ○竜に挑む猫

     ……竜が空を飛ぶときは、夜が来る合図である。
     それはネコが「寝子」である時の終わり。日溜まりでの微睡みの終わり。日常の終わり。寒い風と眠れぬ夕べが告げる、世界の闇のはじまり。

     竜が飛ぶ日はいずれ来る。
     故にすべての猫よ。日々牙を磨き爪を研げ。
     努々忘れることなかれ。いずれ来る闇のことを。
     我等は猫。何処とも知らぬ闇より潜み来たる終わりから、世界を守るもの。
     竜が世界の最後の守りならば、我等は最初の守り。日常の守り。
     すべては未だ終わらぬと、故に未だ戦ならずとも抗い続けるものであると。

     竜が飛んだならばそれは戦の合図である。激しい戦の合図である。
     翼が巻き起こす風は世界を揺らし、吹き散らす炎は命を焼くであろう。
     それは竜の風である。
     我等が王は聡明なお方。
     竜の風が吹いたならば、夜に我等を呼ぶであろう。
     戦に備えよ。武楽器を取れ、と。

     王が啼いたならば、我等は果てへと旅立たねばならぬ。
     一度は棄てた武楽器を、世界の果てから掘り起こさねばならぬ。
     そして、誇りと共に名乗るのだ。
     我等は猫にして猫の誇り。最後の戦に備えて集った猫。
     ―――竜と轡を並べ、時に挑み、それを下すもの。すなわち「竜猫」であると。


    〜 るしにゃん王国、王宮の猫神たちに伝わる古謡の現代語訳(関係箇所の抜粋)
     原典は「猫の戦場」を謡ったとされ、神殿の壁画のモチーフにもなっているが、古謡のすべてを記憶するものは現神殿長を含め数名の古老のみである。


    ○竜猫計画の発動

    「他国に寄りかかる時代は終わったということです。自ら火の粉を振り払う必要がある」
    「悲劇は、一度で十分だ」

    〜計画再始動時、反対意見を受けての藩王るしふぁの言葉。議事録より抜粋


     次々と現れた新たなる弓兵科の登場とその活躍によって、低物理域方面での中・遠距離戦闘の主戦力としての地位を獲得しつついたるしにゃんの兵士たちであったが、そこにはひとつの根本的に解決していない問題があった。
     それは、あくまでそれら弓兵部隊の性能が発揮されるのが「中・遠距離に存在する敵」だったということだ。それよりも近い距離から行われる攻撃(*1)には完全に為す術がないのである。
     露払い、或いは盾となる部隊が遅かれ早かれ必要となるのは間違いがない。
     しかし同時にそれらは、森国人が最も苦手とする分野であることもまた事実であった。
     深き森を自在に行き来する森の民であり、古い時代の知識の継承者であり、その結晶である魔術に深い親和性を持つ民。それが森国の民である。
     特にるしにゃんの大地はよく言えば起伏に富んだ、つまり平地と呼べるものが少なく、あっても草木が生い茂り、常人には踏破の難しい土地柄である。
     それらを平地の如く行く事の出来る敏捷性と、自らの身体ではなく積み重ねた経験によって切り抜ける知識。それこそが長らく彼らの誇りであった。もうひとつの特徴である美しさ――やせぎすの、言い換えれば優美さをも感じさせる線の細い体つきや長い髪といった特徴はそれらの裏付けから来る自信の現れに他ならない。
     それ故に弱点を補強するのではなく、それを他国の兵力によって補う事で強化を図ってきた――というのが、これまでのるしにゃんでの方針であり、それは実質、成功してもいたのである。
     よって、案として一度は検討され、その取得の運命がイグドラシルに現れていながらも、長らくこの計画が手を付けられる事はなかった。
     ところが、そうした状況に一石を投じる事態が立て続けに起こる。
     ひとつは国際的犯罪者であるテロリスト、クーリンガンの登場とそれによる被害。
     そしてもうひとつは、無名騎士藩国での戦争とそれによる戦傷被害である。

     クーリンガンのテロの特徴には「絶技による接近」があった。
     何処にでも無制限で登場できるその手口によって、これまでに言われていた弓兵たちの相対距離による有利性(*2)は、ほぼ無効化されたに等しかった。
     そして無名での戦争。
     この結果によって、同一部隊の酷使による精神的疲労――いわゆる医療の進歩による治療の早期化と、それによる過酷な戦線への「押し戻し」が、それを行った兵士のみならず全体に多大な悪影響を及ぼすという事実が、悲惨な状況に陥った兵士たちの姿と共に白日の下に晒されることとなったのである。
     特に、部隊のうち半数近くが入院という措置となったるしにゃんでは、この事実は重く受け止められた。
     これらの悲劇を繰り返さない為に、取り得る手段は何か。
     もっとも理想的な対処は「押し戻し」をする必要がない状態を保つことである。
     それには敵の数を減らす、あるいは味方の数を増やせばよい。

     ここに至って、藩王るしふぁは決断を行う。
     それはすなわち自ら近接戦闘を行うことを前提とした部隊の設立と、その為の武装の開発であった。


    ○部隊設立

     計画の再始動を宣言した直後、軍の方針会議にひとつの意見書が提出された。
     執筆者は星見司を中心とした王宮内研究チーム――かつての弓兵部隊の強化に貢献したメンバーを中心として発足した調査研究担当者たちである。彼らは半凍結状態となった後にも、業務の合間を縫ってリサーチを続けていたのであった。
     彼らが取り組んでいたのは、各自の伝手を最大限に利用して戦闘部隊――特に接近距離の戦闘を得意とする部隊の資料を片っ端から取り寄せることであった。他国の技術を取り入れる為、というのが表向きの理由であったが、彼らが真実求めていたものはそれらの資料にある技術でも制度でもない。部隊の明確なイメージである。
     既に弓兵部隊の強化を手掛け、成功していた彼らには、強い確信があった。最初の段階で理想と現実がかけ離れていても、明確なイメージとそれらの差を埋める為の努力をし続ければ無理ではなくなるものなのだ、と。
     とはいえ、そうした努力も方向性を見失えばただの徒労である。特に弓兵の時とは異なり、元々不向きである分野を開拓し、軍の一分野として根付かせようというのだ。慎重にも慎重を期す必要があった。
     時に藩王の親書によって依頼し、または各自の伝手を頼りにして資料を集め、国内の記録や歴史書に限らず広く共和国全土、あるいは帝國の書物までをも紐解き、分析し、データをこつこつと蓄積し続けること数ヶ月。
     出された結論は、他の面々が想定していたものとは異なるものだった。遠く帝國に存在する拳法家たちのそれを参考にしようというのである。
     修行で鍛えられた強靱な肉体を背景にしてはいるものの、独自の鍛錬と歩法とをベースとした彼らの能力は、与えられた攻撃を受け流す事によって自身のダメージを最低限度に抑える技術の集大成であるといえる。その能力の基礎となるのは、先を読む為の知識と、何より先手を取る為の敏捷性だ。森を征く森国人の立場に通じるものである―――
     ただし、これらをそのまま移植することは、それぞれの持ち味を殺す事にも繋がる。
     故に、既に国に存在するもの――るしにゃんの場合には忍者の隠れ里で伝わっている白兵技術と融合させるが妥当と考えられる、というのが彼らの出した結論であった。
     ―――これが忍者たち、特に古老と呼ばれる上層部の反発を招く(*3)。
     技術の改革は不要とする彼らの強硬な態度にあわや計画そのものが頓挫するかと思われた矢先、二人の仲介者が現れる。一人は魔法弓部隊――俗称「魔法弓手」の長。そしてもう一人はその形式上、王宮と神殿に属する猫神の長であった。
     前者は提言による変化を受け入れた結果、成功を収めた立場から彼らを説得し、後者は技術的な必要性から大幅な改革ではなく実験部隊としての設立を提案する。
     これらによって、部隊は当初の忍者改革案から、猫神部隊の能力強化という方向に大きくその性質を変えつつも、そのコンセプトを守ることとなったのである。
[ 親 124 / □ Tree ] 返信 削除キー/

▲[ 191 ] / 返信無し
■225 / 3階層)  完成2
□投稿者/ manaly 一般人(5回)-(2009/02/17(Tue) 23:55:10)
    2009/03/02(Mon) 03:02:31 編集(投稿者)
    2009/02/25(Wed) 22:23:50 編集(投稿者)

    長すぎて無理って言われたので。上の続き。
    ---------------------------------------

    ○誓いと願い

     新たな部隊による模索が始まったその日、猫神たちが研究チームに託したものがある。
     それは神殿の奥で密かに伝えられた古文書であった。古代より神殿にのみ伝えられてきた特殊な白兵術・格闘術を記したそれらには、奇妙な挿絵が入れられていた。
     挿絵それ自体は、神殿の壁画などにモチーフとしてよく用いられているもの――祭司たちの間では「猫の戦場」と呼ばれている光景であろうと思われた。彼らの背や翻る旗等に古いるしにゃんの紋章があったからである。しかし、彼らには現在の忍者たち、あるいは猫神たちと明らかに異なる点があった。身に帯びる剣が巨大すぎたのであった。
     この挿絵には「竜猫之図」とある。
     竜猫。
     猫神たちの話と現存するいくつかの壁画や覚え書き等の数少ない資料(*4)によれば、それは自らの爪と青く輝く武楽器を口に、戦場を駆け抜ける猫たちのことであるという。彼らは自らを世界の最初の護り手と称し、時としてあらゆる種の中で最強を謳われる竜種にも果敢に挑み、下すという。その力と、何よりも自ら世界を守ろうと強く願う意志から他ならぬ敵対者であった竜たちにもその名を冠し、名乗る事を許されているのである、と(*5)。
     これを持ち出した事を問う研究チームの面々に、彼らは答えた。これは誓いであると。
     祖先の栄光を、現代の自分たちが名乗る事は恥ずべき事であるかもしれぬ。過去は過去。今のこの身は戦場に立つにはあまりにも弱すぎ、目前の国難にも無力であると。しかし。
    「帝國で竜が国を焼いたと聞いた時、我々は思ったのです。我々もまた変わらなければならないのだと――この国を、世界を守る為には竜にも挑める力が必要ではないかと」
     その日から、実験部隊には「竜猫隊」の名前が与えられることになる。
     古文書の内容を知り尽くした祭司たちの協力もあって、古文書の武術と他国の各種体術とを組み合わせる作業は竜猫隊へと委ねられた。
     作業と共に、訓練という名の試行錯誤が開始されるまでにそう時間はかからなかった。


     その一方で研究チームは隠れ里の鍛冶師たちと共に、その装備を生み出す作業に全力を注いでいた。
     竜猫隊とその協力者たちによって明らかにされた古文書、そこに記された武術の内容が非常に特殊なもの――前述の挿絵通りの巨大剣を攻防に活用しきる事を前提としたものだったからである(*6)。驚くべき事に、竜猫たちは剣を使って攻撃を「切る」のではない。技術によって受け流すのだ。それは弓矢の他や、魔術の類であっても例外ではない。
     そして、高エネルギーの塊ともいえる詠唱魔術を一度なりとも受ける剣となれば、その素材は通常の刀剣と同じという訳にもいかない。
     あまり知られていない事実ではあるが、るしにゃんは良質な鋼の取れる土地柄である。そして、その鋼を鍛え武具とする技術はかの「大災厄」を経てもなお、衰えず存在していた。他ならぬ、弓兵たちの武器――その先端の鏃を作る技術として。
     彼らの大半は元々忍者たちの携える刀剣を専門に作っていた者たちである。
     技術を要する職故に日々に不満はないが、野望はあった。――現在、武術のひとつとして存続しつつも、携える武器としては廃れかけた刀。それを再興させたいと誰もが望んでいたのである。
     ―――そこに研究チーム、否、竜猫隊からの依頼が来た。
     久々の大仕事に、鍛冶師たちは奮起した。故に正式な王命を出すよりも先に彼らは動き始める。仕様書とは名ばかりの、希望要綱だけを書き連ねた無謀なしろものを前に、真剣に名うての刀匠たちが論議を始め、その構造を、材質を、製法を語り合った。白熱した論争の後に玉鋼が足りぬと判れば製鉄場に火が点され、鞴が風を送って炉を暖めた。刀剣専用であるが故に封じられていた大槌が、鋏が、その他使われずに在ったあらゆる道具が恭しさを以って保管されていた蔵から運び出され、昔日の姿を取り戻す。
     ―――今の己等の持てる全ての技術を持って、竜をも打ち破る剣を作るべし。
     誰が言い出す訳でもない合い言葉の下にやがて槌打つ響きが里に広がり、久しく起こる事のなかった活気が満ちる。
     やがて試行錯誤の末に一振りが完成する度に、それは人知れず修行を続ける竜猫隊のところに届けられ武術の鍛錬へと使われる一方、記述通りの性能を持つかどうかのテストが行われるようになっていった。

     それにつられるようにして、今度は装備を作っていた武具職人たちが動き出した。
     彼らが研究チームの下に持ち込んだのは、一揃いの武具であった。
     武術の鍛錬風景と弓兵たちの武装を参考にして生み出されたそれらは剣を振るう為の上半身だけでなく下半身、特に動きの基本となる足の保護を重視して作り出されたものであった。
     武具としては既に完成された、他国へ持ち出せば美術品のように賞賛されるであろうそれを、何故研究チームへと託したのか?
     当然といえば当然の疑問に、彼等は言う。――我々では「これ」を完成できない。実戦の為の仕上げとして、魔術を刻むことは出来ない、と。
     他のものたちのように魔術に対する怒りや恐怖を捨てた訳ではない。しかし同時に彼らは痛いほど理解していたのである――魔術を用いなければ、本当の意味でこれを完成させ、竜を名乗るほどの力を与えることは出来ないのだ、と。
     鍛冶師と武具職人。
     形こそ異なるものの、そこにはこの国の平和をひたすらに願う心と、その為に己の持つ技量のすべてを尽くそうとする意志があった。
     戦う場所は異なれど願うところは同じ――彼らは自らの職能によってそれを示そうとしたのである。

     ほどなくして、魔術を刻み込まれた専用武具は完成し――そして竜猫隊へと渡されることとなる。それとほぼ同時に、巨大な剣もまた完成した。
     耐久実験と仕様変更を何度となく繰り返し続けた結果、完成までには一年近い歳月が過ぎていた。しかし、そのあまりに真剣な姿に誰もそれを咎めることはなかったという。
     そしてそれとほぼ同じ時間を費やされた鍛錬の結果、それらを完璧に使いこなせる者もまた竜猫隊以外には存在しなくなっていたのである―――

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■228 / 3階層)  注釈用
□投稿者/ manaly 一般人(6回)-(2009/02/25(Wed) 22:24:38)
    *1
     報告書によると、以下のような例が出ている。
    1)戦術としての奇策による接近
     ・伏兵の奇襲、あるいは夜闇に乗じて現れる暗殺者など
    2)個人の特殊能力(含む絶技)による接近
    ・「実はそこにいた」に代表される同時存在を可能とする、再現不可能な技術(いわゆる絶技)によるもの
    ・「ドラゴンスレイヤー」などの職業に代表される、白兵戦闘以外の攻撃を無効とする特殊な体術および技術による攻撃無効化によるもの
    ・高精度能力を有するテレポーターによるもの
    3)高テックレベル技術及びTLOによる接近
    ・「転送術師」およびその転送技術による空間歪曲によるもの

    *2
     弓兵部隊の攻撃可能範囲は最短でも中距離程度である。
     これにより個人行動の場合でも敵対する存在が現れた場合、距離による優位性があるので逃げる事が出来、問題がないと思われていた。

    *3
     後に関係者から語られた事情によれば、彼らは秩序の崩壊を恐れていたという。
     古来、忍者とその隠れ里は魔法使いの二つの星見塔と並び、るしにゃんの軍事方面を支える教育、訓練施設として機能してきた歴史がある。しかし現状では知識の要たる星見塔は廃れ、隠れ里もその立場を既に弓兵にほぼ奪われている。またネコリスの友やトラリスといった古代の戦闘技術が復興しつつあることなどから、これまでの忍者という枠組みによって作ってきた軍の秩序そのものが失われ、既にニューワールド内の数国に見られるように力が野放しになり、本来守るべき国民にそれらが無秩序に振るわれることを危惧していたのであった。
     とはいえ哀しいかな、るしにゃんの場合、頻発するなりそこないという特殊な内的要因の結果として国民にそれらが向けられた事例はほとんどない――というのもまた事実ではあるのだが。

    *4
     猫神たちは形式上は神殿の護り手であり、そこに仕える祭司たちに準じる立場にある。それ故に彼らが知る事柄には外部には秘するべきとされる知識も多く、外部に関わる必要最低限の知識以外は伝統的に口伝でのみ継承され、伝えられていく事がほとんどである。

    *5
     竜に挑む故に竜猫とされるとはいえ、これは敵対関係ではないとされている。
     竜と戦うのは互いの種により立場が違う為のことであり、竜と猫との関係そのものは良好であり、戦いにおいては好敵手のような関係にある。
     事実、古謡のひとつには共に戦いに挑み、その健闘を讃える一幕もある。

    *6
     以下に古文書の記述(抜粋・現代語訳)を挙げる。
    「(略)つまり、矢や魔術についてはこれを受け流すことを基本とする。魔術は避けられない為、剣を身代わりとして用いる。これは雷を大樹が引き寄せるのとよく似た理屈である…(中略)…剣は武具であるが同時に盾であり、鎧である。爪を持たない人が猫として相応しく戦う為には身に帯びるこれを猫の爪、犬の牙、猛禽の嘴と同様に扱えるようにならねばならない(後略)」

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■229 / 3階層)  剣術
□投稿者/ クレール 付き人(86回)-(2009/03/02(Mon) 00:43:12)
    2009/03/03(Tue) 19:52:37 編集(投稿者)

    竜猫とは、竜を狩る猫ではない。
    猫の名を冠せど、猫妖精の先にある形のひとつのように猫そのものになるのではなく、
    あくまで猫神使いの一人、人の形質を保ち生きているのが彼らである。

    竜猫とは、竜と猫のことである。
    しかし彼らはリザードマンのように竜の鱗を持つ亜人というわけではない。
    それは、猫神使いの中から生まれでる、人々の安らかな夜を守るために剣をとるもの、
    人と猫がともに戦う伝説の中に帰ることを選んだもののことである。

    猫とは、猫神使いがそうであったように、彼らの持つパートナーの猫のことである。
    パートナーは言い伝えそのままに、毛がふかふかでニャーとなく戦神の力を受け継いだ猫たちであり、
    猫の王ブータのように、猫の身には大きすぎる剣をもってともに戦場へと赴く。

    森国人という、剣を振るうには最も不利な条件を乗り越えて。
    彼らは世界を守るためによき未来を取り戻すため、猫とともに剣をとるのである。

    /*/

    ○我が竜を見よ

    竜猫の称号を得た世界忍者たちは、それぞれ個性の違いはあれどある剣術をふるうようになる。
    その構えは二つあり、一般に守りを固める竜の構え、突撃して攻める猫の構えと、一般に呼ばれており、その由来は構えがまさしくそのようだからである。


    守りを固める構えは、柄を上に刃を下に、剣の面を敵に見せるように斜めに構える。
    その姿があたかも竜がその手を構えるようで、あるいは首をもたげているようにも見えるために、竜の構えと呼ばれている。

    これは大剣を「守りの竜鱗」と見立て、やせぎすの体のほぼ全てを大剣の影に隠し、
    半身に構えて重心を落とすことで攻撃を受け止め、いなすものである。
    さらに敵の攻撃に対して直角ではなく斜めに構えることは攻撃の衝撃を半分近く反らす効果を得ており、防御効率を大きく向上させている。

    熟練すれば、受け止めざるを得ない衝撃を遠心をもって突撃力に変換することも不可能ではないとも言われている。
    自らの力に加え敵の攻撃の威力をも乗せたカウンター攻撃は、相手の火力が強ければ強いほどに力を発揮し、
    そこに生まれる虚を突き貫く、敵の刃を敵に返す水鏡の技と言えよう。


    突撃して攻める構えは、遠心力を重ねて装甲振りぬくために大剣を後ろにおき、反対側の肩を前に出すように突進する。
    この突撃の際は被弾面積を抑えるため、重心は落とせるだけ落とし、森国人のしなやかさと忍びの技を活かしたまるで地をはうように高速突撃をするのだが、
    それがまるで猫が生きる糧を得るための狩りのように見えるため、猫の構えと呼ばれている。

    しかし鎧兜を持たぬ世界忍者の装束のみでの前陣は非常に危険である。
    そのために大剣が作られ、「守りの竜鱗」の見たてがされてきた。(本来の大剣の運用想定は、竜の構えのみだったのである)
    しかし攻撃をするには守りの構えを解かなくてはならぬ矛盾があり、睨み合いの場、相手が遠距離にあって反撃が届かぬときはどうしても攻めに転じなくてはならない。

    そのために後から開発されたのがこの猫の構えであり、、装甲という形の防御を完全放棄し、大剣を後方に配することで視界と敏捷性を大きく確保した。
    そして大剣の重量をたくみに動かしときには足場とする激しい高速移動の末に叩き込む遠心力を最大限に乗せた一撃は、
    「猫の爪牙」のように、地を伝う烈火のごとき技である。


    しかし、二つの構えは相反するものである。
    重厚なる大剣は銃弾をも防ぐ竜鱗となりうるが、地を駆け抜けて反撃の一撃を放つには
    重すぎて猫の爪牙たりえず、
    羽のように軽い剣は軽快な動作と高速の抜き打ちを可能にする爪牙となりうるが、敵の攻撃を防ぐには脆すぎて竜鱗たりえない。
    そこで、それぞれの構えに合わせた2種類の剣が実戦用として作られることとなった。
    1本は鋼や樹脂などを何十にも重ねることで「敵に叩きつける装甲」とでも言うべき、「守りの竜剣」。
    もう1本はオールのような木剣をベースとして、縁に金属の刃をとりつけ樹木を切り裂く紙のように高速の取り回しが可能になることを目指した「攻めの猫剣」である。

    本来ならば「攻めの猫剣」のベースである木剣は忍びの里での修練用の武器であったし、「守りの竜剣」は竜猫の主兵装となることを想定して作られたものであったのだが、突撃のために開発された「猫の構え」のために、修練用の武器が主武器として換装されることになったのである。

    そして、竜猫たちは「攻めの猫」「守りの竜」の修練を重ねた上で、最終的には得意などちらかのスタイルと武器を選んで戦場へと臨んで行く。
    しかし驚くことに、熟練者の中の熟練者、いわゆる達人と呼ばれる一部の竜猫は、両方の武器を選んで戦場に赴くという。
    曰く、「守りの竜の構え」はカウンター狙いと後衛防御のための完璧な盾であるわけで、2本の剣を持とうが1本の剣を持とうが変わりがない、と言うのである。
    守るだけでなく戦いを終わらせるために。攻撃機会の確保に努めるという点でこの考えは非常に理に適っている。
    守りと攻めの両方を持つ二刀流こそ、竜猫の本当の戦闘スタイルなのかもしれない。


    /manalyさんの一部修正/

    ただし、これらをそのまま移植することは、それぞれの持ち味を殺す事にも繋がる。
    故に、既に国に存在するもの――るしにゃんの場合には忍者の隠れ里で伝わっている白兵技術と融合させるが妥当と考えられる、というのが彼らの出した結論であった。
    ―――これが忍者たち、特に古老と呼ばれる上層部の、これまでに何度もあった懸念が、再び示された(*3)。
    技術の改革は不要とする彼らの強硬な態度にあわや計画そのものが頓挫するかと思われた矢先、二人の仲介者が現れる。
    一人は魔法弓部隊――俗称「魔法弓手」の長。そしてもう一人は、形式上王宮と神殿に属する猫神の長であった。言い方を変えれば、上層部の新人達である。
    前者は提言による変化を受け入れた結果、成功を収めた立場から彼らを説得し、後者は技術的な必要性から大幅な改革ではなく実験部隊としての設立を提案する。
    これらによって、上層部はその懸念の強さに反し、意外なほど速やかに新しい提案を受け入れた。(それでも完成がT14になるまで遅れるほど時間はかかったが)
    部隊は当初の忍者改革案から、猫神部隊の能力強化という方向に大きくその性質を変えつつも、そのコンセプトを守ることとなったのである。

    筆者の思うに、実際のところるしにゃん王国の忍術というものは世界忍者の時点で完成を迎えており、伸びしろがほぼ皆無であることを上層部が一番正確に認識していたのではないだろうか。
    ゆえに、その先は貴族の姿を得て権力社会や経済に入りこむか、それとも忍術を武術に昇華して武人の道を進むかの道を選ぶしかないことも痛感していたのだろう。
    だからこそ、「白兵技術の強化の必要」を示されることに敏感になっていたのではないだろうか。
    結果的に忍者自身ではなく忍者の新しい形の一つである「猫神」を鍛え上げる形になったが、
    先に懸念を示すことで、改めて忍びの里を核とする,忍者の系譜に始まる弓使い,猫神使いの統制を再確認する意味があったのだろう。

    *3
     後に関係者から語られた事情によれば、彼らは秩序の崩壊を恐れていたという。
     古来、忍者とその隠れ里は魔法使いの二つの星見塔と並び、るしにゃんの軍事方面を支える教育、訓練施設として機能してきた歴史がある。しかし現状では知識の要たる星見塔は廃れ、隠れ里もその立場を既に弓兵にほぼ奪われている。またネコリスの友やトラリスといった古代の戦闘技術が復興しつつあることなどから、これまでの忍者という枠組みによって作ってきた軍の秩序そのものが失われ、既にニューワールド内の数国に見られるように力が野放しになり、本来守るべき国民にそれらが無秩序に振るわれることを危惧していたのであった。
     とはいえ哀しいかな、るしにゃんの場合、頻発するなりそこないという特殊な内的要因の結果として国民にそれらが向けられた事例はほとんどない――というのもまた事実ではあるのだが。


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▲[ 124 ] / ▼[ 130 ] ▼[ 152 ] ▼[ 153 ] ▼[ 168 ]
■126 / 1階層)  高位森国人+世界移動存在+魔法使い+風の中心を探すもの
□投稿者/ クレール 一般人(32回)-(2008/06/18(Wed) 21:53:44)
    2008/07/15(Tue) 07:52:23 編集(投稿者)

    高位森国人
     要点 = 長い耳,長い髪(男女とも),やせぎす,絹の服装,頭環
     周辺環境 = 森の王宮

    世界移動存在
     要点 = 人、ワールドタイムゲート、情報分解
     周辺環境 = 荒野

    魔法使い
     要点 = 婚期を逃した,純真そうな顔
     周辺環境 = 街角

    風の中心を探すもの
     要点 = 旅装束,浮かぶ鞄
     周辺環境 = 精霊の降る荒野
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▲[ 126 ] / ▼[ 134 ]
■130 / 2階層)  基本文エントリー
□投稿者/ クレール 一般人(36回)-(2008/06/19(Thu) 19:05:51)
    テーマは魔法使いの帰還です。

    要点はあんまり入らないかもですががんばってみます。
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▲[ 130 ] / 返信無し
■134 / 3階層)  一応完成?
□投稿者/ クレール 一般人(38回)-(2008/06/20(Fri) 11:13:09)
    2008/07/15(Tue) 23:44:53 編集(投稿者)

    ○魔法使いの帰還
    あの大災害の後,るしにゃん王国の魔法使いは深刻な迫害を受けていた。災害を引き起こした者が魔法使いの長ともいうべき男だったからである。
    迫害は熾烈を極め命を落とすものもあったが,彼らはそれに抗うことなく受け入れていた。
    迫害に反撃して罪無き者を傷つけることを望まなかったこともあるが,その男を引き止めることができなかった自らを罰するためだったのかもしれない。

    やがて魔法使い達は彼らと共にいることがより彼らを苦しめるだけであるということを察知し,
    金星の塔の者として誰とも知れず鞄を持ち,旅装束に身を包んでるしにゃん王国より旅立った。
    ただ迫害から逃れるのではなく,迫害をする森国人を苦しめたくないとする純真な思いであった。

    旅立った彼らの行く道は過酷を究めた。
    NW全域で森国人への差別が起こっており,居場所と呼べる場所はほとんどなかった。
    当時聯合を結んでいたナニワアームズとFEGは友好的であっても,迷惑はかけられないと長居をすることもなく,
    広い荒地をただ歩き続けた。

    やがて彼らは一つの結論を得る。もっと遠くへ行こうと。
    たとえ言葉が通じなくても,文化がNWと全然違っても,魔法使いがいることでそこに住む者が傷つくことがないような場所へ。
    彼らの知識を総動員して得たその手段は,世界移動であった。

    /*/

    #世界移動に関する説明。

    /*/

    そして彼が救われ,森国に緑が戻り,魔法の再興がはじまろうとするころ。
    ひとり,またひとりと,いくつもの世界を巡った金星の塔の住人は戻ってきた。
    七つの世界の仕組みを肌で感じ,今までにない言語や文化に触れ,新しい知識を獲得した彼ら。
    理力を扱う技術こそ放棄したものの,それを代償に得た数多の知識はその身に宿る魔法を多面的に支援し,磨き上げていた。

    そして彼らは休むまもなく再編された教育システムに組み込まれる。
    不満が噴出するかと一部は危惧していたが,彼らは喜んで与えられた仕事に従事した。
    婚期を逃したともはや結婚は諦めていたが,自らの知識を伝授した相手は知識的,精神的子孫といえるものである。
    世界の謎を妻とする彼らに思わぬ形で与えられた夢なのであった。
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▲[ 126 ] / ▼[ 223 ] ▼[ 224 ]
■152 / 2階層)  移動存在
□投稿者/ たかおみ 一般人(1回)-(2008/07/15(Tue) 16:28:57)
    そろそろ仕事しろと神様が仰ったので、世界移動存在をー。
    ……誰か藁半紙の質感で、スキャナで取り込んでも画面が汚れない紙ください(⊃Д`)
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▲[ 152 ] / 返信無し
■223 / 3階層)  世界(ry
□投稿者/ たかおむ 一般人(1回)-(2009/02/15(Sun) 14:46:13)
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▲[ 152 ] / 返信無し
■224 / 3階層)  改定
□投稿者/ たかおむ 一般人(2回)-(2009/02/15(Sun) 18:24:47)
    2009/02/16(Mon) 10:04:03 編集(投稿者)
    2009/02/15(Sun) 18:41:22 編集(投稿者)

    http://www.kotonet.com/~gamechaki/bbsl/data/IMG_000552.png

    高位森国人
     ○長い耳,長い髪(男女とも),やせぎす,
     ×絹の服装,頭環,森の王宮

    世界移動存在
     ○人、ワールドタイムゲート、情報分解,荒野

    魔法使い
     ×婚期を逃した,純真そうな顔,街角

    風の中心を探すもの
     ○浮かぶ鞄,精霊の降る荒野
     ×旅装束

    入ってないと思われるのはコレくらいですー。
    鞄何処?とか言わないであげてね!右上のがそうだよ!

    あ、後一個。
    イヌヒトさん何処にもいない('A`)
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▲[ 126 ] / 返信無し
■153 / 2階層)  追加SS初稿
□投稿者/ イヌヒト 一般人(1回)-(2008/07/16(Wed) 00:24:27)
    2008/07/16(Wed) 00:30:40 編集(投稿者)


    彼は、砂埃舞う絶望の荒野に立っていた。
    ともすれば、直ぐ目の前すら見えなくなってしまうような視界の中を、彼は迷うことなく、旅装束をはためかせ、進んでいく。
    何かに導かれるように。その、切れ長の目に何か見えぬものを映しているかのように。
    その手に持った杖と、宙に浮かぶ鞄を供に、一歩、また一歩と。
    金星の塔の星見司は、フィールドワークに出る際に、儀式として、この絶望の荒野に立ち寄る。だが、彼の歩みはいつもの星見司の儀式としてのそれとは、やや異なっていた。
    何かに追い詰められているかのように、そして何かを追いかけているような。
    そんな切実さに満ちた、足取り。

    突然、突風が彼を襲った。
    何事も無いかのように、瞳を閉じ、杖を前に掲げて突風をやり過ごす。
    場が収まるのを感じて瞳を再び開いた時、今迄の風が嘘のように収まっており、そして辺りには青白い精霊達が舞い降りていた。

    そして、彼は、きっ、と空を見据える。

    その視線の先には―――穴が。

    空に、青い大穴が開いていた。

    ワールドタイムゲートと呼ばれる、それ。異世界への門。
    ごく一部の、限られたものにしか見えないそれを、彼は確かに見ていた。

    そして、力強く、挑むように呟く。

    『世界の一つや二つ、違うくらいで、人の恋路を邪魔出来ると思わないで欲しいものだな。』

    彼の周りに降る精霊が、より一層数を増し、彼の身体は青白い光に包まれた。
    そして、次第に光の粒子に、情報に分解され、空へと昇っていく。

    杖も、鞄も。何もかも。

    そうして、彼はこの世界に別れを告げた。

    彼の呟いた、愛しい人の名の響きを、最後に残して。

    大切なものを、取り戻す為に。

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▲[ 126 ] / ▼[ 173 ]
■168 / 2階層)  TLO対策
□投稿者/ クレール 一般人(49回)-(2008/09/15(Mon) 10:38:00)
    2008/09/20(Sat) 05:56:09 編集(投稿者)
    2008/09/19(Fri) 22:11:33 編集(投稿者)
    2008/09/19(Fri) 21:40:11 編集(投稿者)

    ○それを戒める心

    テックレベルオーバー、世界を壊しかねない技術。
    未だその明確な定義すらも分からぬまま、ニューワールドの技術はそこに至ろうとしている。
    そしてその幻影は、ついにるしにゃん王国にも姿を現した。
    精霊機導弾のころより能力が知られてきたこの「古い」現象もまた、TLOであったのである。
    住む世界を放棄する方法とも言える世界移動。
    これを世界に住む全ての人間が行えば、人によって定義される世界はその姿を失い、崩壊してしまうことになる。

    るしにゃん王国に帰還した魔法使い達がその事を聞いて理解したとき、彼らはさらに深く苦しんだ。
    人を傷つけない方法として魔法使いが手に入れたはずの世界移動能力が、今度は世界を傷つける。
    私達はいてはいけない存在なのか? ジレンマに耐えられずそう叫ぶものもいた。
    しかし、心が痛めば痛むほど、悲しみが深ければ深いほどに、
    まるで何かのおとぎばなしのように、彼らはなにかを探しはじめた。
    自らを正当化するためでなく、同じ立場に陥ってしまっているだろうどこかの誰かを助けるために。
    その三日後、彼らは一通の手紙を政庁に届ける。

    「星見司として、あるいは魔法使いとして、風を追うすべを追い求めた場合、
     その究極は自らの目で他世界を見ることができる世界移動能力であることは自明の理であり、
     るしにゃん王国の一部の魔法使いがそうしたように、飽くなき探求の果てに見出す可能性のあるものである。
     つまり、世界移動能力の封印はすなわち世界の謎の探求を止めるに等しく、それは星見司の死を意味するのではないだろうか。」
    「世界移動能力がTLOであり、またそれを封印する手立てが厳しいものであるのならば、
     それを習得するか否は個人の知識,探究心,そして才能に任せる以外にないと思われる。
     その上で能動的に能力を技術として平等あるいは無差別に伝承することを禁じ、
     行為は心によって抑制をすればよいと、我々は考える。」
    それが答えであった。
    奇しくも知恵者の言葉と類似していることに、偶然以上の意味を汲み取ることは容易であろう。
    その手紙を受けとった政府は魔法使い達との協議を進めた上で、ひとつの法案を国内で定めることを決定した。
    それを世界移動法という。NWで初めて表立ってTLOを対象に規制を行った法律である。
    本来ならば、るしにゃん王国において世界移動能力を保有するのは魔法使いだけであり、心優しい彼らがそれを悪事に使うということは考えられず、
    それだけなら法として定める必要はなかったかもしれない。あの自戒を宣言した手紙がそれをよく示している。
    しかし、魔法使いでない者が世界移動能力を獲得する可能性や、魔法使いが悪に染まる可能性は否定できない。
    そのためるしにゃん王国は法律という形で能力に鎖をかけることにしたのだった。
    世界移動法の主な条文は以下の通りである。全文を掲載することは難しいため、ここでは一部を抜粋した。

    世界移動法
    第一条
     個人が保有する世界移動能力を万人が使用できる技術にすることを禁止する

    第二条
     世界移動能力を保有する者(以下、能力者とする)が能力者以外に世界移動の方法について、すぐに実践できるほど詳細に伝承するあらゆる行為を禁止する

    第三条
     能力者は自身が能力者であることを政府,治安維持組織,星見司処へ申告し、管理される義務を保有する
     また能力者は労働の自由を持つが、それと併せて必ず治安維持組織に所属する義務を保有するものとする

    第四条
     能力者,非能力者に関わらず、国民は世界移動行為について行為前に政庁への申請を行わなくてはならない。

    第五条
     能力者,非能力者に関わらず、国民は世界移動した先の世界では目的を達成するための最小限の介入しかしてはならない。
     ここでいう介入とは世界とそこに存在するものに干渉するありとあらゆる行為のことをさす。
     なお、本条文は自衛権を否定するものではない。

    第六条
     治安維持組織は突発的な世界移動能力の開花,違法な世界移動行為,ワールドタイムゲートの発生を監視する義務を保有する

    第七条
     世界移動能力はその国外への持ち出しを禁止する。
     能力者がるしにゃん王国を脱藩する際にはいかなる理由があれど世界移動能力を保有するアイドレスは剥奪されなくてはならない。
     しかし旅行,遠征などの国民番号が変わらない一時的な出国はその限りではない。

    /*/

    それは、リューンの活動が引き起こす超自然現象であるワールドタイムゲートやワールドクロス現象を利用して、
    人間、あるいはそれに準ずる人型のものを相対的に連続している世界へ転移させるものである。
    その方法は可能性移動、クロス移動、物理移動、第四の移動方法の4種類が確認されているが、その中でも有名なものは可能性移動である。
    とはいえ実際のところ、最も有名な可能性移動においても、その詳細な方法は不明である。
    出張鳥の須田氏曰く「世界移動能力は自力で身につけるしかない」らしく、他人への伝授は困難を極めるものと思われる。

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▲[ 168 ] / 返信無し
■173 / 3階層)  改稿中
□投稿者/ クレール 付き人(51回)-(2008/10/16(Thu) 12:48:59)
    2008/10/16(Thu) 15:58:05 編集(投稿者)

    ○それを戒める心

    テックレベルオーバー、世界を壊しかねない技術。
    未だその明確な定義すらも分からぬまま、ニューワールドの技術はそこに至ろうとしている。
    そしてその幻影は、ついにるしにゃん王国にも姿を現した。
    精霊機導弾のころより能力が知られてきたこの「古い」現象もまた、TLOであったのである。

    るしにゃん王国の魔法使い達が世界移動存在として帰還を果たしてからしばらくの事。
    彼らは研究の中でひとつの事実を気づくにいたる
    「住む世界を放棄する方法とも言える世界移動。これを世界に住む全ての人間が行えば、人によって定義される世界はその姿を失い、崩壊してしまうことになる。
     そして、あらゆる世界で等しく行える世界移動能力はテックレベルの限界を超えているのではないか?」
    人を傷つけない方法として魔法使いが手に入れたはずの世界移動能力が、今度は世界を傷つける。
    この事実の深刻さは、すぐに殆どの魔法使いが理解した。
    TLOによって世界が壊れるのを嫌うゆえに人を滅ぼそうとする竜がいるからではない。
    ふるさとを焦土にした何かに、自ら歩み寄ってしまったのだ。

    しかし、その事実に心が痛めば痛むほど、悲しみが深ければ深いほどに、
    まるで何かのおとぎばなしのように、彼らはなにかを探しはじめた。
    自らを正当化するためでなく、同じ立場に陥ってしまっているだろうどこかの誰かを助けるために。
    その時を重ねること1Tにして、彼らはひとつの文章をまとめあげる。

    「星見司として、あるいは魔法使いとして、風を追うすべを追い求めた場合、
     その究極は自らの目で他世界を見ることができる世界移動能力であることは自明の理であり、
     るしにゃん王国の一部の魔法使いがそうしたように、飽くなき探求の果てに見出す可能性のあるものである。
     つまり、世界移動能力の封印はすなわち世界の謎の探求を止めるに等しく、それは星見司の死を意味するのではないだろうか。」
    「世界移動能力がTLOであり、またそれを封印する手立てが厳しいものであるのならば、
     それを習得・封印するか否は個人の知識,探究心,そして才能に任せる以外にないと思われる。
     その上で能動的に能力を平等あるいは無差別に伝承することを禁じ、
     行為は心によって抑制をすればよいと、我々は考える。」
    それが答えであった。
    奇しくも知恵者の言葉と類似していることに、偶然以上の意味を汲み取ることは容易であろう。

    ある研究者は
    るしにゃん王国において世界移動能力を保有するのは魔法使いだけであり、
    心優しい彼らがそれを悪事に使うということは考えられず、
    また魔法使い達の本領である詠唱行為は物理域に制限があるため、
    魔法使いが世界移動能力を獲得するだけではTLOとはならない
    という見解を示している。

    しかし魔法使いが悪に染まる可能性は否定できず、また魔法使い達とは出自を異にする世界移動存在が出現することは十分に考えられることである。
    そのためるしにゃん王国は法という形で能力に鎖をかけることにしたのだった。

    /*/

    ○世界介入条項批准のお知らせ
    るしにゃん王国では神聖同盟の世界介入条項を批准し、
    世界移動能力者に対し以下の条項を施行することを決定しました。

    1.世界介入を可能な限り避ける
    2.世界介入をする場合は現地の人間に可能な限り解決させる
    3.現地のものを可能な限り傷つけない。現地に影響や記憶を残さない
    4.これらを護るためにシオネアラダと約束だ。この世の誰のためではなく、ただ貴方の心を護るのだと
    5.シオネアラダを信じぬのなら、自らの子の心を護るのだと、約束しましょう。

    これらが破られた場合は刑罰の対象となりますのでご注意ください。

    /*/

    最後に違う字体・文体で記された、明らかに蛇足と分かる第5項は、
    政庁の誰かは不明なれど、王国民のために加筆したものであることは明らかである。
    それは学校の生徒であり、同居する弟子であったり、あるいは近所に住む悪ガキかもしれない。(もちろん実の子でもいいわけだけれど)
    その子らを悲しませないため、そして世界を壊さないために。
    魔法使い達は世界移動能力を用いるたびに条項を思い出しては改めて心に刻むのである。
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▲[ 124 ] / ▼[ 136 ] ▼[ 146 ] ▼[ 172 ]
■127 / 1階層)  高位森国人+長弓兵+弓兵+魔法弓手
□投稿者/ クレール 一般人(33回)-(2008/06/18(Wed) 21:57:44)
    2008/07/15(Tue) 07:52:54 編集(投稿者)

    高位森国人
     要点 = 長い耳,長い髪(男女とも),やせぎす,絹の服装,頭環
     周辺環境 = 森の王宮

    長弓兵
     要点 = 小手,胸あて,長い弓
     周辺環境 = 森

    弓兵
     要点 = 長弓,矢筒
     周辺環境 = 森

    魔法弓手
     要点 = 魔法、光る弓、片目つぶる
     周辺環境 = 森
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▲[ 127 ] / ▼[ 165 ] ▼[ 166 ] ▼[ 169 ]
■136 / 2階層)  基本文書きます
□投稿者/ manaly 一般人(3回)-(2008/06/20(Fri) 18:40:08)
    前回(弓兵)の続きみたいな方向性で書いてみようかと思います。
    文章の方針としては
    ・長所を生かす為の技術的発展(としての長弓の作成)。
    ・魔法による強化
    (弓矢の能力もそうですが、射手の能力強化もありかと思います)

    最終的には「飛行機すら落とせる弓矢」みたいな感じを目指せばいいんでしょうか…
    少し試行錯誤中です。
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▲[ 136 ] / 返信無し
■165 / 3階層)  第一稿
□投稿者/ manaly@でさき 一般人(1回)-(2008/08/03(Sun) 13:23:40)
    2008/08/04(Mon) 01:37:55 編集(投稿者)

    ○魔法弓手の誕生

    「最終目標は『弓矢で爆撃機を落とす』あるいは『弓矢で駆逐艦を撃破』です!」
    「それは何処の某塾長だ」
    「えーどっかのヤクザの元組長なじーさんじゃなくて?」
    「……共通項はハゲでジジイということでよろしいか」
    「歳の話はするなーーーー!」

    〜開発チーム、初回会議によるトンデモ発言記録。この頃はまだ冗談だった。


     この恐るべき兵科の開発、そのきっかけは、まだ長弓の改良を行っていた時期に遡る。
     元々、るしにゃん王国弓兵部隊の装備には、戦闘補助の為の魔術が施されていた。これは、様々な問題――森国人の種族的特徴として乏しい筋力を補う為、或いは飛距離や安定性を高める為のものである。
     これらの術は魔術構造ひとつひとつを取ってみればごく簡単な――それこそ基礎課程で学ぶ単純な構造レベルのものであり、効果それ自体もそれほど強力なものではなかった。
     にも関わらずこの構造を採用されていた最大の理由は、魔術そのものにあった。
     高位魔術は例外なく複雑な構成を伴うものである。これらは非常に繊細であり、施した後も些細な傷で暴発する例が少なくない。また、他の魔術によるわずかな干渉でも、重大な事故を招くことが知られていた。
     身を守る為の武器で、自分や守るべき存在である仲間を傷つける事はあってはならない。
     この為、最終的に魔術的な安定と強度を優先した術が採用され、使用され続けていたのである。

     事態が変わったのは、土台となる長弓そのものの根本的改良による。
     弓に施されていた魔術のうち、半分以上を占めていた二点――飛距離の問題が物理的技術面の向上で解決し、また筋力の分野は新たな装備に主要的に割り振る事によって軽減されることになったのだ。
     これにより、魔術構造そのものを見直し、さらなる強化が出来るのではないか、という意見が開発チーム参加メンバーの間から出始めるようになった。
     当初は長弓の改良途中ということもあり、必要以上の増強に難色を示していたるしにゃん上層部だったが、最終的に長弓の再開発が成功で終了した事も手伝い、それとは別方向での長弓の改良を目指すものとして、この計画にゴーサインを出したのである。
     ……ただし、公式文書においてはあくまでも「効率的な魔術構造の構築と、弓兵の可能性を模索する」試みであったことを、ここに明記しておく。

    --------------------------------------
    こういう方向性で。
    最終的に「魔力によるレールガン」的なものを目指す予定。

    そして若い子はマジ最初の方の会話わかんない気がする。
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▲[ 136 ] / 返信無し
■166 / 3階層)  第二稿
□投稿者/ manaly 一般人(12回)-(2008/08/09(Sat) 06:39:50)
    2008/08/09(Sat) 07:29:49 編集(投稿者)

    「とりあえず」の第二稿。更に弄ります。
    (3138文字)
    ---------------------------------------------
    ○魔法弓手の誕生

    「最終目標は『弓矢で爆撃機を落とす』あるいは『弓矢で駆逐艦を撃破』です!」
    「それは何処の某塾長だ」
    「えーどっかのヤクザの元組長なじーさんじゃなくて?」
    「……共通項はハゲでジジイということでよろしいか」
    「歳の話はするなーーーー!」

    〜開発チーム、初回会議によるトンデモ発言記録。この頃はまだ冗談だった。


     この恐るべき武装の開発、そのきっかけは、まだ長弓の改良を行っていた時期に遡る。
     元々、るしにゃん王国弓兵部隊の装備には戦闘補助の為の魔術が施されていた。これは、様々な問題――森国人の種族的特徴として乏しい筋力を補う為、或いは飛距離や安定性を高める為のものである。
     これらの術は魔術構造ひとつひとつを取ってみればごく簡単な――それこそ基礎課程で学ぶ単純な構造レベルのものであり、効果それ自体もそれほど強力なものではなかった。
     にも関わらずこの構造が採用されていた最大の理由は、使用されている魔術そのものにあった。
     高位魔術は例外なく複雑な構成を伴うものである。これらは非常に繊細であり、施した後も台座(この場合は弓や矢の本体)についた些細な傷で暴発する例が少なくない。また、他の魔術によるわずかな干渉でも、重大な事故を招くことが経験として知られていた。
     身を守る為の武器で、自分や守るべき存在である仲間を傷つける事はあってはならない。
     この為、弓そのものの開発の最終段階では魔術的な安定と強度を優先した現在の案が採用され、現行まで使用され続けていたのである。

     しかし長弓兵の登場――その根本となった「土台」となる長弓そのものの根本的改良が進む事によって、これら魔術を取り巻く状況もまた変わる。
     過去の弓に施されていた魔術類のうち、施術可能な表面積(*1)の半分以上を占めていた二点――飛距離強化の問題が物理的技術面の向上で解決し、筋力の分野については新たな装備に主要的に割り振られる事で解決をみた。
     また、弓丈が伸びた事で、必然的に配置出来る面積自体も増えることとなった。
     言い換えれば「魔術が干渉し合わない程度に配置できるだけの場所が空いた」のだ。
     この事態を踏まえ、術の魔術構造そのものを見直す事で、装備のさらなる強化が出来るのではないか、という意見が開発チーム参加メンバーの間から出始めるようになった(*2)。
     当初は長弓の改良途中ということもあり、また、魔術による必要以上の増強という点から難色を示していたるしにゃん上層部だったが、最終的に長弓の再開発が成功で終了した事から、それとは別方向の、しかし弓兵部隊の更なる改良を目指すものとして、この計画にゴーサインが出されたのだった。
     ……ただし、この時提出された公式文書内において、これらの計画はあくまでも「効率的な魔術構造の構築と、弓兵の可能性を模索する」試みであったことを、ここに明記しておく。


    ○方向性の転換

    「イグドラシルの情報に因れば、我々が作ろうとしているものは『弓』です」
    「……?」
    「つまり『矢を使う』ことに拘る必要性はない。そういうことです」

    〜上層部への第三次報告会議、議事録より抜粋


     上層部の鈍重ともいえる動きとは裏腹に、実際の開発チームの動きは実に提言の提出直後から開始されていた。
     この時期の開発の方向性は提言で示した通り「魔術構成の再構築と配置の最適化による弓の威力強化」であり、それ自体は非常に順調に行われた。
     しかし、最初の射出実験で判明した思いも掛けない事実から、これら「真っ当な」方向性からの強化計画は頓挫する事となってしまった。
     問題となったのは弓ではなく、矢の方だった。
     強化速度によって発生した摩擦熱に矢が耐えられず、発火、目標地点――理論値上の数値であり、戦闘機の飛行高度である一万メートルよりもはるかに手前、高度にしておよそ1000メートルほどで焼失してしまったのである。
     以後、三度に渡って様々なアイディアによる矢の強化と、それを使用しての実験が行われた(*3)が結論としては、いずれもが失敗に終わった。
     この事が、チームに発想の転換を迫る事となる。即ち「攻撃手段としての矢を打ち出すスタイルの放棄」である。
     何度かの会議と実験が繰り返された末に、彼等はこう考えたのだ。
     ―――実弾兵器としての「燃え尽きない矢」を作る事は、少なくとも現行のるしにゃんの技術力では不可能である。
     では、燃え尽きること、それ自体を攻撃行程の一部に組み込めないだろうか?

    /*/

     開発思想と、その手順について簡単に述べれば、以下のようになる。
     まず矢それ自体は、物理的に射出可能なものとして作る。
     その中(*4)に敵への追尾指令を組み込んだ攻撃魔術を組み込み、発射後に矢が燃え尽きる、或いは何らかの外的要因――この場合は敵による妨害を想定する――によって停止、方向転換、破砕がなされた時に術が発動するよう、先に条件を与えておく。
     つまるところ、矢それ自体は攻撃魔術を運ぶ為の容器として用いられるのみであり、実際の攻撃は矢に込められている魔術(魔力?)によって行われることになる。
     また、この方式であれば、魔術などで干渉を受けた場合に「矢」それ自体は止まっても、魔術の方が発動、敵を追尾し始める為、結果的にダメージを与える事が可能となる。
     言ってみれば二段構えの攻撃であり、回避することは至難といえるだろう。事実、この新型による命中率は最も低い数値で八割以上、最高では完全命中となっている。

     絶対命中、魔法の弓矢。
     この事実と高い命中率を以て、開発チームは新たな弓兵部隊の名前をこう発表した。
     即ち「魔法弓手」と。


    ○魔法弓手の実際

     とはいえ、その能力の強大さ故にか、この新装備には欠点もまた大きい。
     最大の欠点は魔術の素質のない者には基本的に扱う事が出来ないという点にある。
     また射出の際には、弓本体だけでなく番える矢の中にまで、大量の魔力を込める必要がある。この事から素質を持たない者、或いは高物理域において、この新装備は「過剰に装飾を施された長弓」と「重く壊れやすい矢」でしかない。

     これらの欠点を踏まえ、開発チームは更なる改良を行うこととなった。
     とはいえ、要ともいえる弓と矢については改造し尽くしている。その事から選ばれたのは射撃時に弓と矢に触る手――それを多う手甲であった。
     形状から「猫の爪」と呼ばれているそれは理力使い、魔法使いたちが使用している杖の製法を参考にして作られており、見た目こそ大幅に異なるものの彼等の杖と同様に魔力を周囲から引き寄せ、力を宥める作用がある。これにより、射手に対する負担は最初期に比べ、かなり軽減出来るようになっているという。

     最後に、魔法弓手たちの中のジンクスを紹介して筆を置きたい。
     彼等の中では矢を打ち出す際、必ず片目を瞑る事が暗黙の了解として知られている。
     比較的新しい職業である筈の魔法弓手たちの中で、この不可思議な行為がいったいいつ発生したかについては未だ判っていない。
     曰く、ある者は射出の時一際輝く弓のまばゆさに目を惑わされない為、と言い、ある者は周囲のリューンに対して魔力を強引な手段で引き寄せ、世界を必要以上に掻き乱す事を詫びる為と言う。古い神の姿を模す事で力を借りているという意見や、照準を合わせる為という合理的な意見も根強い。
     わかっているのは、理由は様々ながらこのジンクスを魔法弓手の全員が何の疑問もなしに取り入れているという事実である――そこから考えれば、これは何らかの魔術的な作用によるものなのかもしれない。

    ----------------------------------------------------
    *1
     表面積自体は多くとも魔術が発動する場合には、その術構成は三次元的に展開されるものとなる為、実際にはそれらが干渉し合わない為の適度な余白が必要となる。
    *2
     これが実際に提言として、上層部に提出されたのはその二ヶ月後。最終的に受け入れられたのは更にその半年後のこととなる。
    *3
     既に計画それ自体が変更している為、詳しい関係資料は既に存在していないが、主に(1)素材強化(2)付与魔術による空気抵抗削減などが試みられたとされる。非公式ながら到達高度は7000メートルとされる。
    *4
     強度と安定性の問題から、これらの魔術は鏃部分に封印されている。
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▲[ 136 ] / ▼[ 170 ] ▼[ 171 ] ▼[ 178 ] ▼[ 179 ]
■169 / 3階層)  第二稿ダッシュ
□投稿者/ manaly 一般人(1回)-(2008/09/17(Wed) 17:12:49)
    出てる絵と資料見直して以下みたく再構成します。文章は明日にでも。

    ◯「弓の改良」がスタートしたけど、最終的に弓自体なくなる?
    ・設定絵をよく見たら爪から(非実態の)光る弓が出現→射出でした。
    ・はっぷんさんマジ天才
    ・ていうか気付いてよかった。かなり書き直しますね。

    ◯長弓兵から派生→ 長弓兵の一部にのみ使用されている新装備
    ・装備については先に提出した長弓兵に準じる=要点クリア
    ・魔術の素質(というか精霊に対する耐性?)がないと使えない
    ・熟練した弓兵である事が前提(コントロールは弓矢と同じ)
    ・小手付けて引いただけだと矢が変な所に落ちて事故ります
    ・魔術の詠唱の代わりに「片目を瞑って弓を引く」動作が必須
    ・補助の為、訓練初期は「弓を実際に持って引く」とかあってもいいかも

    ◯その他
    ・規模が大きくなるので弾道観測官とか要るかもなあとか思った。
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▲[ 169 ] / 返信無し
■170 / 4階層)  第三稿(前編
□投稿者/ manaly 一般人(2回)-(2008/09/18(Thu) 22:20:20)
    ○魔法弓手の誕生

    「最終目標は『弓矢で爆撃機を落とす』あるいは『弓矢で駆逐艦を撃破』です!」
    「それは何処の某塾長だ」
    「えーどっかのヤクザの元組長なじーさんじゃなくて?」
    「……共通項はハゲでジジイということでよろしいか」
    「歳の話はするなーーーー!」

    〜開発チーム、初回会議によるトンデモ発言記録。この頃はまだ冗談だった。


     この恐るべき武装の開発、そのきっかけは、まだ長弓の改良を行っていた時期に遡る。
     元々、るしにゃん王国弓兵部隊の装備には戦闘補助の為の魔術が施されていた。これは、様々な問題――森国人の種族的特徴として乏しい筋力を補う為、或いは飛距離や安定性を高める為のものである。
     これらの術は魔術構造ひとつひとつを取ってみればごく簡単な――それこそ基礎課程で学ぶ単純な構造レベルのものであり、効果それ自体もそれほど強力なものではなかった。
     にも関わらずこの構造が採用されていた最大の理由は、使用されている魔術そのものにあった。
     高位魔術は例外なく複雑な構成を伴うものである。これらは非常に繊細であり、施した後も台座(この場合は弓や矢の本体)についた些細な傷で暴発する例が少なくない。また、他の魔術によるわずかな干渉でも、重大な事故を招くことが経験として知られていた。
     身を守る為の武器で、自分や守るべき存在である仲間を傷つける事はあってはならない。
     この為、弓そのものの開発の最終段階では魔術的な安定と強度を優先した現在の案が採用され、現行まで使用され続けていたのである。

     しかし長弓兵の登場――それによる魔術的「土台」となる長弓そのものの根本的改良が進む事によって、これら魔術を取り巻く状況もまた変わる。
     過去の弓に施されていた魔術類のうち、施術可能な表面積(*1)の半分以上を占めていた二点――飛距離強化の問題が物理的技術面の向上で解決し、筋力の分野については新たな装備に主要的に割り振られる事で解決をみた。
     また、弓丈が伸びた事で、必然的に配置出来る面積自体も増えることとなった。
     言い換えれば「魔術が干渉し合わない程度に配置できるだけの場所が空いた」のだ。
     この事態を踏まえ、術の魔術構造そのものを見直す事で、装備のさらなる強化が出来るのではないか、という意見が開発チーム参加メンバーの間から出始めるようになった(*2)。
     当初は長弓の改良途中ということもあり、また、魔術による必要以上の増強という点から難色を示していたるしにゃん上層部だったが、最終的に長弓の再開発が成功で終了した事から、それとは別方向の、しかし弓兵部隊の更なる改良を目指すものとして、この計画にゴーサインが出されたのだった。
     ……ただし、この時提出された公式文書内において、これらの計画はあくまでも「効率的な魔術構造の構築と、弓兵の可能性を模索する」試みであったことを、ここに明記しておく。


    ○方向性の転換

    「そもそも、イグドラシルからの未来情報に因れば、我々が作ろうとしている先にあるものは『弓』でした」
    「……?」
    「つまり現状のように『弓矢を使う』ことに拘る必要性はない。そういうことです」

    〜上層部への第三次報告会議、議事録より抜粋


     上層部の鈍重ともいえる動きとは裏腹に、実際の開発チームの動きは実に提言の提出直後から開始されていた。
     この時期の開発の方向性は提言で示した通り「魔術構成の再構築と配置の最適化による弓の威力強化」であり、それ自体は非常に順調に行われた。
     しかし、最初の射出実験で判明した思いも掛けない事実から、これら「真っ当な」方向性からの強化計画は早々に頓挫する。
     問題となったのは弓ではなく、矢の方だった。
     強化された速度によって発生した摩擦熱に矢が耐えられず、発火、目標地点――理論値上の数値であり、戦闘機の飛行高度である一万メートルよりもはるかに手前、高度にしておよそ1000メートルほどで焼失してしまったのである。
     以後、三度に渡って様々なアイディアによる矢の強化と、それを使用しての実験が行われた(*3)が結論としては、いずれもが失敗に終わった。
     この事が、チームに発想の転換を迫る事となる。即ち「攻撃手段としての矢を打ち出すスタイルの放棄」である。
     実験と試行錯誤の末に、彼等はこう考えたのだ。
     ―――実弾兵器としての「燃え尽きない矢」を作る事は不可能である。ならば、これを燃え尽きないもの――すなわち実体のない魔術そのものを打ち出す兵装として特化させればよい。
     更に突き詰めていくならば、打ち出すものが「魔術」で在る以上は、発射させる為の機関が弓として成立している必要性すらない。それどころか、それを実際に戦場で使用する人間が弓兵である意味もない。
     むしろこれらの実験結果を基礎データとし、新たに魔法使いたちの詠唱戦闘能力を強化する為の装備として、再度の作成を行うべきではないのか。
     なんとも合理的な――しかし当然とも呼べるこの結論に、しかし、上層部に打診される直前で異議を唱えた者たちがいた。
     開発スタッフの中でも実験チーム、特にそれまで開発チームに惜しみない協力を行ってきた、現場の弓兵たちである。

    ---------------------------------------------
    だんだん脳内でプ◯ジェクトX風のナレーションが流れるようになってきました
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▲[ 169 ] / 返信無し
■171 / 4階層)  第三稿(中編
□投稿者/ manaly 一般人(3回)-(2008/09/25(Thu) 00:41:48)
    ○方向性の錯綜

    「そもそも、イグドラシルからの未来情報に因れば、我々が作ろうとしている先にあるものは『弓』でした」
    「……?」
    「つまり現状のように『弓矢を使う』ことに拘る必要性はない。そういうことです」

    〜上層部への第三次報告会議、議事録より抜粋


     上層部の鈍重ともいえる動きとは裏腹に、実際の開発チームの動きは実に提言の提出直後から開始されていた。
     この時期の開発の方向性は提言で示した通り「魔術構成の再構築と配置の最適化による弓の威力強化」であり、それ自体は非常に順調に行われた。
     しかし、最初の射出実験で判明した思いも掛けない事実から、これら「真っ当な」方向性からの強化計画は早々に頓挫する。
     問題となったのは弓ではなく、矢の方だった。
     強化された速度によって発生した摩擦熱に矢が耐えられず、発火、目標地点――理論値上の数値であり、戦闘機の飛行高度である一万メートルよりもはるかに手前、高度にしておよそ1000メートルほどで焼失してしまったのである。
     以後、三度に渡って様々なアイディアによる矢の強化と、それを使用しての実験が行われた(*3)が結論としては、いずれもが失敗に終わった。
     この事が、チームに発想の転換を迫る事となる。即ち「攻撃手段としての矢を打ち出すスタイルの放棄」である。
     実験と試行錯誤の末に、彼等はこう考えたのだ。
     ―――実弾兵器としての「燃え尽きない矢」を作る事は不可能である。
     ならば、これを燃え尽きないもの――すなわち実体のない魔術そのものを打ち出す兵装として特化させればよい。更に突き詰めていくならば、打ち出すものが「魔術」で在る以上は、発射させる為の機関が弓として成立している必要性すらない。それどころか、それを実際に戦場で使用する人間が弓兵である意味もない。
     むしろこれらの実験結果を基礎データとして捉え、新たに魔法使いたちの詠唱戦闘能力を強化する為の装備として、再度の作成を行う方がはるかに得策である―――
     なんとも合理的な――しかし当然とも呼べるこの大胆な方向転換は、しかし、上層部に打診される直前で破棄されることとなる。
     それに異議を唱えた者たちがいたのだ。
     開発スタッフの中でも使用試験チーム、特にそれまでの膨大な試射実験に対し、惜しみない協力を行ってきた、現場の弓兵たちである。


    ○静かなる戦

    「星見塔の方々、あるいは政庁の皆様に申し上げる。
     我等は、かの大災厄の原因たるものは、魔術にあると伝え聞いております。
     なればこそ魔術だけが、かの不思議の力だけが、国を守る『力』であることの危険性は、皆様方が一番良く知っていることではないでしょうか。
     幾度の危機を経て、今やこの国に魔術の徒を憎む者は減りました。しかし、あの大災厄の日々より後、国の民にその力の凄まじさを恐れる者が多い事もまた事実なのです。
     であればこそ我等は思うのです――魔術以外の力で国の為に尽くす事が出来まいかと。
     或いは、それらが等しく扱われればこそ、国も平穏となりはすまいかと」

    〜弓兵部隊代表者による嘆願書・抄訳より一部抜粋
    (原本は忍文字による為、抜粋不可)

     アイドレス、否、ニューワールドの歴史において、弓兵は長らく「奇兵」であった。
     この場合、奇兵とは文字通りの「異質な兵」を意味する。
     こうした考えが一般的である理由にはI=Dの存在が大きい。かの機兵――歩兵より遙かに速度と戦力に優れる存在が戦力の主流である以上、それを運用した方がはるかに楽であり、またそうした兵士たちは、レムーリア等の局地的な低物理域戦闘においてのみ必要とされる存在と考えられてきたからである。
     唯一、そう呼ぶに足るだけの戦力を保持するここ、るしにゃん王国においても、その状況はさほど変化するものではない。建国の頃より、長らく理力とその応用たる詠唱魔術による戦闘を重視してきたこの国においても、弓兵は長らく異質な存在であった。
     過去の戦役において果たした具体的な「成果」が世間で認識されていない事もまた、この事態に拍車をかけたといえるだろう(*4)。
     あるいは、こうも言えよう。
     彼等弓兵たちにとっては、それまでの開発計画は日陰者であった彼等に光が当たったに等しかったのである――それが勝手に折られ、かつその成果が目の前で費えようとしており、成果は全て他者のものとなるという。
     反発は必至であり、当然でもあった。しかし、同時にこれまでひとつの目的の為にと、力を尽くしてきたという情も彼等にはある。他意がないことも知っていた。
     故に上層部への嘆願書を下書きの段階で敢えて流出させ、開発チーム幹部に届けさせた。
     横から冷や水を浴びせた、ともいえる。諸所の事情から弓に特化させたとはいえ、元は忍者である。こうした情報戦はお手の物であった。
     ―――我々は怒っている。しかし、これを表沙汰にして掻き乱すつもりはない。
     慌てたのは結論を示した開発チーム上層部であった。そこまでの逆鱗に触れるとは、思ってみなかったのである。とはいえ、方向性が錯綜しているのも事実である。では、どうするのか。
     ……ここでようやく彼等は、扱う者たちに目を向ける。
     即ち、弓兵が用いることで最大限に威力を発揮する魔術兵装の開発に取りかかったのである。

    ---------------------------------------------
    前編と半分内容が被ります。すいません。
    という訳で、後編から具体的な武装の記述になります。
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■178 / 4階層)  特別装備案
□投稿者/ manaly@ 一般人(1回)-(2008/12/01(Mon) 02:13:37)
    ・主兵装「ネコノツメ」
     魔法弓手の根幹にして最重要装備。
     この装備を起点として魔術が展開、矢の形で魔力が収束される。
     使用する人間が弓兵ではあるものの、使用には多少なりとも魔術の才能が必要であるという事実は変わらず、その(魔力を扱うという意味での)経験不足を補う為に、個人の能力に合わせて手甲に魔力の収束を補助、制御する為の調整が行われている。
     とはいえ、あくまでこれは「魔法の矢を射る為の弓具」の代理でしかなく、実際の狙点設定や射出は魔法弓手本人の能力を用いる必要がある。
     なお名称については設計者であるはっぷんがその形状から仮称として付けていたものが、そのまま採用される形となっている。

    ・特殊鏃「代爪」
     魔術構造式を特別加工で彫り込んだ三角錐状の石。弓兵部隊ということで公式には鏃という名称を与えられているが、実際はネコノツメに装填する形となる為、現場では「代爪」或いは「付爪」の名前で呼ばれることの方が多い。
     本来は魔力の塊でしかない矢に属性を与える為のもの。安全の為、着弾(=命中)した時点で与えられていた属性の効果が発揮されるよう調整されている(不発の場合は消失)。
     一射ごとの使い捨て。
     現在は火焔系、氷結系が試作されているが、将来的には複雑な魔術や捕縛や拘束等の能力を備えたものを計画中。


    補助装備
    ・視力強化装備「タカノメ」/視界補助装備「フクロウノメ」

     どちらも試射時に参加した弓兵たちから出た指摘、アイディアによって作成されたもの。
     前者は超々距離における射線や視界の確保、後者は主に霧や雨などといった天候の影響での視界不良を補う目的で作成された。用いられている術の関係から、使用する場合にはどちらの装備かを選ぶ必要がある。
     眼鏡型、片眼鏡型、ゴーグル型等々、様々なタイプがあり、装着者の希望で変更可能。中には目の左右で装備を分ける者もおり、その場合は使用しない方を閉じることで対処しているとのこと。
     魔法弓手たちのジンクスである「射出の際には片目を閉じる」ことの発祥とする声もある。


    その他(面白装備アイディア
    ・簡易ガスマスク「余風」
     元々は過去の戦役の記録を元に忍者たちによって発案されたもの。
     外見上は目立たない色のマフラー。極めて細かい目の織布に薬品(薬草で作った煎じ薬)を染みこませたフィルターが重ねられたもの。これによって鼻と口を覆うことで簡易ガスマスクとして使用出来る。
     あくまでも簡易なので長時間の使用はできず、また激しい運動には向かないこと、また、使用に耐えるには薬品の臭いがどうしても強くなることから隠密行動には向かない(*つまりそれくらい凄い臭いである)としてお蔵入りとなっていたが、忍者部隊から弓兵が独立するにあたって封印が解かれた。臭いについては現在賢者たちが改善を目指している。
     ちなみに名称は夏場の風のない時に一瞬だけ吹く風を意味する「極楽の余り風」から。
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■179 / 4階層)  第三稿(後編
□投稿者/ manaly 一般人(1回)-(2008/12/02(Tue) 00:00:14)
    ○「魔法弓手」

    「うーんうーんうーん」
    「悩んでますね」
    「だって無茶言うんだもん。既存品の改良で魔法の矢とか無理。でも愛用の弓とか持ち変えるの嫌って話でー……あああああ」
    「いっそ魔法の矢が撃てる弓を魔法で作ってしまえばいいのでは?」
    「……それを早く言ってー!」

    〜とある日の会議休憩中の会話。担当者、かなりぐるぐるしていたらしい。


     弓兵たちの意見を元にして新たな方向性を模索する際、もっとも重要とされたのは既存の能力を殺さないようにする事、である。
     これは弓兵たちの強い要望であると同時に、過去にいくつか報告されている「魔術の通用しない相手」に対処する際のリスクを踏まえた結果として出された結論であった。
     この為、それまでの形であった弓そのものを新たな専用装備として作り上げるという方法は廃し、従来の装備に準じる形で装備を新設。そこに魔法射出の為の術式を組み込み、通常の弓矢と使い分ける、としたのである。

     いくつかの試案の末、採用されたのは小手に魔術を組み込む案である。これにはいくつか理由があるが、実際の射出の感覚に近いものが再現されることを重視した結果による。
     作成には、魔術兵器としてNWで広く知られる未婚号が参考にされており、その流麗なフォルムや塗装、魔術様式等から影響を伺う事が出来る。
     小手に組み込まれた術式については秘儀として詳細は明らかにされていないが、基本的に収束した魔力を使用して「魔法による弓」を展開、魔力を矢として打ち出すものである。また、魔力を使用するという経験に乏しい使用者の魔力収束・制御を補助する役割も担う。
     また照準やタイミングといったものは、弓兵としてのそれに準じるという形で落ち着いた。これもまた「魔法に頼り過ぎない」という意志の現れであるといえる。

    「万能の道具に頼り切るのではなく、人の努力の積み重ねによる力を」

     その発露として――彼らは自らを魔法弓部隊ではなく、魔法弓手部隊、と称する。
     魔法弓を引く手であると。

     最後に、魔法弓手たちの中のジンクスを紹介して筆を置きたい。
     彼等の中では矢を打ち出す際、必ず片目を瞑る事が暗黙の了解として知られている。
     比較的新しい職業である筈の魔法弓手たちの中で、この不可思議な行為がいったいいつ発生したかについては未だ判っていない。
     曰く、ある者は射出の時一際輝く弓のまばゆさに目を惑わされない為、と言い、ある者は周囲のリューンに対して魔力を強引な手段で引き寄せ、世界を必要以上に掻き乱す事を詫びる為と言う。古い神の姿を模す事で力を借りているという意見や、照準を合わせる為という合理的な意見も根強い。
     わかっているのは、理由は様々ながらこのジンクスを魔法弓手の全員が何の疑問もなしに取り入れているという事実である――そこから考えれば、これは何らかの魔術的な作用によるものなのかもしれない。


    おまけ
    ○更なる進化を

    「うーん……」
    「悩んでおられますね。例の部隊のことですか?」
    「ええ。特化することで鍛えられているとはいえ体への負荷の問題もありますし、これ以上の魔術の重ね掛けや重装備化は避けたいところなんです。一体どうしたものかと……」
    「そうだなあ……今、必要なのは―――」
    「1.学術的見地の導入かな
     2.弓の更なる強化かな
     3.迎撃の実戦訓練かな。さあどれだ」
    「アドベンチャーゲーム的選択肢出た!? しかもどれも方向性違いすぎる!」
    「じゃあ『4.せっかくだから全部フォローするぜ』で」
    「何気なく全許可されたーーーー?!」

    〜ある日の定例会議。ふざけているようだが大真面目である


     この為、魔法弓手たちの間では一種の研究会が立ち上げられる事となった。
     これらは過去の試射データなどを踏まえ、よりよい撃ち方を追求する為に関係者たちが自主的に作ったものであり、日々活発な意見交換が成されている。
     とはいえ、ネコノツメは個々人に合わせた調整が成されており、また個人の癖がある為、必ずしも結果は一定とならない。ここから最終的なところは個々の訓練で調整、会得するものである――との暗黙の了解がもたれていることは言うまでもない。
     また、彼らの中で今、特に熱心に行われているのは空の敵に対する迎撃訓練である。
     遠距離からの攻撃を得意とする彼らにとって、空からの脅威はもっとも恐れるべきものであるからだ。高度、精度、数ともに成果は徐々に上がっており、将来的には本格的に飛行機を狙えるようにする――という話もある。 

     努力しているのは魔法弓手だけではない。
     魔法使いたちに言わせれば「ネコノツメ」は未完成品だという。
     命中精度の向上や、機能の追加といった基本性能の充実の他に専用鏃の開発等、改良の余地は多い。他の装備品との兼ね合いから、盛り込まなかった機能も少なくないという。
     素材の重量や強度といった分野もその中には含まれている。
     いずれは要塞を一撃必殺、が彼らの中での合い言葉である。
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▲[ 127 ] / ▼[ 158 ]
■146 / 2階層)  絵とか
□投稿者/ リクガメ 一般人(1回)-(2008/07/07(Mon) 23:40:07)
    絵を描きます。よろしくネ☆
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▲[ 146 ] / 返信無し
■158 / 3階層)  絵できた
□投稿者/ リクガメ 一般人(2回)-(2008/07/25(Fri) 08:06:38)
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▲[ 127 ] / ▼[ 177 ]
■172 / 2階層)  支援材料
□投稿者/ クレール 付き人(50回)-(2008/10/09(Thu) 23:55:48)
    この前話していたことをなんとなく表現してみました。

    http://gamechaki.kotonet.com/claire/mag.jpg

    こんな感じで、魔法弓具の開発(イベント)を出すフラグをたてらるといいなぁ、とか。
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▲[ 172 ] / 返信無し
■177 / 3階層)  支援材料2(途中)
□投稿者/ クレール 付き人(55回)-(2008/11/27(Thu) 12:52:25)
    2008/11/27(Thu) 16:04:19 編集(投稿者)
    2008/11/27(Thu) 14:57:10 編集(投稿者)

    どこまで魔法弓手のページにつぎ込むかは別として、とりあえず魔法弓具の設定でも。
    (開発のほうでHQとれば職業12枠を気にしないでもすみますしね)

    /*/

    魔法弓具に使用されている素材は大きくわけて
    内装に用いられた木材を中心とする生物資源、甲の部分に埋め込まれた水晶、外部を覆う金属、
    以上の3種類で構成されている。
    これらは弓兵が魔法弓を生成するための装備として、それぞれが魔術的な役割を負っている。


    まず、生物資源はネコノツメの内装の殆どに用いられており、特に弓兵の皮膚に接触する部分はすべて生物資源が用いられている。
    これらははすべて弓にかかわるものであり、中でも木材は初期の弓兵達が装備として使用していた、大災厄以前の弓(の中で折れて使い物にならなくなったもの)が用いられている。
    これほどまでに弓に関わる材料が内装に用いられているのには原始の魔術「類似魔術」の理論に則ったものである。
    近しいものはその力を宿す、すなわち弓に関わる材料、またかつで弓であったものが使われた兵装なら、それもまた弓の性質を帯びるというわけである。
    そして、これを内装に用いれば、弓兵はその素材を触感によって感じ取ることができる。
    魔術・魔法の行使の上で必要不可欠な行使者のイメージの構成を助ける役割も持っているというわけである。

    次に、甲の部分に埋め込まれた水晶は、魔法弓を生成する魔力の流れの核たる焦点具としての役割を持っている。
    るしにゃん王国の魔法技術によって焦点具に加工された水晶は、魔法弓生成の際に求められる周辺の魔力を集積するだけでなく、弓兵の魔力と混合するスポットとして重要な役割を帯びている。
    そのために外部からの攻撃から防御すべく金属に覆われており、水晶のパーツを見ることはできない。

    そして外部を覆う金属は主に銀と金による装飾がよく目立っている。これは弓具としての強度を補強し、外観を整えているだけではない。
    その主たる目的は魔法弓生成に必要な魔力の流れを誘導・支援するためのもので、その装飾が視覚的に弓兵のイメージ形成を補強する形状をしているのである。

    また、このように3種のパーツで構成されていることは、破損部分のみを必要に応じて交換することを可能にしており、
    これによって整備性が高まり、維持・製作コストを抑制させているのである。

    しかし、ここまで作りこまれているネコノツメであるが、これでもまだ完成には至らぬ試作品である。
    動作・出力は安定して「爆撃機を撃墜する」という当初の目的の達成も可能となっているがその操作は魔法弓手として魔法弓についての学問を深く修めた者でなければ扱えぬ正確な操作が求められ、
    それだけでなく、装備の魔力親和性と耐久性の面では目標値をかろうじてクリアしているものの、素材が高価であるために兵装としてロールアウトするのに必須である生産性に非常に劣るのである。
    1度の準備で魔法弾を1つ発射するだけの、単純な機構でしかないこともその一因である。

    これらを解決するための、さらなる研究によって完成した「魔法弓具の開発」が現場では求められている。
    完成したあかつきには、魔法弓手の兵装も試作品ではない完成品へと交換されることであろう。
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▲[ 124 ] / ▼[ 131 ] ▼[ 132 ] ▼[ 137 ]
■128 / 1階層)  藩王 (るしふぁさん個人)
□投稿者/ クレール 一般人(34回)-(2008/06/18(Wed) 22:08:36)
    2008/06/18(Wed) 22:09:41 編集(投稿者)

    藩王
     要点 = 王服,王剣,玉座
     周辺環境 = 政庁

    ---以下,必要に応じて要点を組み込むといいかと---

    高位森国人
     要点 = 長い耳,長い髪(男女とも),やせぎす,絹の服装,頭環
     周辺環境 = 森の王宮

    魔法使い
     要点 = 婚期を逃した,純真そうな顔
     周辺環境 = 街角

    風の中心を探すもの
     要点 = 旅装束,浮かぶ鞄
     周辺環境 = 精霊の降る荒野
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▲[ 128 ] / 返信無し
■131 / 2階層)  玉座
□投稿者/ テル 一般人(1回)-(2008/06/19(Thu) 22:30:06)
    玉座を書いてます。
    王剣は入れれるかなー? ってとこです。
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▲[ 128 ] / 返信無し
■132 / 2階層)  本体
□投稿者/ 南無 一般人(1回)-(2008/06/19(Thu) 23:35:53)
    まあ約束したのでやりますw
    まだ仕上がりそうな見通しついてないですが、週末にはラフはあげられるとおもいますー。
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▲[ 128 ] / ▼[ 140 ] ▼[ 141 ]
■137 / 2階層)  参加します
□投稿者/ manaly 一般人(4回)-(2008/06/20(Fri) 23:40:31)
    藩王部分のみですが、書きます。

    リクエスト
    ・真面目風味
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▲[ 137 ] / 返信無し
■140 / 3階層)  副産物
□投稿者/ manaly 一般人(5回)-(2008/06/29(Sun) 18:23:05)
     すいません。副産物の方が先に出来ました。
    --------------------------------------

     ある日の朝のことです。
     新人るしにゃん国民、イヌヒトがいつものようにるしにゃん政庁を尋ねてみると―――

    /*/

    「あ、お帰りなさい」
    「来るの遅いー」
    「間に合わないかと思ってヒヤヒヤしたですよ」
    「ただいま戻りました……って、どうしたんですか? 皆さん」
     集まっていたのはるしにゃん王国の主たる面々……まあ、そこまではいい。
     驚くべきはその大半が、戦闘も出仕もないのにおのおのが持つ個人付属アイドレス――俗に言われて職業4の正装を纏っているという事実であった。
     ―――護民官はともかく、最近では吏族、参謀、星見司の出仕などほぼ無いに等しい。それらが一堂に会する姿もまず無い。実に貴重な眺めだ――とはいえたいした理由もなくわざわざこれらを着用をする必要はあまりない訳で。
     説明を求めて視線を巡らせると、ばっちり目があったのはぷーとらだった。職業4は持っていないので今日はふんわりしたピンクのワンピースに白衣という姿だ。
    「これから式典だそうですよー」
    「式典? 式典って何かありましたか」
     目を瞬いて問い掛けるイヌヒトに、顔を見合わせる一同である。
    「えーと、……正式名称なんでしたっけアレ」
    「忘れた」
    「覚えてない」
    「とりあえず式典?」
    「……誰も覚えてないんですか?!」
    「まあいつもの事ですね」
     正装してはいてもいつもの反応を返す面々に代わって、苦笑混じりに応じたのは護民官服姿のクレールだ。
    「ほら、少し前にるしふぁさんが藩王アイドレスを購入してたでしょう?」
    「あ。そういえば」
    「ようやく昨日付で認定が下りたので、その着用儀式みたいなものをやっておこうという事になったんです」
    「そんなの必要なんですか?」
    「必要ないと思うよ」
     あっさり応じる更夜。こちらは星見司の制服――いろいろな所に配慮した結果か、テルさんがデザインした方を着用している。
    「まあでも僕ら完全に暇だし面白いからやっておこうということになりまして」
    「そうそう。誰もやってないし」
    「あと折角王服まで作ったのに、何もしないのはもったいないですからねー」
     という訳で。
    「イヌヒトさん、強制着替えコーナーにごあんなーい」
     ポンポン、と手を叩くと背後には、お馴染みの忍者たちがずらりと出現していた。頭巾にはネコミミがきっちり付いている。
    「ちょ、このパターンは!」
    「お約束ですね☆」
    「やっちゃってくださーい」
    「「「「にゃー!」」」」

     ……あとは皆様の想像の通りである。

    「あ、今回女装はナシの方向性でひとつ」
    「どこの藩王ですかっ」
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▲[ 137 ] / ▼[ 142 ]
■141 / 3階層)  藩王本文
□投稿者/ manaly 一般人(6回)-(2008/06/29(Sun) 20:21:40)
    2008/06/29(Sun) 21:28:43 編集(投稿者)

    1630文字。
    特別出演:南無さん
    (理由:買った当時に秘書官だったのが南無さんだけだったから)

    駄目だったら適当に改稿しますんで言ってください。
    --------------------------------------

     “「藩王」は藩王の持つ全ての権利と無限の義務を持つ。”

     ―――特別職業「藩王」についての説明文より抜粋

    /*/

     ―――それがるしにゃん王国・政庁に届けられたのは、歴史的に「大災厄」と記載されている一連の事件が落ち着いたほぼ直後の、ある深夜の出来事である。
     遠くわんわん帝國天領、宰相府藩国のある鳥取の地より、現地詰め秘書官の手によって陸路で政庁まで運ばれたそれは、仰々しい扱いとは対照的に、ひどく質素なものだった。
     古ぼけた小さな箱に入れられた、ひどく軽い「何か」。
    「軽い軽いと噂には聞いていましたが、あれほどまでに軽いものだとは思いませんでした」
     とは、実際それの受け取りに対応した秘書官(当時)の南無氏の談である。

    /*/

     特別職業、藩王。
     藩国を立ち上げ、また実際に維持している者だけが着用を許されるこのアイドレスについては、実はこれという記録や研究書がない。藩王という立場が職業として認知されたのが、ごく最近の事だというのも理由のひとつだろう。
     そもそも、藩王とは藩の長であり顔役であり、その頂点に立つ資格を持つ者である。
     その生死は藩国内部のジェネレーターとリンクしており、故にその死は藩国の滅亡を意味している――故にか、藩王とは長らく職業ではなく立場だと考えられてきた。
     藩国という巨大な組織を維持し、その構成員たる国民を守り、その資産財産を保護する為にありとあらゆる努力を払い続けるべき責務を負う、第一席次の者という訳だ。
     その身は常に玉座にあり、豪奢な王服を纏い、戦いとなれば王剣を佩いて陣に座す。それが一般的なイメージだろう。
     とはいえ、実際に藩王が中心となって維持運営されている藩国は少ない。
     むしろ一般国民の方が、個々の局面の動きにおいては勝っていたといえる。だがそれは、様々な職務に縛られる事のない立場故のことでもある。
     王とは頂点であり、顔であり――生死が藩国の存続を左右する。故に、たとえ戦においてさえもおいそれと動く事を許される立場にはない。それが、藩王自身と国民たち共通の考えでもあった。
     実際、藩王アイドレスには着用の義務はない。権利だけがある。
     第二席次ともいうべき摂政についても同様であり、もっと言うならば着用してもしなくても、その権能だけを見れば、あまり変わらない。
     着用しただけで国が更に発展する訳でも、命令の重みが増す訳でもない。
     そのせいだろうか、tera領域の大多数の藩王たちはこれを着用してはいない。大国、強国になればなるほどその傾向は強く、有名どころであればあるほど、持っていない。
     それらについて各国の王たちに実際に尋ねる事は難しいし、様々に理由はあるのだろうが――最終的には、おそらくその誰もがこう答えるのではないだろうか。
     必要がないから、と。
     王権を誇示する必要もなければ、それを振るう必然も彼らにはない。それ故にである。

     逆説的に考えれば。
     るしふぁ藩王のように藩王アイドレスを求め、実際に纏い権威を誇示し、或いは自ら戦いに赴く必要があるということは、一種の不運であるともいえるのかもしれない。
     あくまで私見ではあるが。

    /*/

     以下は、南無氏の証言による余談である。
     先程の箱に入った「藩王」を、るしふぁ王に受け渡した時、王は一度それを取り落としかけたのだという。
    「声を上げて驚かれたので、こちらもびっくりしてしまいました。流石に箱を落とすまでには至りませんでしたが」
     流石の事に慌てた。元より病弱な事については全国で知られる王である。すわ発作かと見ると、驚いた顔をしているだけで呼吸の乱れはない。
     不審に思って尋ねてみると―――
    「重かったと仰るんです。あの片手でも指で支えて回せそうなくらい軽い箱が」
     曰く「すごく重い。ちょっと油断してた」

    「別の者が持った訳でも、重さを確かめてみた訳でもありませんが、もしかすると藩王の方にだけは重さが異なるのかもしれません」

     真実については、判らないままである。
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▲[ 141 ] / 返信無し
■142 / 4階層)  本文修正
□投稿者/ manaly 一般人(7回)-(2008/07/02(Wed) 03:42:00)
    2008/07/06(Sun) 04:23:47 編集(投稿者)

    2021文字
    おうさまから、わりと根本的な部分のツッコミがあったので書き直し。
    しかし南無さんリスペクトは変わりません。
    ---------------------------------------------
     “「藩王」は藩王の持つ全ての権利と無限の義務を持つ。”

     ―――特別職業「藩王」についての説明文より抜粋

    /*/

     ―――それがるしにゃん王国・政庁に届けられたのは、歴史的に「大災厄」と記載されている一連の事件が落ち着いたほぼ直後の、ある深夜の出来事である。
     遠くわんわん帝國天領、宰相府藩国のある鳥取の地より、現地詰めの秘書官の手によって陸路でここまで運ばれたそれは、仰々しい扱いとは対照的に、ひどく質素な外見だった。
     古ぼけた小さな箱に入れられた、ひどく軽い「何か」。
    「軽い軽いと噂には聞いていましたが、あれほどまでに軽いものだとは思いませんでした」
     とは、実際それの受け取りに応対した秘書官(当時)の南無の談である。

    /*/

     特別職業、藩王。
     藩国を立ち上げ、また実際に維持している者だけが着用を許されるこのアイドレスについては、実はこれという記録や研究がない。藩王という立場が職業として認知されたのが、ごく最近の事だというのも理由のひとつだろう。
     そもそも、藩王とは藩の長であり顔役であり、その頂点に立つ資格を持つ者である。
     その生死は藩国本体のジェネレーターとリンクしており、故にその死は藩国の滅亡を意味している――故にか、藩王とは長らく職業ではなく立場だと考えられてきた。
     藩国という巨大な組織を維持し、その構成員たる国民を守り、その資産財産を保護する為にありとあらゆる努力を払い続けるべき責務を負う、第一席次の者。
     その身は常に玉座にあり、豪奢な王服を纏い、いざ戦いとなれば王剣を佩いて陣に座す。それが「藩王」という立場に対する一般的なイメージだろう。
     とはいえ、実際にそうしたイメージの通りに藩王が動く事は稀である。
     繰り返すが王とは頂点であり、顔であり――生死が藩国の存続を左右する立場である。故に、たとえ戦においてさえもおいそれと動く事を許されない。それが、藩王自身と国民たちにとっての共通の考えでもあった。

     これが覆ったのはごく最近のことである。理由はいくつかあるが、特に大きいのはtera領域全域を揺るがす大事件の頻発と、戦争の激化、それによる全国的な政情不安によるものといえるだろう。
     度重なる事件は人身の混乱と同時に政治不信を招き、これまでの常識――王や国政参加者に対する不信へと繋がる。これを収め、また政情の安定を目指す為、超人的な能力を持つ強力なリーダーとしての藩王の存在が必要不可欠となったのである。
     事実、藩王アイドレスの能力は他のどの職業アイドレスよりも高いといわれている。
     これを裏付けるような証言もある。
     昨今藩王アイドレスを着用したるしふぁ王の指揮下で行われた暴徒鎮圧。これに参加した部隊員たちの間では、藩王の指揮命令を受けての活動に対し、理由は不明ながらも普段以上の安心感と、行動に対する使命感を抱いたというのである。
     これがアイドレス着用による作用であるとするならば、前述した南無氏の話に見られるような厳重な管理態勢や着用が藩王にのみ許されるという特殊性も頷ける。
     しかし、こうした特性にも関わらず、資料によればこのアイドレスをtera領域の中で着用している藩王はわずかに八名のみである。その中に大国、強国として知られる藩国の名は見当たらない。
     政情不安の現在、多忙である筈の藩王各位に理由を問う事は難しく、また個々人の思惑は様々であろうが――おそらく、彼等はこう答えるのではないだろうか。
     必要がないのだ、と。
     王権を強力に誇示する理由も、それを振るわねばならない必然も、彼等にはない。
     何より重い事実がふたつある。
     藩王アイドレスには、着用の義務はない。そして、着用後には運が下がるとされる。
     これを纏ったが最後、藩王は運に頼ることは許されないのである。

     逆説的に考えれば。
     るしふぁ藩王のように藩王アイドレスを求め、実際に纏い権威を誇示し、或いは自ら戦いに赴く必要があるということこそ、藩王として最大の不運であるかもしれない。
     あくまで私見ではあるが。

    /*/

     以下は、南無氏の証言による余談である。
     最初に述べた通り箱に入っていた「藩王」をるしふぁ王に受け渡した時、王は一度それを取り落としかけたのだという。
    「声を上げて驚かれたので、こちらもびっくりしてしまいました。流石に箱を落とすまでには至りませんでしたが」
     流石の事に慌てた。元より病弱な事については全国で知られる王である。すわ発作かと見ると、驚いた顔をしているだけで呼吸の乱れはない。
     不審に思って尋ねてみると―――
    「重かったと仰るんです。あの片手でも指で支えて回せそうなくらい軽い箱が」
     曰く「すごく重い。ちょっと油断してた」と。
     顔は青ざめていたそうだ。

    「別の者が持った訳でも、重さを確かめてみた訳でもありませんが、もしかしたらあれは藩王の方にだけ、違う重さが感じられるものなのかもしれません」

     真実については、判らないままである。
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▲[ 124 ] / ▼[ 135 ] ▼[ 138 ] ▼[ 143 ] ▼[ 176 ]
■129 / 1階層)  食糧生産地(HQ作業
□投稿者/ クレール 一般人(35回)-(2008/06/18(Wed) 22:12:09)
    2008/10/17(Fri) 23:08:15 編集(投稿者)

    http://gamechaki.kotonet.com/claire/guide-rusi/

    現在の進行状況

    基本的なプランニング
     →OK
     →本ページは別窓に開くとして、レイアウトを作り直します

    設定文生成
     →手直しします:またたび,豆類,基本的な説明部分
     →まだ白紙の物:野菜,名物料理

    イラスト(SS?)
     →またたびx1:キウイとか。シンプルにお皿にのってるのとかでいいとおもうです。
     →豆類x2:畑でなくても、加工品とか
     →野菜x1:大根畑の絵を使用?
     →名物料理x2:おすし、ケーキ、おなべ?(鍋の国と重なるかも)

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▲[ 129 ] / 返信無し
■135 / 2階層)  設定文(豆+薬草+地図まで)
□投稿者/ クレール 一般人(39回)-(2008/06/20(Fri) 13:46:08)
    2008/06/23(Mon) 19:00:33 編集(投稿者)

    設定文をひたすら書いていっています。

    /*/
    ○豆類の生産および活用
    るしにゃん王国の食生活における蛋白源は湖からとれる水産物が中心である。
    しかし,その方法は漁によるものであるため条件次第では不漁に終わることもある。
    もちろんそのために大量時の魚は干物にするなどして保存してあるのだが,
    それ以外のもう一つの対策として,畑の肉とも呼ばれる高たんぱくの豆類の栽培が小麦畑の一角で行われている。
    これらの豆類は生で食べ過ぎるとお腹を下してしまうため,水産物と異なり加工が必須となっているが,
    そのおかげで水産物よりも広いバリエーションの製品が作られているともいえるだろう。

    るしにゃん王国で生産されている豆製品のうち平時でも需要の高いものは発酵食品である。
    内陸の国であるるしにゃんは塩の供給は輸入に頼っている面があるため(岩塩の発掘は盛んではない)
    それをより有効に活用するべく大豆を味噌や醤油などの発酵食品に変換して様々な味を楽しんでいるのだ。
    同様ににがりなども輸入に頼っているため豆腐は高級食材のイメージが定着しているが,
    その材料である豆乳は牧畜を行わないるしにゃん王国にとって牛乳に等しい一般的な飲み物であり,豆乳の加工品である湯葉や,豆乳の絞りかすであるおからもよく食されている。

    /*/
    ○るしにゃん王国の自然の恵み
    るしにゃん王国は国土のほぼ全てが森に覆われており,様々な種類の植物が自生しています。
    自生している植物の中には食用・薬用となる葉や花があり,またくるみのように食用になる木の実を落とす木々もあります。
    畑や果樹園のように最初から最後まで人の管理を受けているわけでなく,また単位面積あたりに自生している量もそう多くありませんが,
    森の面積が非常に広大であるため,生産品目として数えても遜色ないほど国内では使用されています。

    森を守り共生を続けるため輸出品目とすることは法律で禁じられており,
    また国民各自が共生する意識を持っているために同じ地域での過度の採取は行われておりませんが,
    料理の香りつけや薬味,おひたしなどの小鉢や子供達のおやつなどによく使われています。
    るしにゃん王国にお越しの際は是非召し上がってみてください。

    /*/
    ○地図で見るるしにゃんの食料生産地
    るしにゃん王国はその殆どが自然に覆われており,その中では豊かな生態系が培われています。
    我々はその中で自然に害を及ぼさない形で土地の一部を借りて人々が食べる食料を生産しております。
    またそれだけでなく豊かな自然も天然の食糧生産地であり,我々はその恵みも享受しています。

    しかし,土や森に全てを頼り受け取るばかりではやがては全てが衰退してしまうでしょう。
    ですから我々は自らの欲ばかりに走らず,我々もまた自然の一員であることを認識した共存共栄が目指されているのです。

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▲[ 129 ] / 返信無し
■138 / 2階層)  はちさん
□投稿者/ 七海 一般人(1回)-(2008/06/21(Sat) 04:13:12)
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▲[ 129 ] / ▼[ 147 ]
■143 / 2階層)  設定文エントリ
□投稿者/ クレール 一般人(40回)-(2008/07/03(Thu) 10:58:32)
    ○おコメについて(設定文)
    ○またたび農園 (設定文)
    ○養蜂(設定文)
    ○野菜栽培(設定文

    あたりをやりまーす。
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▲[ 143 ] / 返信無し
■147 / 3階層)  養蜂+リンゴ+お米
□投稿者/ クレール 一般人(42回)-(2008/07/09(Wed) 00:47:22)
    2008/10/16(Thu) 15:18:33 編集(投稿者)
    2008/07/19(Sat) 23:03:29 編集(投稿者)

    ○養蜂の営み
    草木深く緑濃い地にはそれらがつける花々も数多く,るしにゃん王国では一年を通じて様々な色形を見ることができます。
    私たちは森と共に歩く森国人として,それらの花々が種をつけるという役目をまっとうできるよう,受粉の手伝いをするために養蜂を行っています。

    自然の中にも受粉を助ける生き物はいるため養蜂という手段をとるべきではないのでしょうが,
    自然の存在ではない植物園周辺や王宮にある庭園,果樹園などでは自然の生き物だけで受粉を行うのは難しく,
    また,自然の生き物の中でも特に蜂と人の領分が重なることによるお互いの被害も考えられるため,
    共生の手段として蜂の住処と人の住処を分けているのです。

    養蜂施設でとれる蜂蜜はその周囲にある草木の露を凝縮したものといえるため,地区によってその味は変化します。
    蜂蜜食べ歩きを中心とした食い倒れツアーというのも面白いかもしれませんね。

    メモ:リンゴは同じ品種では受粉しない
    花を落としたりするのも木の力を温存させるためのもの

    /*/
    ○リンゴ果樹園 (ガイドブック風に改訂)
    リンゴは「1日1個のリンゴは医者を遠ざける」といわれるくらいに栄養バランスがとれている,るしにゃん王国で生産される代表的な果実です。

    というのも,なだらかな渓谷の形の地形を持つるしにゃん王国は比較的周りの山々による日光の遮蔽がないため、
    リンゴの赤色を出すために重要な日照面で地形的にりんごの栽培に適しているのです。
    またそれだけでなく,森国という植物の生育に適した環境でもあることや,森国人の特徴を発揮したきめ細かな世話が
    非常に品質の高いリンゴの生産を可能にしており,リンゴ好きの中にはその色だけでるしにゃん王国産であることを見分ける達人もいるといわれるほどです。

    その品質の高さを示しているのが,王国の代表的な栽培方法である無袋栽培です。
    リンゴは日差しを浴びるほどに糖度が増し,特有の赤い色が鮮やかになる傾向にありますが,見栄えが悪く,また害虫の被害が発生しやすくなります。
    そのため見栄えを重視して栽培される場合には生育する果実に袋を被せる有袋栽培が行われていますが,
    るしにゃん王国産のリンゴは袋を被せない無袋栽培であるにもかかわらず,その見た目は他国の有袋栽培のリンゴに負けず劣らぬものなのです。

    収穫期の果樹園では生い茂る葉の影にたわわに実ったりんごが赤く輝いて見えます。
    これも無袋栽培ゆえに見ることができる光景であり,十分に日光が当たっている証明でもあります。
    緑のレースにルビーをちりばめたようと大仰しく形容する方も中にはおります,一度ごらんになってみてはいかがでしょうか。

    /*/

    ○アイガモ農法による稲作
    るしにゃん王国では、世界の主食として小麦と双璧をなす米の生産も盛んに行われています。
    王国での稲作の起源もまた古く、森国人として水車が建設された頃と同じと言われており、それだけの長い歴史の間を伝えられてきた稲達は種としても洗練されています。

    生育される多くの品種は温度変化と水不足に弱く、南国,西国,北国の自然環境では育成に向きません。
    病害に対する耐性は平均的で、これらのデメリットと引き換えに、とれる米は非常に栄養価が豊富で、味も申し分ないものです。
    また、害虫駆除及び無農薬の農法としてアイガモ農法が取り入れられています。
    雑草や害虫はアイガモがこやしに変え、水田内での遊泳が稲への酸素供給を助け、くちばしでつつく行為が株張りのいい丈夫な稲を育てているのです。

    こうして得られたお米は炊きたてのごはんや餅,米粉による麺やパンなどになっています。
    また、害虫駆除として育成されたアイガモ達はそのまま育成を続けることはできません。
    アイガモ達の殆どは脂が乗った美味しい鴨肉として、共に稲を育ててくれた感謝と共に人々の食卓を賑わすのです…。

    /*/

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▲[ 129 ] / 返信無し
■176 / 2階層)  漁,はじめの,おわりの
□投稿者/ クレール 付き人(54回)-(2008/11/08(Sat) 23:07:07)
    2008/12/02(Tue) 11:03:32 編集(投稿者)

    追加です。
    あとは野菜の項目とレシピの紹介文でひとくぎり・・かしら?
    なぜか地底湖の文章は書いていてアイヌとかそういう原住民的なものを幻視しました。

    ○湖のめぐみ
    国土の南東部に広がる湖は実に豊富な水産資源を保有しています。その主たる漁獲物は魚類で、
    森林の管理以外の目的で陸上生物を狩猟することが殆どないるしにゃん王国の重要なたんぱく源として、
    また共和国に属するために猫や猫妖精らが多いことからも、国民食として定着しています。
    その調理法の主たるものは和食文化に近いものが多く、保存食を兼ねる加工食品である干物や、
    ややクセがあるものの慣れれば非常に美味しい押し寿司などが挙げられます。
    中でも干物は朝夕と焼く家庭もあり、この匂いを嗅いで国許に帰ってきたことを実感するものも多いとか。
    これらの漁獲物を供給する漁港から一斉に出向する漁船団の様子は壮観で、季節の風物詩ともなっています。

    ○地底湖の巨大魚
    国土北部の山間部の地下には地底湖があり、普段は神聖な場所とされて漁をすることはありません。
    そんな地底湖では南東部の湖とは異なる独自の生態系が育まれており、異なる種類の魚が確認されています。
    その中でも有名なのはいっぱんに巨大魚と呼ばれる、漁船よりも大きな場合もある生物です。
    神聖な場所の主とも古くから伝えられているために学術的調査は殆ど行われていませんが、
    湖での不漁や食料増産がやむをえないとき、祭り事などの特別な場合にのみ地底湖は漁場として開放されるのです。
    その際には能力的な必要性及び儀式的な掟として、団体行動と理力使いや魔法使いの同伴・協力が義務付けられています。

    そうして手に入る巨大魚は、食べ物としてみればクセのほとんどない幅広い調理に対応する美味なものであり、
    またその硬く鋭い鱗や巨体を維持する強靭な骨格は装飾品や日用品に加工されるなど、
    ひとたび狩猟されることがあれば余すところなく利用されるのです。
    その一方で地底湖で漁が行われた際は、どんなに後になろうとも特別な鎮魂祭が行われるしきたりがあります。
    これらの文化は自然と共存する1つの形として、生きるために狩りながらも自然に敬意を払うという、
    国の成立よりも古くからある人の生きる姿を体現しているといっても、過言ではないでしょう。

    /*/

    ◎るしにゃんの食糧生産業

    るしにゃん王国は広大な森林を中心とする豊かな生態系を形成する森国人の国であり、国土の多くは森に覆われています。ですがその森の中に住む動物を狩ることはありません。
    森国人も森の動物も、同じ森にすむ一員だからです。
    彼らが狩りをするときは、森林と森国人の営みが脅かされるときだけなのでしょう。

    そんな森国人ですが、その食生活は他国とそう変わりありません。ただ畜産業や狩猟による食肉が少なく、その代わりに森の管理技術から発展した農業が盛んになっています。
    るしにゃん王国の農業は主に森を抜けた平地でのみ行われています。これは必要以上に森を切り拓き開墾することが国法で禁じられているからです。
    これらの森を傷つけない考え方は法で定められるより以前からある森国人の精神でもありますが,あえて法に記しているのは森に特別な感情を持たない森国人以外の民が将来住む可能性を考えているからです。

     必要以上の開墾を禁じているとはいえ,広大な森林を育むだけの豊かな土壌を保有するるしにゃん王国の食料自給率はそれでも120%を越えており,共和国有数の穀倉地帯としてFEGなどの西国人をはじめとする様々な国家へ輸出され,一部は有事に備えて保管され、その新たな利用法が日夜研究されているのです。

    /*/

    編集後記

    るしにゃんガイド〜食産業編〜 、いかがでしたでしょうか?
    るしにゃん王国の食文化を少しでも理解いただければ幸いです。

    これを機会に、ちょっとした旅行先や終の棲家探しなどの参考になど、
    るしにゃん王国へぜひおこしください。

    編集部は当ガイドブックに対する
      皆様のご意見・ご感想をお待ちしております
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▲[ 124 ] / ▼[ 145 ] ▼[ 150 ]
■144 / 1階層)  高位森国人+長弓兵+弓兵+世界忍者
□投稿者/ クレール 一般人(41回)-(2008/07/06(Sun) 00:23:01)
    2008/07/06(Sun) 00:24:41 編集(投稿者)

    Q1:るしにゃん王国はT9で得たアイドレス枠で弓兵から通常枠で長弓兵,AD枠で魔法弓手を取得し,枝わけでなく階層を深める形で
    弓兵
    →弓兵+長弓兵
     →弓兵+長弓兵+魔法弓手
    という形でアイドレスを取得するように申請していますが,着用する12枠に登録しないことを理由に弓兵+長弓兵の作成をとりやめることはできませんか?

    A1:無理。一枠づつとらないといけません

    /*/
    あうう・・・・・

    高位森国人
     要点 = 長い耳,長い髪(男女とも),やせぎす,絹の服装,頭環
     周辺環境 = 森の王宮

    長弓兵
     要点 = 小手,胸あて,長い弓
     周辺環境 = 森

    弓兵
     要点 = 長弓,矢筒
     周辺環境 = 森

    世界忍者
     要点 = 世界の国をモチーフにした忍者装束・尻尾・悪そうな目
     周辺環境 = 城の屋根
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▲[ 144 ] / ▼[ 151 ] ▼[ 163 ]
■145 / 2階層)  基本文エントリ
□投稿者/ manaly 一般人(8回)-(2008/07/06(Sun) 05:38:24)
    こっちもやりますー
    ぶっちゃけ、こっちも書かないと文章が繋がらなそうな気がするw

    「前回(弓兵)の続き」という方向性は変わらず
    文章の方針としては
    ・長所を生かす為の技術的発展(としての長弓作成)。
    ・十分な飛距離がある弓を、あえて長弓にした理由について
     (案:矢についての魔術的な安定、特殊弾の開発、等?
    ・外見的変化

    弓兵時の文章みたいに突っ込んでは書けないのでツッコミよろしくです。
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▲[ 145 ] / ▼[ 162 ]
■151 / 3階層)  第一稿
□投稿者/ manaly 一般人(9回)-(2008/07/15(Tue) 04:59:20)
    ○長弓兵の登場

     るしにゃん王国において「長弓兵」といった場合、それは主に「大災厄」後に誕生した弓を使用する者たちを意味する。
     そもそも、るしにゃん王国の弓兵たちが装備していた弓とは、世間一般で言う「長弓」であった。
     洋の東西を代表する弓――和弓とクロスボウを研究して作られたこれらは、また彼等が得意とする魔術を適度に組み込む事により、国民である森国人が使用するに適した利便性と兵器としての有用性を追求した、非常に完成度の高いものであった。

     その状況が変化したのは、歴史において「大災厄」とされる事件後である。
     各国からの募金、支援など有形無形の協力によって表向きは元の形を取り戻したものの、そのダメージは国内の様々な分野で尾を引いていた。こと弓兵についてもそれは例外ではない。
     最大の問題は、弓の生産――その為の材料が失われた事であった。
     るしにゃん王国の長弓は合成弓であり、その原材料は木材が大半を占めていたのだが、それらがその生産区画ごと、文字通り消失してしまったのである。
     しかも、どういった理由によるものなのか、再生された森林の木材を使用して生産した弓は、以前ほどの飛距離や安定性を維持出来なかったのである。特に楡、樫といった魔術的な特性の強いものほど、この影響は大きかった。
     ……これらの現象をどのように解釈するべきかについては、るしにゃんの星見司たちの間でも未だ意見が分かれており、未だ結論には到っていない。
     しかしそうした論議はさておいても、弓の改良は必要であった。
     再び、るしにゃん王国の挑戦が始まったのである。

    ---------------------------------------------
    ……書いてる間に何か文章ズレてきてます。
    これだと弓兵の努力全否定になるよなあうーんうーん
    もう少し粘りたいので、ツッコミお願いします。
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▲[ 151 ] / 返信無し
■162 / 4階層)  ツッコミ
□投稿者/ クレール 一般人(47回)-(2008/07/29(Tue) 01:16:54)
    ええと,弓の改良というか,武器をただの弓から魔法弓へと切り替えていくことになる過程として,
    従来の弓が使えなくなるor不要になる,という方針は間違っていないと思います。

    ただ,魔法弓はこれまでよりもTLO問題が表れてくるので,
    魔法を無理やり行使しなくてはいけなくなった,という結論は避けたいところです。

    というところで,こんなのはどうでしょう。

    調子が悪いのは魔法のノリが悪くなったせい
    #魔法のノリ=同体積の素材に対し,どれだけ強い魔法を付与できるか,みたいなもの。
    #かっこよく書くと,魔術親和性
    →従来どおりに魔法を機能させるためには魔法をかける絶対量を増やす必要がある
     →弓矢の長大化
      →付与魔法のおかげで従来どおりに使えるだけでなく,なんだか威力も増しちゃった。ラッキー!

    という感じで繋げていくのはどうでしょう。
    あとは,弓でなく矢も魔法の起動キーにしていたはずという点,細かい無矛盾チェックで申し訳ありませんが,お願いします。

    魔法弓へどうつなぐかは難しいところですが,それはまたそのときに。
[ 親 124 / □ Tree ] 返信 削除キー/

▲[ 145 ] / ▼[ 164 ]
■163 / 3階層)  第二稿
□投稿者/ manaly 一般人(10回)-(2008/08/03(Sun) 05:19:51)
    2008/08/03(Sun) 06:36:29 編集(投稿者)


    ○長弓兵の登場

    「るしにゃん弓兵部隊、パワーアップしました!」
    「……ええと、何処が?」

    〜初出撃時における、某国兵士との会話記録より

     るしにゃん王国において「長弓兵」といった場合、それは主に「大災厄」後に誕生した弓を使用する兵士たちを意味する。
     高位森国人である彼らはその証明としての特徴――長い髪と耳を持ち、やせぎすで絹の服と頭環を纏っている――はあるものの、一般的なイメージのように森の王宮でひっそりと暮らす、知識の民としての姿にはやや遠い。何故ならば大半が忍者の里出身である彼らは、世界忍者の一員としての服装――るしにゃんではドイツ風の衣服を身に纏い、鋭すぎて悪く見える目つきをしているからだ。これに、弓と矢筒を装備しているのが弓兵部隊である。
     長弓兵の場合は、更に特徴的となる。
     彼らは実に背丈以上にもなる長く大きな弓を携え、また装備の面でも小手と胸当てを身につけている。が、上記例のように他国の人々からするとそれはごくささやかな変化であり、その違いについて外見から理解する事は困難であったようである。

    /*/

     そもそも、るしにゃん王国の弓兵たちが装備していた弓は、世間一般で言う「長弓」であった。
     洋の東西を代表する弓――和弓とクロスボウを研究して作られたこれらは、また彼等が得意とする魔術を適度に組み込む事により、国民である森国人が使用するに適した利便性と兵器としての有用性を追求した、非常に完成度の高いものであった。
     星見の国として知られていたこの国が得たこの新たなる戦力は、一般に知られる機会は少なかったものの、過去の対オーマ戦に少なからず影響を与えていた(*注1)といわれている。

     この状況が変化したのは、歴史において「大災厄」とされる事件後である。
     各国からの募金、支援など有形無形の協力によって表向きは元の形を取り戻したものの、そのダメージは国内の様々な分野で尾を引いていた。こと弓兵についてもそれは例外ではない。
     最大の問題は、要となる弓そのものの生産過程に現れた。
     るしにゃん王国の長弓は合成弓であり、その原材料は木材が大半を占めていたのだが、それらがその生産区画ごと、文字通り消失してしまったのである。
     しかも、どういった理由によるものなのか、再生された森林の木材を使用して生産した弓は、以前ほどの飛距離や安定性を維持出来なかった。特に楡、樫といった魔術的な特性の強いものほどこの影響は大きく現れていたのである。
     ……これらの現象をどのように解釈するべきかについては、るしにゃんの星見司たちの間でも未だ意見が分かれており、未だ結論には到っていない。
     しかしそうした論議はさておいても、弓自体の改良は必要であった。
     再び、るしにゃん王国の挑戦が始まったのである。


    ○改良の実際

    「……要するに、これからは魔術に頼り過ぎるとダメってこと?」
    「まあそういう事です」
    〜調査チームの最終報告会における、とある会話記録

     改良にあたって招集された開発チームが最初に行ったのは、新たに作られた弓とその素材を分析することだった。
     調査分析と各種検査の詳細については専門的な話となるのでここでは割愛する。が、実に一年以上の時間をかけて慎重に行われた検査の結果は、ごくシンプルであった。
     魔術とその構造自体に問題はない(*注2)素材の強度についてもほぼ同様である。
     強いて違いを言えば、素材の魔力への親和性が弱まった――簡単に言えば「魔術のノリが悪くなった」という点に尽きる。これを踏まえて、改良の方向性は次のように固まった。
    「魔術自体の重ね掛けやさらなる強化は控え、技術による強化を目指す」である。

    /*/

     まず、開発チームが取り組んだのは、弓丈(*注3)を更に長くするという事だった。
     元々弓はその構造上、長ければ長いほど飛距離が伸びるものである。過去の弓が長さをほどほどに抑えられていたのは、使用に支障が出ると判断された為だった(*注4)。
     この制限を一端取り払い、純粋に技術のみで飛距離を追求した結果、新たな弓丈は一般的なるしにゃん国民の背丈を軽く越える長さにまで達した(*注5)。

     この改良は劇的な効果をもたらした。
     まず、弓丈自体の長さが増えたことによって使用する素材が増えたことから、結果として魔術的親和性が従来値以上に高まったのである。
     これによって、掛けられた魔術の構造自体は一切変わっていないにもかかわらず、今まで以上に安定した能力が発揮できるようになった(*注6)。また、そもそも従来以上の飛距離が出ていたものに、魔術によって効果が上乗せされ、射程が飛躍的に延びることとなった。
     過去の「大災厄」での経験から、相手の手が絶対に届かない距離からの攻撃手段を必要としていたるしにゃんの軍部にとって、これは喜ぶべき効果であった。
     ただし、問題もあった。
     弓自体が強くなりすぎた(*注7)事で、使える人間がいなくなってしまったのである。

     これを解決する為に、考え出されたのが新たな装備としての小手と胸当てであった。
     弓兵軍団の母体となる忍者や開発チームの主流を担う魔法使いたちだけではなく、賢者を多く擁する医師たちの協力を得て開発されたこれらは、一般的な装備としての効果だけではなく魔術的防護――使用者の腕力を一時的に高めると同時に、ゆるやかではあるが引き絞る時に酷使される筋肉への保護と成長・回復を促す効果が付与されている。
     これは魔術による瞬間的な増強(*注8)によっての反作用を少なくしようとする試みであったが、使用者が増えるに従って弓兵たちの筋力そのものを高めていく結果となったのである。
     こうして、魔術の力を借りつつもそれに頼り切ることのない、新たなる弓兵が生み出されたのであった。

    --------------------------------------
    2318文字
    注については下にぶら下げます
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▲[ 163 ] / 返信無し
■164 / 4階層)  第二稿補足
□投稿者/ manaly 一般人(11回)-(2008/08/03(Sun) 05:47:34)
    2008/08/03(Sun) 05:52:15 編集(投稿者)

    注1:
     非公式な記録ながら、橙オーマとの二度目の戦闘が回避されたのはるしにゃんの弓兵部隊の存在が大きい とされる記述がある。
    注2:
     これは、同じく魔術の焦点具として使用されている矢についてこれらの現象が見られない事から推測された事実による。
    注3:
     弓自体の長さのこと。
    注4:
     弓自体が長い場合、まず取り回しが困難になる。また重くなる、引き絞る時に使用する力が増える等々、様々な問題が一挙に増大する。この為、通常は長さをある程度に抑える場合が多い。
    注5:
     これは一般人の平均身長からみた話であり、弓兵を取り扱う部隊員たちと比較した場合には身長と同程度となっている。この点も、他国の人々から弓兵の変化がくみ取れない一因と思われる。
    注6:
     この場合の安定とは、飛距離や弾道についての安定である。この点は魔術的な補助がない場合に著しく安定を欠く為、開発チームのさらなる課題となった。
    注7:
     慣用表現。「弓を引く時に必要な力が大きい」という意味合いである。
    注8:
     基本的には弓を引き絞る時のみに発動するように施術されている。これは弓や矢に掛けられている各種魔術と必要以上に干渉し合わないようにする為である。

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▲[ 144 ] / 返信無し
■150 / 2階層)  イラスト・完成
□投稿者/ 七海 一般人(3回)-(2008/07/12(Sat) 02:12:54)
    2008/07/13(Sun) 04:03:35 編集(投稿者)

    描く人がいないようでしたら、描いてみます。

    出来るだけ早く描いちゃうつもりですが・・・

    /*/

    http://www.kotonet.com/~gamechaki/bbsl/data/IMG_000509.jpg
    こんな感じになりました。
    誰でもない長弓兵さんです。
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▲[ 124 ] / ▼[ 149 ]
■148 / 1階層)  藩国アイドレスについて
□投稿者/ クレール 一般人(43回)-(2008/07/09(Wed) 10:43:55)
    アイドレス内にあるいろいろなものがi言語化されています。(L:とかt:とかですね)
    それを受けて,藩国の設定の一部をi言語化しようという動きがあり,基本料金無料でアイドレス上に作ってくれるキャンペーンがありました。
    (アイドレス枠で手に入れる以外にはどれも基本的にマイルが必要になります。
     団体で使用するものは基本的に100マイルかかります。)

    で,自由に特殊や次のアイドレスを決められるのでそのキャンペーンにかけこんだのですが,次のアイドレスが結構難しい状況です。
    以下に,査定してもらった次のアイドレスを記します。横にある数字は基本料金にその額マイルを上乗せするとそれを次のアイドレスとしてつけられるということです。

    ○職業・職業4
    声優 50
    ネコリスマスター 3000
    堕落した謎ハンター 5000
    01ネコリス 5000

    ○ACE
    アルフォンス様 300

    ○施設 ()内は派生取得時に必要になる敷地と思われます
    王立医学校 0 (???m2)
    植物園 0 (???m2)
    コンサートホール 0 (???m2)
    大水車 100 (200m2)
    星見小学校 100 (1000m2)
    嘆きのほこら 50 (100m2)
    絶望の荒野 0 (3000m2)

    ○その他
    個人用軽量飛行装置の開発(イベント) 3500
    魔法型個人用軽量飛行装置の開発(イベント) 3000
    グライダーの開発(イベント) 50
    魔法型グライダーの開発(イベント) 50

    /*/

    あと,特殊という形で藩国の設定情報を書くことができます。ただ,基本的なこと以外のものを書くと受け取り料金が変動します。
    マイナスの効果がつくなら安く,プラスの効果なら高くなります。
    また,イグドラシル上にあるような効果は料金の桁がはねあがる傾向にあります。

    例:
     *るしにゃん王国は50人以上の部隊を作れない
     *るしにゃん王国は1層しか土地をもたない
    あわせて−50
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▲[ 148 ] / 返信無し
■149 / 2階層)  いまのところ
□投稿者/ クレール 一般人(44回)-(2008/07/09(Wed) 10:47:19)
    2008/07/13(Sun) 22:32:23 編集(投稿者)

    L:るしにゃん王国 = {
     f:名称 = 01 るしにゃん王国(組織)
     f:要点 = 山野に広がる森,湖,空を飛ぶ何か
     f:周辺環境 = るしにゃん王国
     f:評価 = なし
     f:特殊 = {
      *組織カテゴリ = 藩国
      *藩王 = るしふぁ
      *王猫 = アルフォンス
      *現所在地 = 長野県
     }
     f:→次のアイドレス = 魔法型グライダーの開発(イベント),植物園(施設),コンサートホール(施設),声優(職業4)

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▲[ 124 ] / 返信無し
■167 / 1階層)  進行度合い 080821
□投稿者/ クレール 一般人(48回)-(2008/08/21(Thu) 22:14:18)
    ・竜猫
    七海さんがイラスト途中のようで、ほかは立候補もでていないので不明です。

    ・世界移動存在
    設定文を私が一箇所さぼってたのでそこを補充して、
    あとは鷹臣さんのイラスト待ちです。

    ・魔法弓手
    まずいものに抵触しないような設定文が必要ということでmanalyさんが難航していらっしゃるようです。
    技術的なことで詰まってたらるしにゃんの人にも相談してくださいね。一応星見がそろっているわけですし。
    あと、ぱんださんと鷹臣さんがイラストを書いていただける、とか?

    ・長弓兵
    一通り仕上がっているので、提出に問題はありません。
    あと、ぱんださんと鷹臣さんがイラストを書いていただける、とか?

    ・藩王
    南無さんふぁいとー! ページつくってるわたしふぁいとー!

    ・食料生産地
    ぼちぼちと進んでいます。オフシーズン挟んでから仕上げればいいので、
    これはかなりスローペースでもいいかも。
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▲[ 124 ] / ▼[ 175 ] ▼[ 183 ] ▼[ 188 ] ▼[ 190 ] ▼[ 195 ] ▼[ 199 ] ▼[ 218 ]
■174 / 1階層)  政策用草稿
□投稿者/ クレール 付き人(52回)-(2008/10/21(Tue) 12:21:08)
    2008/10/21(Tue) 21:08:48 編集(投稿者)


    アイドレスではありませんが、アイドレスがひとつつくれそうなくらいの文章量です。
    草稿の段階なので勝手に他国の話が出てたりしてます、ごめんなさい。

    ○はじめに
    みなさんは遺伝子技術の発達したリワマヒ国で開発された再生医療技術というものをご存知ですか?
    るしにゃん王国でも戦災や事故によって肉体を損なってしまった方や遺伝によって先天的に疾患を保有してしまい、従来の医学では完治の見込めなかった健康問題があったと思います。
    ですが、この最先端の生命科学技術を用いれば、不自由が解決された、健康な肉体を獲得することができるのです。
    政府はこの画期的な技術をるしにゃん王国の医学に正式に導入することを決定し、そのための制度を整備しました。
    今回の政府広報は、その再生医療技術の導入と管理制度について、併せての医療に関する発表となります。


    ○再生医療技術の概要
    皆さんの肉体には、生物である限りは第七世界人も国民もACEも関係なく、その肉体の根源的な情報である遺伝子が細胞の1つ1つに刻まれています。
    その遺伝子は1つの生物の中でならほぼ全ての細胞に同じ遺伝子があり、肉体はその遺伝子の活動が作り出す数多のパーツによって形成されているのです。
    リワマヒ国の新技術の真髄はこの遺伝子の活動を制御することで、体内の健康な細胞を取り出して操作・制御を行い、まったく別の部位の肉体を作り出すことができるのです。
    この方法によって生み出された新しい肉体は従来の臓器移植のように拒否反応が現れることは非常に少ないといわれています。
    なぜなら、そうして作られたものは本人の肉体であるからです。
    この再生医療技術を使用することで治療が見込めるようになるのは主に以下のケースであるといわれています。
    1.損失及び不足している四肢の再生
    2.遺伝によって先天的に保有している疾患
    3.腫瘍などの後天的な遺伝子異常を発症した部位との交換(一部を除く)


    ○技術の導入に伴う管理制度の設立
    この再生医療技術の導入にあたって、るしにゃん王国では技術の悪用及びリワマヒ国の権利の侵害を防止するため、資格制度による技術管理を行います。
    この資格は「再生医療資格」といい、3級から1級までの資格者があります。
    3級:十分な講習を受けた上で筆記試験,口頭試問に合格したもの
    2級:3級の条件を満たした上で一定件数の再生医療行為を成功させたもの
    1級:2級の条件を満たした上でリワマヒ国の医療機関に1ターン以上出向し、十分な成果を挙げてきたもの。
    特例として、政策施行前に再生医療行為を行っていたるしにゃん王国の医師資格者については、その実績に応じて3級及び2級資格が無条件で授与されますので、政庁まで申し出てください。
    なお、他国の再生医療技術保有者が国内で再生医療行為やそれに用いる設備を使用する場合には、(考え中)、あるいは藩王の許可が必要になります。

    そして再生医療で用いられるクローン臓器につきましては、
    そのもとの細胞が新しい肉体の一部となるまでの間、トレーサビリティシステムの下、犯罪行為に悪用されないよう管理されます。
    工程及び治療のうえで不要となった細胞につきましては遺伝子の分子構造を残さないよう強力に処分され、
    全工程において遺伝子情報をはじめとする個人情報については組織外への漏洩のないよう厳重な管理保護下におかれることになりますので、その点でもご安心ください。
    再生医療設備についても製造・販売を行うための申請が必要になり、流通はトレーサビリティシステムの下、再生医療技術者に限定した販売のみを許可します。

    また、再生医療技術の導入を支援するものとして、しばらくの間再生医療技術奨励特別保険を実施いたします。
    これは再生医療を受けたい患者に対してそれにかかる費用を緩和させる目的のもので、
    再生医療に要する費用を国が通常医療より多い割合で負担するというものです。
    さらにこの制度では施行以前に再生医療を行った患者に対しても適用されて負担額が返金されますので、心当たりのある方は政庁にて申請を行ってください。


    ○再生医療を用いた犯罪の防止について
    この資格を用いた管理制度の投入に伴い、今後は以下の行為を刑罰の対象として取り締まることになります。
    これらの行為を行った者は厳罰に処されることになりますので、
    ・非資格所有者の再生医療行為
    ・体細胞以外を用いた再生医療行為
    ・トレーサビリティシステム下になかった細胞及びクローン臓器を用いた再生医療行為
    ・国内での完全クローンの研究行為
    ・治療目的ではない遺伝子操作行為 ただし資格取得のための政府指定の施設内での小規模な実習を除く
    ・再生医療とそれに類する技術を名乗り無関係なものを販売する詐欺行為
    ・無許可な再生医療機器の製造及び非資格所有者への販売

    特に詐欺行為につきましては、以下の2点にご注意ください
    ・今回の発表時点において、トレーサビリティシステムを通過したリワマヒ国の食品以外にはクローン技術を用いた食品はございません。
    ・クローン技術は損失した肉体を五体満足にする程度の能力しかなく、記憶の移し変えや、急速な若返りが行えるものではありません。

    また、今回の発表以前に再生医療行為及び遺伝子操作行為を受けた方は速やかに政庁へと申し出てください。
    医療行為が成功しているかどうかの再診断が行われ、何らかの異常が発生している場合は無償で正常なクローン臓器の移植や、正常な遺伝子状態への遺伝子治療を受けることができます。


    ○クローン人について
    再生医療制度にかかわる発表の最後にリワマヒ国が世に送り出した第一世代クローン人について政府の見解を発表いたします。
    クローン人は、リワマヒ国が再生医療技術についての対策が制定されるまでの間に生み出された身体の全てが誰かのクローンで構成されている人間です。
    しかし彼らは誰かの代わりではなく、一人ひとりが人格と個性を保有している一つの生命であり、彼らの人権は保護されて然るべきものです。
    ただ違うのは、少しだけ優秀であるとかそれだけの、普通の人間同士でも起こりうる程度のことなのです。
    人種差別撤廃宣言を批准している国として、間違いのない態度をとるようにみなで心がけましょう。

    また、国内でこれまでに完全なヒトクローンが産み出されていた場合には、
    彼らの基本的人権を認め、保護し、るしにゃん王国籍を与えることとします。
    そして彼らが一人の人間として自立できるよう、その精神・知能程度に応じて教育システムに組み入れるものとします。


    ○蘇生行為の禁止について(医療制度の強化)
    最近の医療現場において、蘇生行為ができないという事態が発生していることと思います。
    これはこれまでの蘇生行為が、蘇生までの期間が空きすぎたなどの要因によって死んだはずの人が生き返ってしまったという状態になってしまい、そういった世界の摂理に反する状態に世界を構成・維持するシステムが耐えられなくなっていることに起因します。

    この状態を知った世界を見守る存在であり、古くから世界に存在している竜はこの状態を深刻視して我々に世界崩壊の警告を投げかけてきました。
    一部の藩国や星見司の献身的な調査によってこのことは事実であることが確認され、過度の蘇生は行われるべきでないとして、蘇生行為の禁止がISS・帝國宰相府・共和国大統領の共同声明として発表されました。
    これについて神々の1柱であり、生死の境界をつかさどる坂神様がNWに現れて蘇生行為の禁止について助力を行っているため、蘇生行為ができなくなることがあるのです。
    例外的に、負傷などによる心肺停止状態などから復帰ができるケースがありますが、それは十分に治療ができる範囲内のことだからです。
    これを神々などは「運命によって定められている」「イグドラシルに記述されていた」と表現し、これについては蘇生行為が許されるものとなるようです。

    これを期に、私達は生と死の大切さについてもう一度考え直さなくてはいけないのではないのでしょうか。
    自らの身を省みず無謀を繰り返して死の淵に至り、過度の治療によって安易に立ち返ることよりも、
    生命を慈しみ、適度な健康維持によって生きることが正しい道であるということを。
    そして、それを最も認識し、学び実践していくべきは藩国政府や第七世界人であるということを。
    私達王国政府はこの考えに同意してくれる方のために、また今よりも多くの人の健康を守り生命を助けるために、医療制度及び技術の改革を実行することをお約束いたします。


    ○王立医学院の改装について
    医療制度の改革,その第二段階は王立医学院の改装です。
    再生医療技術の導入及びISSとの連携開始に伴い,るしにゃん王国の医療の要である王立医学院を改装いたします。
    これにより以下の4点の改善がなされる予定です。
    ・より充実した医療を受けることができるようになります。
    ・より充実した医学を学ぶことができるようになります。
    ・より多くの人々が医学院を利用できるようになります。
    ・最新技術に対応した医療機器などが導入されます。
    ・最新機器の導入に伴い不要になった医療機器は政府が買い取り、必要な各診療所へ安く卸します。

    この改装にあたり、以下の方が改装費用を寄付してくださいました。この場を借りてお礼申し上げます。
    01-00001-01:るしふぁ:15マイル
    01-00010-01:クレール:15マイル
    01-00012-01:来須・A・鷹臣:30マイル
    01-00215-01:ノーマ・リー:5マイル
    01-00216-01:緋乃江戌人:5マイル


    ○健康保険制度の整備について
    医療制度の改革の第三段階として、健康保険制度の整備をいたします。
    健康保険制度は医療行為を受けるにあたり必要な医療費などの一部を国の保険部門が負担する制度で、
    保険制度への加入は任意ですが、健康保険に加入された方はこれまでより安価に医療を受けることができます。
    保険制度の仕組みは以下の通り。
    ・保険制度へ加入された方は年に60にゃんにゃんの保険費用を支払います。
    ・加入された方より集まった保険費用と、投入された国家予算を合算して保険部門の予算とします。
    ・制度加入者は保険制度対応の診療所での診療時に保険証を提示することで、支払いに必要な金額は全額の2割となり、残り8割は後日保険部門の予算から診療所へ支払われます。
    ・その年の余り分は翌年に繰越となり、一定額ごとに医療施設の設備支援金として民間に還元されます。
    ・保険部門の予算が不足した場合には国家予算を適宜投入し、負担割合の維持を図ります。

    この制度は国が国民の皆さんの健康を支えるための制度であると共に、国民同士が互いの苦しみを支えあう制度でもあります。
    皆さんのご協力を、よろしくおねがいいたします。
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▲[ 174 ] / ▼[ 182 ]
■175 / 2階層)  改稿部分
□投稿者/ クレール 付き人(53回)-(2008/10/23(Thu) 15:05:31)
    ■ 医療改革事業のお知らせ  2008/10/23
    最近のNWの急激な情勢の変化に対抗すべく、医療改革事業を実行します。
    再生医療技術(リワマヒ国のクローン技術)の導入もその一環として、改めてその詳細を発表いたします。
    詳細はこちら

    /*/

    医療改革事業,その第二段階として皆さんに報告するのは、王立医学院の改装です。
    再生医療技術の導入及びISSとの連携開始に伴い,るしにゃん王国の医療の要である王立医学院を改装し、再生医療技術などの学習も行えるようにいたします。

     ・ 医師達がより充実した医学を学ぶことができるようになります。
     ・ 古くなった実習用の医療機器を買い改め、また補充しなおします。
     ・ 最新の医療技術を学ぶための機器を導入し、カリキュラムなども改められます。
     ・ 医療機器の更新に伴い不要になったもののうち、まだ使えるものは政府が買い取り、希望する各診療所へ安く卸します。

    改装工事中は利用者の皆様にご迷惑をおかけすると思いますが、ご理解とご協力をお願い申し上げます。
    またこの改装にあたり、以下の方が改装費用を寄付してくださいました。この場を借りてお礼申し上げます。

     01-00001-01 : るしふぁ : 15マイル
     01-00010-01 : クレール : 15マイル
     01-00012-01 : 来須・A・鷹臣 : 30マイル
     01-00215-01 : ノーマ・リー : 5マイル
     01-00216-01 : 緋乃江戌人 : 5マイル

    なお、学院に引き続きその付属病院についても改装工事が予定されております。
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▲[ 175 ] / 返信無し
■182 / 3階層)  TLOコンペ用
□投稿者/ クレール 付き人(58回)-(2008/12/08(Mon) 14:57:07)
    2008/12/09(Tue) 11:32:06 編集(投稿者)
    2008/12/09(Tue) 11:29:49 編集(投稿者)

    TLO拡散対策企画書
    「星見司処および法官の連携による技術管理局の設立」

    0.企画書を提出する前に
     特定の個人を非難する目的ではなく1つの事実として、るしにゃん王国は禁断の技術に手を染め、世界を滅ぼしそうになった人物を世に送り出してしまいました。
    しかしこのことは当人だけでなく、我々もまたこの事実を重く受け止め、技術が限界を超えることに対して慎重になり、その対策を幾重にも考え、またそのいくつかを実行に移してきました。
     今回のTLOが拡散する事態に対して、我々の考えてきたことを世間に公開し、もしもそれが世界の滅びを食い止めることができるほどのものであったならば、それ以上の罪滅ぼしはないと思い、この筆をとる次第です。

    1.序文
     TLOの発生する本質は、人間の飽くなき向上心と好奇心であり、これを放棄するということはヒトという種の存在自体を放棄することにほかなりません。
     そして、この本質だけがTLOを生み出すものではありません。向上心や好奇心がある上で、それを現実のものとする手段があるからこそ、TLOは世に送り出され続けるのです。
     また、TLOという存在そのものが曖昧でありつづけたこともこれらに一役買っていることでしょう。

     たとえるなら、飢えた旅人がその空腹を満たすために見境なく食べ物を食べ続ければ、いつかはその身体を破裂させて死ぬか、見分けられなかった毒の食べ物にあたって死んでしまうようなものです。
     我々がするべきことは、この空腹を耐えて餓死をまつことではありません。
     数多の食べ物の中から毒の食べ物を見分ける知識を得ること。
     戸棚を作って毒と無毒とを分け、むやみに食い散らかすことのないよう鍵をかけること。
     節度ある食べ方によって棚の食べ物がなくなることを先送りし、毒に手をださないように生きることなのではないでしょうか。

    2.目的
    法官の協力のもと星見司処の1部署として、アイドレス上に存在する技術を収集・管理する「技術管理局」を設立し、TLO技術の発生・濫用・拡散を抑止する。
    またそれに併せて星見司主導による探求のもとTLOの明確化を行い、事故的なTLOの発生を防止する。

    3.経緯
    序文で例の形であげたとおり、TLOの拡散を防ぐ方法は以下の3つとなります。
     A・TLOに頼らない生き方を見出すことによってTLOの存在そのものを不要な世界にすること。
     B・新技術がTLOとなってしまう境界線を明確化することで、事故的なTLOの発生を抑止すること。
     C・技術の発明や行使を管理する機構を設立することで、TLOの発生・濫用・拡散を抑止すること。
    以上3つの方法を実行すれば、TLOによる世界の滅びは抑えることができると、我々は考えます。
    しかし、Aについては一部の決戦兵器としてTLOは必要であるなど、僅かな毒は薬となるように、TLOの存在自体を否定することはできません。
    (もちろん普段の生活にTLOが不要となる生き方を模索する行為は不断の努力として求められるものであることは言うまでもありません。)
    よって、BとCの方法によってTLOを抑制していくしかないのですが、そのためには「発明側の意向に偏ることのない公正な判断」と「技術を理解するための深い知識」が必要です。
    これら二つの条件を満たすもの、特に後者を満たすものとして既に存在しているのが、星見司処であると、我々は考えました。

    現在の星見司処は、法官をはじめとする他の3種の公共職と異なり、その職務は至って少ない状況にあり、ナンバリングイベントではイベント99より何もなく、軍事支援では一部の有志によってFVBへの偵察行為を行ったのが最後であると記憶しています。

    また星見司としての職務を求める声もありますし、またかつて二度にわたる世界全体を巻き込む大事件の主犯が星見司であった事実から、星見司の立場は非常に危ういものになっているものと思います。
    星見司が偵察行為や謎を解くだけでない新しい職務として、
    星見司の復権と罪滅ぼしを含む社会貢献として、
    星見司の知識を集め、世界の謎を解き明かすという本質を全うするものとして。
    星見司処がTLO対策の最前線としてたつことは二重三重に世界へいい影響を表すのではないでしょうか。

    4.具体的な職務
    4−A.アイドレス全体に対する職務
     技術管理局の職務は、TLOの拡散を防ぐ3つの方法のうち
     B・新技術がTLOとなってしまう境界線を明確化することで、事故的なTLOの発生を抑止すること。
     C・技術の発明や行使を管理する機構を設立することで、TLOの発生・濫用・拡散を抑止すること。
    を担うことになります。その職務は大きく分けて4つ。

    第一。TLOとは何で、拡散がどのように世界の滅びをもたらすのか、その仕組みを明らかにして全国への周知を行うこと。
    これによって国民一人ひとりの危機意識を喚起し、これ以上のTLOの乱開発をまず極限します。
    世界の謎に詳しい星見司が説明を行うことが説得性を上げる一員にもなるでしょう。
    これは今なによりもまず行うべきことで、今どのようなTLOが世界にあるのかを知ることよりもまず始めに徹底されるべきです。
    またT13開始時の危機的状況を脱した後も継続的に行うことで、防災意識を高めていくことも重要でしょう。

    第二。今ニューワールドに存在するすべての技術を差別なく収集し、記録・管理すること。
    申請や調査などによって管理局に集められた技術の情報は発明者や技術を利用している組織などの履歴・普及情報と技術の種別とそのレベルなどの技術情報の二つによって大別され、ライブラリにてランク別に管理されます。
    新技術の開発や既存技術の転用が行われる際はこれを管理局に申請してライブラリを更新します。これによって技術の拡散状況や技術の高度化を常に監視し、その状態に応じて管理局から該当組織への警告を発信していきます。

    第三。技術の取り扱い資格制度を設立し、運営していくこと。
    技術の危険性を知らぬものが無用心に技術に手を触れることがないよう、各技術の取り扱いに級数による資格制度を設けます。級数の高さと取り扱える技術の高さを対応させ、各技術系統ごとに異なる資格を、また特殊な技術に対しては級数を必要条件とした特別資格を設定します。
    これによって技術を扱うに足る知識と理性を育成し、技術の濫用とTLOが拡散する事態を抑止します。

    第四。技術を法的な手段によって保護すること。
    第二の職務によって収集される技術情報ですが、これを管理する星見司が盗用・悪用することのないよう、内部監査機関と、法官による法的な拘束を設けます。
    あくまでも技術管理局は技術の高度化とその拡散によって発生する諸問題を未然に防ぐことが目的であり、その目的を見失うことがないようにするためです。

    また技術の収集段階において、技術の公開レベルを技術所有者が決定することができるシステムを作ります。
    これは利用組織などのプライバシー情報から技術の詳細に至るまでの全情報に適用され、公開レベルを最高に設定した場合には、収集された事実自体からその管理情報の一切を一部の高位星見司のみが取り扱えるものと設定されます。
    ただし、警告が必要であったり、それ以上に深刻な状況にある場合には必須情報のみが公開されることだけは了承していただく必要があります。

    そして、対外的なものとして、法的措置を執り行える制度を法官と連携して制定します。
    ある技術の拡散などが深刻な状況にあり、かつ警告が聞き入れられなかった場合や、技術者が資格の範囲外の技術を取り扱ったときなどになど。
    罰金や資格剥奪、技術の利用停止に始まる各種罰則の制定を法官と共同で行い、管理局運営によるTLO抑止力を実体のあるものとして実現させるためのものです。

    4−B.第七世界人に対する職務


    5.TLOの認識に対する注記
    TLOが毒として世界を滅ぼすのは、TLOである技術が一般化され、世界に普及してしまったときです。
    つまり、3で述べた「僅かな毒は薬となる」ことはたとえでもない事実であるのです。

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▲[ 174 ] / 返信無し
■183 / 2階層)  政策081212
□投稿者/ クレール 付き人(59回)-(2008/12/12(Fri) 18:17:10)
    2008/12/12(Fri) 23:40:26 編集(投稿者)
    2008/12/12(Fri) 23:25:12 編集(投稿者)
    2008/12/12(Fri) 21:38:47 編集(投稿者)

    ・ネコリスの誘導のお願い
    既に民間では周知されているかもしれませんが、数十日後に全森国を主な対象とした大規模かつ非常に非道なテロ行為が画策されているとの情報が入りました。
    この情報によりますと、このテロ行為はネコリスが標的となっているとのことであり、ネコリスが一匹でもいればこのテロが敢行される恐れがあるとのことです。

    そこでるしにゃん王国は全森国と連携し、ネコリスを保護するために宰相府への誘導を行う活動をすることにいたしました。
    宰相府は西国人国家ではありますが緑地化事業に力を注いでおり、全ネコリスを保護するための森を作る用意があるそうです。
    またテロに対抗するための戦力も宰相府側が用意してくださるとのこと。

    つきましては、国民の皆様にご協力をお願いしたく思います。

    森でネコリスを見かけましたら、ネコリスに危険が迫っていることと、すべてのネコリスを守るために宰相府が場所を用意しているので、ネコリスに宰相府に移動してもらうことをお願いしてください。
    また、全てのネコリスを守るために、この話を周りの仲間に伝えてもらうことも、お伝えください。

    ネコリスは幸せになる物語などを好む性質がある、心優しい生き物です。
    「ネコリス童話集」を読み聞かせるなどして交流を深めつつ、けして威嚇したり命令したりせず、優しく説き聞かせてあげるよう、ご注意ください。
    どうか皆さんの力を貸してください。よろしくお願いします。

    /*/

    ・ネコリスの誘導のお願い
    既に民間では周知されているかもしれませんが、数十日後に全森国を主な対象とした大規模かつ攻勢が画策されているとの情報が入りました。
    これは帝國側が侵攻を予定しているレムーリアからの強襲であると考えられ、さらにこの強襲の際に、凶悪な二次災害が発生することが懸念されています。
    ゴロネコ藩国では既にこの攻勢に対する防衛策が準備されていますが、この防衛策とは別の形で、全国で協調してこの強襲への対策を実施することになりました。

    敵の強襲は森国に発生すると伝えられる遺跡を悪用するものです。
    ゴロネコ藩国では、この遺跡が発生する条件の一つである「森」をずらすことで強襲を回避する用意をしています。
    私達の提案はゴロネコに倣うと共に、やや異なる方法でことにあたることになります。
    「森」と同じように遺跡が発生する条件の一つである「ネコリス」に一箇所に集まってもらうことで敵の強襲先を一箇所に絞り、そこで敵を迎撃し、かつ二次災害を極限するのです。

    敵の迎撃地点は、宰相府がその場を用意してくれることになりました。
    宰相府は西国人国家ではありますが緑地化事業に力を注いでおり、全ネコリスを保護するための森を作る用意があるそうです。
    また強襲と二次災害に対抗するための戦力も宰相府側が用意してくださるとのこと。

    つきましては、国民の皆様にご協力をお願いしたく思います。

    森でネコリスを見かけましたら、「ネコリスがいること」を悪用して森を襲おうとするオーマが迫っていることと、オーマの襲来から森と世界を守るために宰相府が場所を用意しているので、ネコリスに宰相府に移動してもらうことをお願いしてください。
    また、全てのネコリスを守るために、この話を周りの仲間に伝えてもらうことも、お伝えください。
    宰相府にNW中の全てのネコリスが協力して集まってくれれば、襲ってくる敵も、それで起こる災いも、人が抑え、みんなを守ることができるのだと。

    ネコリスは幸せになる物語などを好む性質がある、心優しい生き物です。
    また、人間達と同じかそれ以上に、今回発生しうる二次災害に対して敏感であり、それを防ぐためには進んで協力してくださることと思います。
    「ネコリス童話集」を読み聞かせるなどして交流を深めつつ、けして威嚇したり命令したりせず、また傷つけることなく、優しく説き聞かせてあげるようにしてください。

    この活動が成功してNW中のネコリスを宰相府に集めることができれば、敵戦力を無事撃退することができ、現れる災禍を最小限に抑えることができることと思います。
    どうか皆さんの力を貸してください。よろしくお願いします。
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▲[ 174 ] / 返信無し
■188 / 2階層)  政策081229
□投稿者/ クレール 付き人(64回)-(2008/12/29(Mon) 10:52:30)
    2009/01/01(Thu) 18:09:36 編集(投稿者)
    2008/12/29(Mon) 21:42:45 編集(投稿者)

    T13用のいろいろです。はい。
    /*/

    ○年明けのご挨拶

    ○クリスマスプレゼントのお知らせ
    遅くなりましたが、良いニュースのお知らせです。
    この時期にはいろいろな贈り物がされる季節でありますが、るしにゃん王国にもその流行が流れてきたようです。
    その一部を以下にお知らせいたします。

    ・大統領府からのプレゼント
    オリオンアームズ大統領府からるしにゃん王国へ、猫士1匹との雇用契約枠がプレゼントされました。
    現在、猫士の殆どは病院に配属されていますが、新しい猫士さんにも近く何か業務をお願いすることになると思います。
    国民の皆さんも、新しい国民の来訪を暖かく歓迎してあげてください。

    ・松井さんからのプレゼント
    藩国部隊に出向してくださっている松井さんが、個人的な友好の贈り物として端切れのぬいぐるみが病院と小学校に贈呈してくださいました。

    ・逗留ACEであるカオリさんへのプレゼント
    先日誕生日を迎えられたカオリさんへ、政庁のほうから名産品を用いた飲み物のプレゼントがされました。
    気に入って下されればなによりと存じます。

    ・王国の猫士へのプレゼント
    るしにゃん王国にいる猫士さんには、福利厚生の改善も兼ねた新築の寮がプレゼントされる予定です。
    これは、これより施工・建築を行うもので、竣工はT14開始前となる予定です。


    ○士季号の利用制限制定のお知らせ
    王国の星見司より、士季号利用について警告が発せられました。

    るしにゃん王国内にはISSに配備されている3機のみ存在する士季号は、
    akiharu国の研究者曰く
    「自らの生命を燃やす覚悟さえあれば、誰にでも分け隔て無く神に抗う力を与える」
    能力を持っています。
    これを能力を利用することにより、るしにゃん王国では長弓や、資格を得た上での魔法弓具を取り扱うことができるようになることは、既に多くの人が知っていることと思います。
    ですが、この士季号の能力によって得られる「力」には、以下の問題が発生することがわかりました。

    1.過度の増大は世界へ負荷をかけ、最悪の場合全てを滅ぼす引き金になる可能性があります。
    現在は王国の人口がNW全土でも最低ランクにあるため、滅びの兆候が現れるほどではない適度な状態にあり、
    むしろその「力」によって各人が自在に自らの才能を発揮できている状況にあります。
    しかし、今後の人口の増大や、士季号を用いればほぼ際限なく「力」を向上させられる可能性を考慮した場合、
    現在が良好であるからとなにもしないわけにはいかないでしょう。

    2.士季号そのものには悪意がないと思われますが、
    ある一定の条件下において、死の商人が取り扱うのを好む非人道的な兵器に変貌する可能性があることが最近になって分かりました。
    どうしてそうなるのか詳細は明らかになっておりませんが、等しくNWを構成する一員として節度ある接し方を進めていけば、
    これまでのように悲しい兵器に変わることのない未来を選ぶことができるのではないかと、考えます。

    以上2点を理由に、政庁では自滅的な滅びを回避するため、士季号の利用に対して以下の制限を設けることに致します。

    1.資格を取得すれば魔法弓具を取り扱えるようになるほどの「力」を得た設定国民は、それ以上の士季号の利用を禁止いたします。
    2.士季号の利用が肉体に与える負荷を鑑みて、体力的に心配な面のある18歳未満と50歳以上の国民の士季号の利用を禁止します。
    3.士季号の連続利用による衰弱を避けるため、1回の利用時間を制限し、利用後は一定期間の回復期間を設けるものとします。
    4.上記の例外として、ISSあるいは大統領府などの公的機関から治安維持活動のために支援要請があったときに限り、操縦を目的として士季号に搭乗することを許可します。

    今後のるしにゃん王国と世界の発展、あるいは維持のため、今回の利用制限の制定に皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
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▲[ 174 ] / 返信無し
■190 / 2階層)  090105
□投稿者/ クレール 付き人(66回)-(2009/01/05(Mon) 23:20:23)
    2009/01/09(Fri) 00:13:56 編集(投稿者)
    2009/01/06(Tue) 00:33:18 編集(投稿者)

    ○定期避難訓練実施のお知らせ

    今後もるしにゃん王国に外部勢力からの侵攻がある可能性があります。
    もちろん、実際に国土に敵が侵入することがないよう全国規模での攻勢が展開されているわけですが、
    万が一の事態となった際に皆さんの安全をいち早く確保するために、避難訓練を定期的に実施することにいたしました。

    普段から訓練を進めていくことで、有事の際、本当に避難が必要になったときにパニックになることを抑えることができるようになります。
    また、避難訓練に参加してくださった方には政府のほうからいくつかの至急品を配布させていただきます。

    この政府主導で実施する非難訓練は、およそ1Tに2〜4回を目安に実施していきたいと思いますので、
    どうぞ皆様のご理解とご協力を、よろしくお願いいたします。

    ○道徳普及の政策実施のお知らせ
    #まだ準備中。以下、どうやるかのアイディアです。どれかをチョイス?
    ・学校を新設。義塾としてそこから教育していく(告知をうつなら、視野の広い国民を育成するのが目的とする)
    ・既存学校に倫理科、道徳の科目を新設,あるいは強化していく。
    ・駅ビルの図書館の紹介ページを作成。童話の読み聞かせ会や図書紹介ページを作る。それはそれでHQ申請として提出しつつ、内容を政策として告知することで擬似プロモーションをかける。
    #実際にプロモかけるには100マイルかかるので、その代替方法です。

    ○避難警報の民間実施方法の検討
    #一箇所から次第に全国へ周知できるような方法が必要です。
    ・半鐘のようなもの(江戸時代参照。A&S,あるいはアイテムショップで作成し、各地に配布する)
    ・弓矢を用いた合図(鏑矢を飛ばす。 併せて不殺のための吸盤アローを作るのもあり →「強弓」の取得?)
    ・ネコリスの友や猫神を用いた、ネコリス・にゃんこネットワーク
    ・風を操作して、風の変化で合図を伝える
    ・精霊戦士の文化・知識を用いる。

    <tr><td bgcolor="#ffffff"><br>
    &nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;<font color="#38b48b">■&nbsp;<b>士季号の利用制限制定のお知らせ</b></font><br>
    <div style="margin-left:12px;padding:5px;">
    <br>王国の星見司より、士季号利用について警告が発せられました。
    <br>るしにゃん王国内にはISSに配備されている3機のみ存在する士季号は、
    <br>akiharu国の研究者曰く
    <br>「自らの生命を燃やす覚悟さえあれば、誰にでも分け隔て無く神に抗う力を与える」
    <br>能力を持っています。
    <br>これを能力を利用することにより、るしにゃん王国では長弓や、資格を得た上での魔法弓具を取り扱うことができるようになることは、既に多くの人が知っていることと思います。
    <br>ですが、この士季号の能力によって得られる「力」には、以下の問題が発生することがわかりました。
    <br>

    <br>1.過度の増大は世界へ負荷をかけ、最悪の場合全てを滅ぼす引き金になる可能性があります。
    <br>現在は王国の人口がNW全土でも最低ランクにあるため、滅びの兆候が現れるほどではない適度な状態にあり、
    <br>むしろその「力」によって各人が自在に自らの才能を発揮できている状況にあります。
    <br>しかし、今後の人口の増大や、士季号を用いればほぼ際限なく「力」を向上させられる可能性を考慮した場合、
    <br>現在が良好であるからとなにもしないわけにはいかないでしょう。
    <br>
    <br>2.士季号そのものには悪意がないと思われますが、
    <br>ある一定の条件下において、死の商人が取り扱うのを好む非人道的な兵器に変貌する可能性があることが最近になって分かりました。
    <br>どうしてそうなるのか詳細は明らかになっておりませんが、等しくNWを構成する一員として節度ある接し方を進めていけば、
    <br>これまでのように悲しい兵器に変わることのない未来を選ぶことができるのではないかと、考えます。
    <br>
    <br>以上2点を理由に、政庁では自滅的な滅びを回避するため、士季号の利用に対して以下の制限を設けることに致します。
    <br>
    <br><b><font color="#2a83a2">&nbsp1.資格を取得すれば魔法弓具を取り扱えるようになるほどの「力」を得た設定国民は、<br>   それ以上の士季号の利用を禁止いたします。</font></b>
    <br><b><font color="#2a83a2">&nbsp2.士季号の利用が肉体に与える負荷を鑑みて、<br>   体力的に心配な面のある18歳未満と50歳以上の国民の士季号の利用を禁止します。</font></b>

    <br><b><font color="#2a83a2">&nbsp3.士季号の連続利用による衰弱を避けるため、<br>   1回の利用時間を制限し、利用後は一定期間の回復期間を設けるものとします。</font></b>
    <br><b><font color="#2a83a2">&nbsp4.例外として、ISSあるいは大統領府などの公的機関から支援要請があったときに限り、<br>   操縦を目的として士季号に搭乗することを許可します。</font></b>
    <br>
    <br>今後のるしにゃん王国と世界の発展、あるいは維持のため、今回の利用制限の制定に皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
    <br><br></div></td></tr>

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▲[ 174 ] / 返信無し
■195 / 2階層)  090116
□投稿者/ クレール 付き人(67回)-(2009/01/16(Fri) 15:51:31)
    ○遠征の終わりと戦後処理のお知らせ

    このターンに予定されていた帝國と協調してのレムーリアへの遠征ならびに無名騎士藩国への転戦は、
    見事に全勝という形で成功を収めることができました。
    これは遠征軍や帝國の指揮官だけでなく、藩国の皆様の協力もあっての成功であることは間違いありません。

    ですが、この成功のために無理を重ねた結果として、様々な副作用も発生しています。
    今回の政策はその副作用への対策を発表するものです。

    ■ 殺人衝動を抱えてしまった人,ならびに薬物中毒に陥ってしまった人への対応
    今回の戦争で殺人衝動を抱えてしまった人や薬物中毒に陥ってしまった人がいます。
    これも戦争が残した傷跡の一つであり、彼らもまた被害者の1人なのです。
    彼らには、申し訳ありませんが、全国の足並みを揃えた対処が行われるまでの間は病院内に儲けた隔離病棟へ強制入院してもらい、そこで緩やかに治療を受けていただくことになります。
    入院にかかる諸費用については政府が受け持ちますので、金銭面の心配はせずに正常な生活へ戻るための第一歩を踏み出してください。

    ■ 略奪行為を働いてしまった人への対応
    意図的、偶然を問わず、戦地で略奪行為を行ってしまった場合は、その金品を全て政府に提出してください。
    政府に集まった掠奪品はひとまとめにして無名騎士藩国へ謝意を込めて変換する予定です。
    この件については戦場という非日常下で発生してしまった不可抗力として、政府に申し出たからと罪に問うことはしません。
    ただ、今後はこのようなことがないよう、心の奥で省みてください。

    ■ 戦後処理に乗じた敵対勢力の暗躍への警戒
    また今回の戦後処理を見計らい、平和を由とせず乱を好む輩がその動きを活発化させたようです。
    ISSで大規模戦闘が発生したことも、皆さんの中にはご存知の方がいるかと存じます。
    今後も度重ねてテロや内乱を誘う罠が発生する可能性もありますが、皆で協力してこれらを警戒し、対処していくようにしましょう。
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▲[ 174 ] / 返信無し
■199 / 2階層)  090120
□投稿者/ クレール 付き人(71回)-(2009/01/21(Wed) 00:58:23)
    2009/01/21(Wed) 00:59:21 編集(投稿者)

    ○トレーサビリティシステムの強化アイテムと対毒アイテムの導入

    農業協同組合NACの勧めもあり、
    トレーサビリティシステムの強化を行う以下の3種のアイテムを導入することにいたしました。
    ・NAC簡易毒性検査セット
    ・NAC簡易微生物検査セット
    ・NAC複写式品質札セット
    管理はNAC支部と王立医学院が共同で行います。
    これらを利用して管理体制を強化することで、流通する食品をより安全なものにしていきましょう。

    また、緑オーマが毒の散布をたくらんでいたことを受け、今後の毒散布型テロに対抗するために以下のアイテムを導入することにしました。
    ・毒物簡易検査キット
    ・化学毒物スクリーニング検査システム
    これらは王立医学院に配置し、NACから導入したアイテムと併用することで迅速な食中毒対策を行うなどの効率的な毒物対策が可能になると推測されます。
    王立医学院の人々には負担をかけてしまいますが、国民の安全のためにどうぞよろしくお願いします。

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▲[ 174 ] / ▼[ 226 ]
■218 / 2階層)  090207
□投稿者/ クレール 付き人(82回)-(2009/02/07(Sat) 23:42:01)
    2009/02/08(Sun) 00:28:27 編集(投稿者)

    ○T13終わりのお知らせ
    レムーリアへの遠征や古き友たるトラリスとの再会、そしてマンイーター病騒ぎと、様々な出来事があったT13ですが、もうすぐT14へと移行することになります。
    ですが、T13のうちに、どうしてもしなくてはいけないことがおきました。今回はそのお知らせです。

    まずマンイーター騒ぎについてですが、これはかつて食糧に毒が撒かれることで食糧危機に陥ったように、意図的なテロ行為である可能性が指摘されています。
    そしてマンイーター病そのものについてはakiharu国のレディ女史の命を賭けた挑戦によって無毒化が行われており、現時点で食糧に何かしらの問題があるわけではありません。
    特にるしにゃん王国では国内で自給自足が成立しているため、食生活については当面の危険はないのではないかとも考えられます。
    ですが万が一を考え、国民の皆さんが自らの身を守れるようCMS社出版の「応急処置読本」と「感染症予防読本」を王立医学院にて配布いたしますので、よろしければご一読ください。

    また、このマンイーター病に前後して、その発症の地であるリワマヒ国で遺跡が活性化し、迷宮化していることが判明しました。
    この対策として、DEX社の企画のもと全国で協調して対処に取り組むことが決定し、るしにゃん王国も人員を再編して投入することにいたします。
    再びあのような災いが起こることがないよう、再編部隊は藩王指揮下のもと最善を尽くす所存です。
    なお、迷宮内では瘴気の噴出などが確認されているため、ガスへの対処を行いながら進軍することになるかと思います。
    もしも国民の皆さんが遺跡に向かわれるのであれば、洞窟探検の準備や、ガスへの対処などをしっかりと重ねた上で挑戦するようにしてください。






    ○T14始まりの挨拶
    T13にて展開された宇宙・レムーリア・絢爛の3方面作戦はいずれも勝利に終わり、
    近くにいる侵略を狙う外敵はその多くを駆逐できた状況にあるといえます。

    ですが、外の危険を退けた一方で、内に潜む敵が行きを吹き返しつつあります。
    未来を取引材料として暗躍する時間犯罪組織セプテントリオンと
    神出鬼没に邪神の祝福たる死と呪いを振りまくクーリンガンです。
    来るターン14では彼らに対抗する手段を模索しつつ、国内の更なる状況改善に努めて生きたいと思います。

    そして、長い時を経て、再び私達と共に和して戦ってくれることになった友がいます。
    政府はまだ彼らのことを多く知りませんが、長老様をはじめとする皆さんの協力を得て、
    よりよい関係を築くことができればと思います。皆さんのご協力をよろしくお願いします。

    また、医療改革事業の一環として、CMS社出版の「応急処置読本」と「感染症予防読本」を王立医学院にて配布いたします。

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▲[ 218 ] / 返信無し
■226 / 3階層)  090218
□投稿者/ クレール 付き人(84回)-(2009/02/18(Wed) 09:39:03)
    ○公共事業開始のお知らせ
     リワマヒの遺跡は封印がなされましたが、その遺跡が活性化した影響は今でもるしにゃん王国に残り、
     その植生が皆さんの生活を妨げていることを把握いたしました。
     そこで、リワマヒの植生を伐採してるしにゃん王国の植生を守り、また皆さんの本来の生活を取り戻すための活動を
     公共事業として開始することにいたしました。
     募集要項は以下のようになります。

     資格:るしにゃん王国に住まわれる方であること。年齢性別職業は問いません。
     審査など:とくにございません。登録などもないのでお気軽に参加ください。
     事業内容1:リワマヒの植物を伐採し、政庁あるいは王宮までお持ちください。
     事業内容2:また併せて、最近の食料危機によって投げ捨てられた食料、また食べるのに不安な食料がありましたら、そちらもお持ちください。
     報酬:お持ちいただいた量を基準に国庫に備蓄されている食料をお支払いいたします。
     備考:既に伐採済みの植物につきましても政庁までお持ちいただければ食料をお支払いいたします。

     事業内容1で回収された植物は生物資源として、また生活インフラ整備のための材料として国庫に保管し、
     事業内容2で回収された食料は既存の食料とは別に保管場所を設け、新しい事業のための材料としたく思います。
     どうぞ、奮ってご参加ください。
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▲[ 124 ] / ▼[ 189 ] ▼[ 192 ] ▼[ 208 ]
■180 / 1階層)  寮(施設)
□投稿者/ クレール 付き人(56回)-(2008/12/04(Thu) 00:34:21)
    2009/01/09(Fri) 20:00:22 編集(投稿者)

    L:寮 = {
     t:名称 = 寮(施設)
     t:要点 = 寮,そこに住むメードなど
     t:周辺環境 = 宮廷,庭園
     t:評価 = なし
     t:特殊 = {
      *寮の施設カテゴリ = 藩国施設として扱う。
      *毎ターン犬妖精/猫妖精+2機される。この時食料は必ず−6万tされる。
     }
     t:→次のアイドレス = 暖かな家庭(施設),保育園(施設),後藤亜細亜(ACE),吹雪先生(ACE)


    ・寮は、医学生の寮と猫士の寮の2つがある。
    ・宮廷の要点は猫士の寮が満たす感じ
    ・入寮案内パンフレット形式みたいなのにすると、いいかも。
    ・猫士寮=王宮に合わせた石造り中心,医学生寮=洋風の木造建築
    ・医学生寮は留学生も考慮すると余り森国の文化に拘らなくてもいいような。
    ・イラストリクエストとして描いてもらうのは医学生のほうでも猫士のほうでもかまいません。
    ・要点は気にせず、寮の絵を描いていただければと。外観と内観の両方があると嬉しいです。
    ・職業アイドレスではないので、「森国人」の周辺環境とかは満たさなくて問題ありません。
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▲[ 180 ] / ▼[ 209 ]
■189 / 2階層)  間取り図
□投稿者/ クレール 付き人(65回)-(2009/01/03(Sat) 15:52:57)
    SHCのデータみたいな間取りを作ってみますです。
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▲[ 189 ] / 返信無し
■209 / 3階層)  医学生寮の
□投稿者/ クレール 付き人(77回)-(2009/02/03(Tue) 17:49:45)
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▲[ 180 ] / ▼[ 193 ] ▼[ 194 ] ▼[ 213 ]
■192 / 2階層)  医学院寮
□投稿者/ イヌヒト 一般人(1回)-(2009/01/12(Mon) 22:29:28)
    医学院寮のほう、ちょっと手を付けてみます。
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▲[ 192 ] / 返信無し
■193 / 3階層)  医学院学生寮の紹介
□投稿者/ イヌヒト 一般人(2回)-(2009/01/12(Mon) 23:08:29)
    2009/01/15(Thu) 18:38:33 編集(投稿者)

    医学院学生寮の紹介

    王立医学院から森へと続く小道を徒歩3分ほど行った、緑に囲まれた静かな土地に医学院学生寮はある。まず、小道を抜けた先には長身の森国人の背を二倍ほどに下くらいの大きな門があり、その上部には「医は仁術」という文字が刻まれたレリーフが存在している。この門を見るたびに学生たちは、その医の原則となる言葉を思い起こされ、心に刻み付ける。門をくぐると、簡素な中庭がある。其処は一角には洗濯物が干されていたり、また別の一角では学生が気分転換に球遊びをしている様が見られる。簡素ながら中庭は、寮長の指示のもと、メイドによる手入れが行き届いており、花壇には見るものを和ませる見事な花々が季節毎に咲き誇っている。
    その先に二棟の寮が建てられている。正面から見て右手が男子寮、左手が女子寮である。筆者には女子寮の方が心なしか立派に見えるのは気のせいであろうか。
    建物は森林の概観を崩さないよう、木造建築であり、その佇まいは、第7世界で言う所の日本家屋ではなく、西洋風である。
    それぞれの寮には共同の風呂、トイレ、洗濯場、炊事場が備えられており、部屋は4人部屋、2人部屋、1人部屋と3種類ある。学年ごとに、生活時間の比較的揃った下級生が大部屋を割り当てられ、その後二年進級する毎に2人部屋、1人部屋へと移っていく。1人部屋に住む最上級生は、王立医学院付属病院での実習の時間帯が早朝からであったり深夜まで続く事も珍しくなく、それもまた個人個人によって実習内容が違う為、平日は電気が消えていることのほうが多い。
    ちなみに、1人部屋が、4人部屋の四倍数用意されているわけではないが、段々と上級生になるにつれ自活するようになるものも多く、部屋割りには困る事はない様である。
    こういった環境の中で、寮に住む学生たちは日々、医学の道を精進している。

    (759字)
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▲[ 192 ] / 返信無し
■194 / 3階層)  寮で暮らす人にインタビュー
□投稿者/ イヌヒト@出先 一般人(1回)-(2009/01/15(Thu) 18:38:14)
    寮で暮らす人にインタビュー

    るしにゃん国民Aさん(22歳・男性)
    「この寮は住み心地がいいよね。学校に近いし、森の中で静かなところもいいし。かといって別段不便なわけじゃないしな。買い出しは大学前の商店街に行けばいいから、正味10分いらずにお店まで行けるし、学校が開いているうちは生協に行ったっていい。建物も、お風呂も綺麗だし。ここら辺はメードさんの御蔭かな。そうそう、なんといってもメードさん。住み込みで働いてくれてるんだけれど、これが親切だし、物腰柔らかだし、家事万能だし。なにより可愛いんだよなぁ。いいよね、メードさん。男のロマンだと思う。そうそう、そういえば、メードさんの中に男が混じっているって噂があるんだけれど、これはどう見てもガセっぽいんだよなぁ。みんなどこからどう見ても立派な女の子だし。」

    留学生Bさん(19歳・女性)
    「私、親元から初めて離れて暮らすことになったんだけれど、この寮は安心よ、って話を親が聞いてきて此処に住むことになったの。最初は学校の寮なんてって思ってたけれど、入寮して正解だったわ。こんな素敵なところだったなんて。みんな気さくで、すぐこの国の風習や流儀がわからなかったら助けてくれるわ。ここでの学校生活はとても楽しいの。最近は、暇な時間を見繕って、メードさんに料理を教えてもらってるの。女の子なんだから、自炊の一つくらいできないとね。お返しに、うちの郷土料理を教えてあげてるわ。え、メードさんの中に男?あ、それって噂に聞く医学院学生寮七不思議のひとつね。んー、確かに時々格好いいなっていう感じのメードさんはいるけれど、あの人はやっぱり女性だし……。やっぱり噂じゃない?」

    メードさん(?歳・女性?)
    「え、ぼ、僕、いや、私ですか?ええと、誰かほかの人にしていただいた方が……。あう、わかりました。お答えさせていただきます。
    ここの寮について、ですか?ここの寮は、いい寮ですよ。学生さん達は、皆さんいい方々ばかりですからね。皆さん元気で、朝会うと、おはようって声をかけて下さるんです。こちらもとてもすがすがしい気分で働かせていただいてます。私たちのお仕事なのに、申し訳ないながら手伝ってくださったりすることもしょっちゅうです。皆さんお勉強でお忙しいでしょうに。私たちメードは、こんな素敵な学生さんたちの生活のサポートを誠心誠意させていただいて、立派なお医者さんになられるのを、少しでもお手伝いできれば嬉しいです。………、め、メードに男ですか。さぁ……、ええと、わかりません。あの、何処からそんな噂が……?学生寮七不思議?……あの人たち、絶対面白がってる………いえ、此方の話です。私たち、一緒に暮してますが、全員女性ですよ。もちろん、管理人さんには男性の方がいらっしゃいますが。で、では、用がありますので、これで!」

    (1156文字)

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▲[ 192 ] / 返信無し
■213 / 3階層)  医学院寮地図
□投稿者/ ウミガメ 一般人(2回)-(2009/02/04(Wed) 03:30:20)
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▲[ 180 ] / ▼[ 214 ] ▼[ 216 ]
■208 / 2階層)  猫士寮
□投稿者/ クレール 付き人(76回)-(2009/02/03(Tue) 00:47:51)
    かきますねー。
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▲[ 208 ] / 返信無し
■214 / 3階層)  猫士寮地図
□投稿者/ ウミガメ 一般人(3回)-(2009/02/04(Wed) 03:32:04)
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▲[ 208 ] / 返信無し
■216 / 3階層)  設定文(完成?)
□投稿者/ クレール 付き人(80回)-(2009/02/05(Thu) 23:58:02)
    2009/02/06(Fri) 22:43:21 編集(投稿者)

    猫士寮は、王国在住の猫士が普段寝泊りするために王国側が用意した施設です。
    王宮,政庁のすぐそばに併設されたこの寮は
    外側,基本的な内装は森国人文化の中にある石造りの建築法が利用されているものですが、
    屋内の構造は猫士が快適に過ごせること、猫士の好む空間作りがを第一としています。

    その快適な生活作りの一環として、爪の手入れをする場所,毛づくろいをする場所など、猫士ならではの部屋が用意されております。
    また寮の前には日当たりのいい庭園が広がっており、晴れの日はそこでぬくぬくと日向ぼっこをして余暇を過ごすこともできます。

    こうしてみると生活する寮というよりも猫士の保養所のようですが、
    共同生活を送る寮としての特徴として、寝泊りする部屋は主として4人部屋となっています。
    その他は4人部屋を半分にした2人部屋、2人部屋を独り占めする一人部屋など、
    この辺りの建築思想は寮の改装と同時期に建設された医学生寮と類似しております。

    また、この猫士寮は特別な試みとして、地下に倉庫が建設されています。
    その倉庫には非常用の食糧や医薬品が備蓄されておりまして、
    1.外敵の襲来によって王宮への避難が行われた後、王宮内の備蓄食糧が底をついたとき
    2.災害の被災者へ緊急の救援活動が必要になったとき
    3.通常流通している食糧に何らかの問題が発生し、口にできなくなったとき
    以上の事態をはじめとする、緊急事態下で必要に応じて開放されることが目的です。
    なお、この倉庫へは通常行くことができず、1年に一度チェックされる他は厳重に外界との接触が遮断されています。
    そのため猫士寮を訪れてもこの倉庫を見ることはできませんが、だからこそ安全性をより高めることができているのです。
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▲[ 124 ] / ▼[ 215 ]
■181 / 1階層)  保育園(施設)
□投稿者/ クレール 付き人(57回)-(2008/12/04(Thu) 00:36:00)
    2009/01/09(Fri) 19:59:58 編集(投稿者)

    L:保育園 = {
     t:名称 = 保育園(施設)
     t:要点 = 子供たち,保育園,保母さん
     t:周辺環境 = BALLS
     t:評価 = なし
     t:特殊 = {
      *保育園の施設カテゴリ = 国家施設として扱う。
      *保育園の位置づけ = 生産施設,教育施設として扱う。
      *保育園の特殊1 = 毎ターン生産フェイズに犬妖精/猫妖精+1機される。この時食料は必ず−1万tされる。
      *保育園の特殊2 = 保育園を保持する国家の全アイドレスは知識評価に評価+2される。
     }
     t:→次のアイドレス = 小学校(施設),花嫁養成学校(施設),お料理教室(施設)


    ・BALLSの代替品リスト(BALLSがTLOな科学技術なので、流入回避します)
    BALLSみたいな窓,BALLSのぬいぐるみ,広場にあってみんなで遊ぶようなBALLS型のオブジェ
    BALLS型の入れ物(おもちゃ箱で、子供が隠れられるくらい。サザエさんのタマを参照)
    #いずれか一つでOKですよ
    ・イラストリクエストは特にありません。要点の範囲で描けるものをお願いします。
    ・職業アイドレスではないので、「森国人」の周辺環境とかは満たさなくて問題ありません。
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▲[ 181 ] / 返信無し
■215 / 2階層)  保育園地図
□投稿者/ ウミガメ 一般人(4回)-(2009/02/04(Wed) 03:34:30)
    http://www.kotonet.com/~gamechaki/bbsl/data/IMG_000545.png

    ここにも地図。

    正直使いまわしに近い気もしますが、
    実際マップチップ作るのに2〜3時間ぐらい掛かってるんだからいいじゃないかとか(笑

    こっそりBALLS型の遊具を入れておきました。
    これも説明が無いと辛いかもですが。
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▲[ 124 ] / ▼[ 185 ]
■184 / 1階層)  森国人+魔法使い+理力使い+ネコリスの友
□投稿者/ クレール 付き人(60回)-(2008/12/13(Sat) 10:45:03)
    森国人
     要点 = 長い耳,長い髪(男女とも),やせぎす,皮の服装
     周辺環境 = 森の中の塔,大水車,一見して森に見える村,河の鉄,高度な瞑想通信

    魔法使い
     要点 = 婚期を逃した,純真そうな顔
     周辺環境 = 街角

    理力使い
     要点 = 長い杖
     周辺環境 = 魔法陣

    ネコリスの友
     要点 = ?
     周辺環境 = ?

    #まぁ、森だったりネコリスだったりすると思います。
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▲[ 184 ] / ▼[ 186 ]
■185 / 2階層)  文章エントリー
□投稿者/ クレール 付き人(61回)-(2008/12/13(Sat) 10:45:28)
    さぁ、いきますよー
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▲[ 185 ] / 返信無し
■186 / 3階層)  抜粋
□投稿者/ クレール 付き人(62回)-(2008/12/13(Sat) 15:48:58)
    2008/12/16(Tue) 11:02:34 編集(投稿者)

    http://blog.tendice.jp/200606/article_59.html

    ――第一問。ネコリスの鳴き声はなに?
    テル:にゃー?
    ――正解。ちなみににゃんにゃんちゅーも正解。より正確だね
    ――貴方はメッセージで犬の翻訳する言葉を聴いた。にゃー、にゃー、にゃ、にゃという声がする。
    ――第二問。ネコリスはなんと言っている?
    テル:……。空の柱を、追いましょう
    ――正解。なんか意味が通じた。ネコリスファミリーは走っていった。
               〜〜EV103 帰る場所を守るための戦いより抜粋

    「 」

    他国の者から見れば森にしか見えないような森国人の住まい。
    その街角―それも森の中のようにしか見えない―に、声が響く。
    長い杖を脇に立てかけた、老魔法使いである。
    独り身で、森の奥に住んでは魔法陣や理力の研究を細々と進める彼であったが、
    瞑想通信の発達した現在でも、こうやって度々村や町に出てきては、子供たちに本を読み聞かせているのであった。
    周りを見れば確かに、彼の古めかしい物語を聞くために純真そうな子供たちが集まっている。

    「・・・人間には、友達がいなくなりました。」

    /*/

    友人であることは、本来職業ではない。友情は、仕事ではないからだ。
    なのになぜ、彼らは友であると公言するのか?

    /*/

    「人間は自分の言葉を悔やみ、ネコリスの手をとらなかったことを悔やみました。
     そして、何人かは元の住処を離れ、森の中に住み始めました。
     そして長い時をかけ、皮の衣服を纏い、木を育て、川を整え、森の動物と心を通わせていきました。」

    /*/

    それは、簡単なこたえであった。

    どんなに世界がはなれていても。どんなに時と場所がはなれていても。
    わたしはここにいるよと。あなたの友はここにいるよと。
    大切なことは思うこと。 思ってそして願うこと。
    遠いあなたに幸あるように。
    意味あるなしは関係なく、心がそばにあるように。

    /*/

    「たとえ、もう一緒に空を見上げることができなくても。
     いつかまた、自分でなくてもその子供が、孫が、めぐり合うときがあるかもしれないから。
     そのときのために、ネコリスが住む場所を守ろうと、思っていたのでした。
     そうして彼らは、森国人となったのです。」

    /*/

    恋にも似た、永遠の友情の証明として、彼らは名乗るのである。

    ネコリスの、友であると。

    /*/

    「あ、ネコリスだー。」「ねこりすー」
    子供たちが見上げると、彼の話す物語を聞きにきたのか、ネコリスが数匹、近くの枝におりてきていた。
    子供たちが声をあげ、喜び勇んで駆け寄ろうとする。ネコリスは、その勢いに驚いて上の梢へと逃げていった。
    つまらなさそうに口を尖らせる子供たち。老魔法使いが彼らに声をかける。
    「これこれ、そんなふうに騒いだらネコリスも驚いてしまうよ。」
    「えー」「でもぉー。」
    何かいいたげな子供たちに優しい笑顔を向けたあと、老魔法使いはネコリスを見て、おだやかに声をあげる。
    「おうい、子供たちはきみたちと友達になりたいだけだそうだ。来てくれるかい?」
    魔法使いの呼びかけに仲間同士でしばらく顔を見合わせるネコリス。しばらくして

    にゃんにゃんちゅー

    と鳴いたあと、彼らは森の奥へと消えていった。
    魔法使いはその声に満足したように微笑む。もちろん子供たちにはわけがわからない。一人が、おずおずと尋ねた。
    「ねえ、ネコリスはなんていったの?」
    魔法使いはその問いに、優しく、ゆっくりと答えた。
    「もう夕方だからまた明日遊ぼう、だとさ。ほら、君たちももう帰りなさい。」
    見れば、るしにゃんの西にある金星の塔、その向こうに空を赤く燃やす夕日が、今まさに森の中に沈むときであった。





    /*/

    もうひとつの、考え方がある。
    なぜ、ネコリスの友が風を追う者から派生しているのか? その解。

    /*/

    子供達を見送った老魔法使いは、淡い光を灯して家路につく。
    その途中、彼はもう一度本を開き、読み聞かせた物語を反芻する。
    しかし、その最後に、森に移り住む人の物語はない。

    「私はこう思います。もしも、人がもう一度空を見上げたら、手が届かないとしても手を伸ばしたら、そうしたら。少なくとも友達だけでも残ったのではないのかと。」

    小さな声で、真実の物語を読み上げる。
    その1語ごとに、やせぎすな身体に力がやどるようで、その温和だった目は夢を追い求める少年のように若返っていく。

    /*/

    ヒトはその背に風を乗せる翼を持たない。でも、思うことはできる。
    風に乗る心地よさを思い描くことができる。見たこともない別の世界を考えることができる。
    そうして人は、何も出来なくても空を見上げるのだ。翼を持たなくても手を伸ばすのだ。
    それこそは、風を追う、星を見る者の姿ではないのか。

    /*/

    背筋までもが伸びたように見える老魔法使いは空を見上げ、瞬き始める星を見つけた。
    「・・早く戻るかね。またも小さき友を失わないために。」

    /*/

    ゆえに。星見司達の間では隠喩を込めてこの名は呼ばれる。
    とうてい届きそうにもない夢にもひるまず、
    上を向いて、手を伸ばし、世界の真実を求め探求を続けるものに。
    「彼こそ、ネコリスの友にふさわしい」と。

    /*/

    もちろん、そうして数多の物語を学ぶ、清い夢にまっすぐひたむきな者を、どのネコリスが嫌うのだろうか。
    夜の森の中、こころなしか歩みまでもが力強くなった老魔法使い。
    その背中を、何匹ものネコリスが見送っていた。
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▲[ 124 ] / ▼[ 210 ] ▼[ 212 ]
■187 / 1階層)  陸軍兵站システム(技術)
□投稿者/ クレール 付き人(63回)-(2008/12/26(Fri) 00:35:10)
    2009/01/10(Sat) 01:35:11 編集(投稿者)
    2009/01/10(Sat) 01:34:35 編集(投稿者)

    L:陸軍兵站システム = {
     t:名称 = 陸軍兵站システム(技術)
     t:要点 = 兵站,補給所(デポ),トラック
     t:周辺環境 = 食糧生産地,食糧生産に向いた地形

    ・兵站は本来「補給」全体を指す言葉です。
    辞書:「戦場の後方にあって、作戦に必要な物資の補給や整備・連絡などにあたる機関。」
    wiki:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%B5%E7%AB%99
    ただし、うちでは輸送とかが難しい(輸送トラックなんかはまんま科学技術なので)
    →輸送管理システムとしての記述は無理。

    ・なので、糧食のコンパクト化の方面で攻めます
    1万tを引っ張っていくよりかは1食ずつに分けたほうが陣地でも管理しやすい、など
    お弁当だけじゃなくて、調理食材の管理方法とかでせめてもいいと思います。

    ・「トラック」は輸送トラックではないもの。たとえば・・
    trackなトラック:
    体育の授業で引く白線とかみたいに、
    何かを分けて並べたりするためのラインなど。文族さんの閃き次第

    トラックシステム:
    〔トラックは物々交換の意〕
    賃金の全部または一部を、貨幣の代わりに現物
    あるいはそれに類する証券・金券・購入券などで支給する制度。現物給与。

    ・輸送システムアイディア
    次のアイドレスの「航空機/輸送機の開発」で例の機体を開発する伏線として、牽引や積載が可能な形にパッキングする、なども。
    表向きは他国の輸送機が積載・牽引できるようにとするといいのかも。
    (ここに書いてる時点で表向きとか行ってられてないですけどね。

    ・イラストリクエスト:特にありません。食べ物の絵を描くなら、文族さんや設定次第になりそう?
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▲[ 187 ] / ▼[ 211 ]
■210 / 2階層)  草稿の草稿
□投稿者/ イヌヒト@出先 一般人(2回)-(2009/02/03(Tue) 19:02:34)
    少し森の開けた場所にある田畑。それぞれの季節ごとに食物が豊かに実る恵みの大地。その脇、田畑を囲う森沿いに、一本の整備された小道が通っていた。その道幅は、通り、という程には広くないし、かといって人1人がようやく通れるような細道でもないから、やはり小道というのが妥当だろう。そこを、大八車を押した人々が、作物の様子を眺めながら、通り抜けていく。
    ちなみに、小道も大八車も、英訳すればトラック、である事をここで補足しておく。この補足は大半の人にとって意味不明であろうが、なに、気にすることはない。
    その大八車には、加工場で加工されたばかりの食料が大量に積まれている。それらは簡素な弁当という形をとっており、木製の箱で小分けにされ、番号札が付けられていた。札は数量管理を簡易にするためである。
    運んでいる人は、胸に兵士であることを示す印をつけていた。補給兵といったところであろう。
    この小道は、田畑を抜け、森を通り、その森が開けた先で、同じように整備された小道達と合流していき、広場へと繋がる。この広場には、物資管理所が建てられており、このような食品加工場から繋がる小道を通って運ばれてきた食料が、補給士官によってチェックされ、一時集積される。その食料は、随時、広場の一角に止めてある空輸用のコンテナへと運び込まれ、空路で前線の補給所へと運ばれるのだ。

    (568文字)
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▲[ 210 ] / 返信無し
■211 / 3階層)  ちょっと修正してみたり
□投稿者/ クレール 付き人(78回)-(2009/02/03(Tue) 22:55:05)
    少し森の開けた場所にある田畑。それぞれの季節ごとに食物が豊かに実る恵みの大地。その脇、田畑を囲う森沿いに、一本の整備された小道が通っていた。その道幅は、通り、という程には広くないし、かといって人1人がようやく通れるような細道でもないから、やはり小道というのが妥当だろう。そこを、大八車を押した人々が、作物の様子を眺めながら、通り抜けていく。
    ちなみに、小道も大八車も、英訳すればトラック、である事をここで補足しておく。この補足は大半の人にとって意味不明であろうが、なに、気にすることはない。
    その大八車には、加工場で加工されたばかりの食料が大量に積まれている。それらは簡素な弁当という形をとっており、木製の箱で小分けにされ、番号札が付けられていた。札は数量管理を簡易にするためである。
    なかには、木は、どの世界にもありますと、ちょっとずれた答えを述べる者もいるだろう。
    この木箱は各種コンテナに適応できるよう研究されたサイズになっており、特に空輸用コンテナ規格には非常によく適合している。
    まるで、自国で空輸を行うことを想定しているかのようであった。

    運んでいる人は、胸に兵士であることを示す印をつけていた。補給兵といったところであろう。
    この小道は、田畑を抜け、森を通り、その森が開けた先で、同じように整備された小道達と合流していき、広場へと繋がる。この広場には物資管理所が建てられており、このように運ばれてきた食料が、補給士官によってチェックされ、一時集積される。
    そしてこれらの木箱は、戦線に応じた輸送方法によって、新たにコンテナに積み込まれたり、あるいはこのままで、聯合国の支援をときには受けながら前線の兵士のもとへと届けられるのだ――


    #唐突に航空機とか出るとFEGならまだしも、セプの手が入りかねないので、ちょっと修正させていただきました。
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▲[ 187 ] / ▼[ 227 ]
■212 / 2階層)  完成稿
□投稿者/ クレール 付き人(79回)-(2009/02/04(Wed) 00:26:27)
    2009/02/17(Tue) 23:50:51 編集(投稿者)
    2009/02/05(Thu) 16:18:48 編集(投稿者)

    ○ゼロからのはじまり
    兵站とは軍事用語の1つで、戦闘部隊の後方にあって軍隊の戦闘力を維持し継続的に作戦行動を可能とする機能や活動、組織の全般を指す。
    要するに、いわゆる補給や整備・医療といった戦闘以外の軍隊管理のことである。
    特に陸軍、さらに特にるしにゃん王国では戦力の中心かつ消費の要は歩兵であり、彼らが常に必要とする食糧こそが最も大きい負担であった。
    そのため陸軍兵站システムとは、特に食糧管理・食糧補給を中心に構成されるシステムなのである。
    しかし、るしにゃん王国が陸軍兵站システムを導入するにあたり、1つの……どころか、非常に重大な問題があった。

    補給の要である輸送する方法が、ない。

    馬車があるというような国家設定もなく、エルフは徒歩で歩くという文化がそのまま残っていると考えられている。
    蘇る咆哮とも言われる「トラリス」も、技術研究の段階ではまだ発見されていない。
    そして科学技術の導入もないため車両やエンジン航空機などの輸送機械もない。
    そのため、るしにゃん王国の陸軍兵站システムはそもそもの大前提の時点で頓挫してしまったのである。

    本来の意味で「兵站システム」を構築することは出来ない。
    そもそもにして、るしにゃん王国に正しい形で近代の技術や兵器を導入することは不可能なのである。
    私達の生き方に則した新しい技術のあり様を研究しなくてはいけないという点で、
    既存の技術であるにも関わらず、見たこともない新技術の開発に等しい難問が王国の技術開発者達に課せられたのであった。


    ○輸送システムの解決

    るしにゃん王国の陸軍兵站システムの構築に対し、課せられた問題は大きく分けて3つである。
    ・輸送システムをどう構築するか
    ・食品管理をどう行うか
    ・陸軍兵站システムの1つとして吏族工部省にどうやって認められるか

    この中で最初に取り組まれたのは輸送システムの構築である。
    とはいえ、現行の輸送機はるしにゃん王国の文化にあったものはなく、新しく輸送機を開発するにも今からでは泥棒を捕まえてから縄を編むようなものである。
    であるならばと、開発者は一つのどんでん返し的な結論を導きだした。
    「輸送機がないのなら、輸送機を借りればいいじゃない。」

    まず考えなくてはいけないのは、食糧などの輸送を要する状況下である。
    輸送が必要なほど遠征をすると仮定して、それをるしにゃん王国1国が行うことはまずなく、
    FEGなどの技術ある聯合国との共同出兵になることはまず間違いない。
    であるならば、自国の細いラインを作るよりは、他国の太いラインを借りるほうが効率的ではないか……。

    /*/
    #FEGの人に電話をかけるシーン。出来ればリアル話を採用したいですねう
    /*/

    そういうわけで、輸送システムの大本は構築された。
    次は、輸送するモノの開発である。

    ○物資管理方法の構築
    輸送するモノ、すなわち食品管理の形であるわけだが、これについては昔から一つのビジョンがあった。
    古い伝説にあるとも言われている、エルフの行糧である。

    非常に薄い焼き菓子の形であった。
    荒挽きの粉で作られたそれは、外側が鳶色に焼け、中はクリーム色をしている。
    味は菓子職人の焼くものに劣らず、包みの中にあって割らなければ何日も味が落ちない。
    それを1つ食べれば、体格の良い大人でさえ一日の殆どを徒歩移動に費やせるほどの活力を得られるほどであるという・・。

    更には旅に磨り減る心をも支える力さえあるとも言われたこの糧食は、
    森国人の本来の兵站の形を示していると考えるものも多く、これの開発を夢見るものが絶えなかった。
    しかし、その開発も未だ途上であり、国家規模で取り扱うには今ある一般の食糧を管理する方法が必要であった。

    そこで考えられたのが「お弁当スタイル」の開発である。
    専門用語ではコンバットレーションと呼ばれるものであるが、るしにゃん王国ではあえて「お弁当」と呼んでいる。
    別に争いが身近にあるという暗喩ではない。単に、この開発の大本にあるのが1個3マイルの<お弁当>だったからである。
    この開発された「お弁当スタイル」は、食料生産地から発送される時点で一人前,一食分の食糧をあらかじめ取り分けてあるもので、
    これにより食糧管理は重量管理から個数管理へと移行することになり、業務中の横領やどんぶり勘定といった過剰な消費の抑止に一役買っている。

    また、こういった管理の効率化という側面だけではない。
    食品を調理して詰めることで作られるお弁当は、あらかじめ手早く簡単に食べられるような工夫をかけることで、現地・戦場での食事時間を節約することができる。
    また本来の<お弁当>は限られた空間の中に人間に必要な栄養分をつめる必要があり、食べる人に喜んでもらいたいという心を込めるものでもあることから、
    「お弁当スタイル」の「お弁当」も、味と栄養バランス、摂取カロリー量や携帯性の検討が常に重ねられている。
    もちろん兵員の士気確保のために温かいご飯を作るための食糧も用意しなくてはいけないが、これもまた1人前の量を推算しておくことで管理の効率化をはかることができる。
    食糧管理の方法があたかもそれぞれの特徴がエルフの行糧の能力をダウングレードさせたような形であるところに、彼らの行糧への憧れが凝縮されているのかもしれない。


    ○びっくり真空術と加工作業場の設置
    また、るしにゃんのお弁当システムには特筆すべき特徴がある。それは機械技術がないにもかかわらず「真空パック」を実現させていることがある。
    もちろん、掃除機のような吸引機を用いているわけではない。もっと簡単な方法が発見されたのである。
    真空パックとは、パックの中の空気が存在していないことである。すなわち、パックの中から空気を追い出すことができれば真空を作ることができる。
    空気を追い出す最も身近な方法、それは水であった。

    密封性の高い袋に加工食品を入れ、清潔な水をためた容器に、袋に水が入らないよう底からくぐらせる。
    すると、袋は水の圧力に押され、中にある余分な空気を袋の外へ、水の上へと吐き出すのである。
    あとは袋を取り出し、空気が戻ってこないうちに封をし、外の水気をふき取れば完成である。
    機械も魔法も使わない、ただの物理法則が為せる技であった。

    この画期的な方法により「お弁当」の保存性・携帯性はますます向上し、るしにゃん王国の食糧保存技術に新たな光明が与えられることとなった。
    なお、この画期的な方法を開発した技術者は、この原理を浴槽の中でたらいで遊んでいたときに閃いたらしい。
    だがけっして「ヘウレーカ」と叫びながら全裸で走り回ったわけではないことを、彼の名誉のために蛇足ながら付記しておく。

    そしてこの「お弁当」への加工を行う作業場については、
    実は選定の必要なく、既にあるものを改良することですぐに始動にこぎつけることができた。
    というのも、
    http://gamechaki.kotonet.com/pict/foods/yg_food_p2_02_2.jpg
    こちらは「食料生産地」の紹介パンフレットにも掲載されているものであるが、
    これにあるように、収穫した小麦をパンにする、「収穫した食料を調理・加工する場所」は既に存在しているのである。

    食糧生産に向いた地形のはずれにこの施設を再建・改築し、小麦以外の食材及び真空術を導入することで
    陸軍兵站システムの「お弁当」作成場所として再起動がおこなわれることになり、
    また戦時準備、戦時外では普通のお弁当を作る共同炊事場としても使われることになった。

    食糧生産に向いた地形を加工施設に用いることは生産量を落としかねないという指摘もあるが、
    食料生産地・食糧倉庫に近い場所に設置することで輸送による鮮度低下を抑えることができ、
    またこれまでのスタイルを大きく変えることもなく、
    また生活の現場に近いことでなじみ深さを与えるというメリットがあると考えられている。




    ○補給所の設立
    こうして兵站システムの基礎が確立されたことにより、最終段階として補給所が作られることになった。
    場所の選定として、国外への遠征の際に必ず通る、森を抜けたところに広がる草原,国外へと通じる石畳の道路の途中が選択された。
    森の中に輸送機を着陸・停車させるスペースがなく、また加工場以上の施設を食糧生産に向いた地形や食料生産地に設置することは非常に非効率的であったことが選定会議で挙げられた説得材料だったのだが、国外への道中に配することはより補給効率を高めることになる正解の選択肢であるといえよう。
    また補給所内ではトラック(乗り物ではない)を地面・床に引いて種類や送り先などに応じた物資の分類を行っており、管理体制の改善や輸送状況に応じてトラックを引きなおすことで柔軟かつ最適な管理を可能にしている。

    また、統一規格化された食糧物資を収納する木製の箱も開発された。
    これは多くの輸送コンテナの規格に対応するための最大公約数のサイズで開発されており、森国人らしいスタイルとして木製の箱は金属を一切使わずに組み立てられている。
    だが、そのおかげで輸送方法さえ選べば全物理域に対応することができるという素敵な副次効果が得られている。

    こうして遂に完成に至った陸軍兵站システムは、その食糧管理技術や輸送用の木箱についての民間転用がすぐに行われることになった。
    特に「お弁当」については非常食として、戦闘糧食とは別に生産されて備蓄されることになり、
    (業務上の横領になってしまう、あるいは管理の面から編成部隊用のお弁当をそのまま転用することはできない)
    水を使った真空法は一般の食糧の保管法を改めるものとして注目が集められている。
    民間転用が比較的早いのも、機械や魔法によらない技術だからなのかもしれなかった。
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▲[ 212 ] / 返信無し
■227 / 3階層)  修正ペソ
□投稿者/ クレール 付き人(85回)-(2009/02/19(Thu) 00:35:31)
    ○びっくり真空術と加工作業場の設置
    また、るしにゃんのお弁当システムには特筆すべき特徴がある。それは機械技術がないにもかかわらず「真空パック」を実現させていることがある。
    もちろん、掃除機のような吸引機を用いているわけではない。もっと簡単な方法が発見されたのである。
    真空パックとは、パックの中の空気が存在していないことである。すなわち、パックの中から空気を追い出すことができれば真空を作ることができる。
    空気を追い出す最も身近な方法、それは水であった。

    密封性の高い袋に加工食品を入れ、清潔な水をためた容器に、袋に水が入らないよう、口を水上においたまま袋の底からゆっくりと水につけていく。
    すると、袋は水の圧力に押され、中にある余分な空気を袋の外へ、水の上へと吐き出すのである。
    あとは袋を取り出し、空気が戻ってこないうちに封をし、外の水気をふき取れば完成である。
    機械も魔法も使わない、ただの物理法則が為せる技であった。

    この画期的な方法により「お弁当」の保存性・携帯性はますます向上し、るしにゃん王国の食糧保存技術に新たな光明が与えられることとなった。
    なお、この画期的な方法を開発した技術者は、この原理を浴槽の中でたらいで遊んでいたときに閃いたらしい。
    だがけっして「ヘウレーカ」と叫びながら全裸で走り回ったわけではないことを、彼の名誉のために蛇足ながら付記しておく。

    (略)

    ○補給所の設立
    こうして兵站システムの基礎が確立されたことにより、最終段階として補給所が作られることになった。
    場所の選定はいくつかの候補地が挙げられたが、最終的には
    ・輸送機の排ガスなどによる森の汚染が最小限になるよう森のはずれ、あるいは外に配置すること
    ・変な場所に配置せず、最低限以上の補給効率は確保する場所にすること
    ・車両・航空の両方の輸送方法に対応できる場所にすること
    ・敵対勢力の襲撃を避けるべく、隠蔽処理を行うこと
    という条件を定めたうえで設定国民の意向やアイディアをなるべく採用する形で配置が決定された。
    なお、その場所については隠蔽性の維持のため地図にも掲載されておらず、補給士官などの一部ものしか正確な場所は知らされていない。

    (略)
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■196 / 1階層)  EV137
□投稿者/ クレール 付き人(68回)-(2009/01/17(Sat) 23:43:34)
    2009/01/23(Fri) 00:46:53 編集(投稿者)

    いわゆる、ヤックルっぽいシカになるかと思ったら


    トラリスでした。 ふぁいとー、おー。
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▲[ 196 ] / 返信無し
■197 / 2階層)  L:案
□投稿者/ クレール 付き人(69回)-(2009/01/17(Sat) 23:56:49)
    2009/01/27(Tue) 21:42:10 編集(投稿者)

    L:トラリス = {
     t:名称 = 騎乗可能生物“トラリス”(騎跨装備)
     t:要点 = 人よりも大きい,虎皮のネコリス,トラリスの友
     t:周辺環境 = るしにゃん王国
     t:評価 = おまかせ
     t:特殊 = {
    #以下、入る可能性のありそうなものを全て描いています。全部入れてくださいというわけではありません。
      *トラリスの騎跨装備カテゴリ = 騎乗可能な生き物として扱う
      *トラリスは装備者のほかx名を飛行状態か走行状態かを選択して輸送出来る
      *トラリスはトラリスに認められた者なら誰でも騎乗できる生き物である
      *トラリスは装備者のARに+xする
      *トラリスの装備者が中距離移動で消費するARは1である。同乗者も同様に扱う
      *トラリスの人機数 = x人機として扱う。整備不要で(整備フェイズに)1匹につきx万tの食料を消費する
     }
     t:→次のアイドレス = ,,,


    二つ名候補
    「蘇る古代の生物兵器」
    「四足歩行型制圧戦闘用動物兵器」
    「天然対空中戦仕様風虎1号」
    「乗れる飛ぶ食われる」
    「あなたの親愛なる隣人」

    /*/

    次のアイドレス候補
     ○資源・燃料を作る技術
    るしにゃんの生活の知恵(技術)

     ○戦闘関連
    防御方法の研究(技術)
    魔法戦闘技術(技術)
    流鏑馬(技術)

     ○馬っぽいもの
    エルフの乗り手(職業)

     ○生産地の名前
    ウスタリ牧場
    裂け谷牧場
    トラリスの里
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▲[ 196 ] / 返信無し
■198 / 2階層)  質疑結果
□投稿者/ クレール 付き人(70回)-(2009/01/18(Sun) 23:45:47)
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▲[ 196 ] / 返信無し
■200 / 2階層)  伏線はりはり
□投稿者/ クレール 付き人(72回)-(2009/01/25(Sun) 00:15:43)
    2009/01/29(Thu) 22:42:08 編集(投稿者)
    2009/01/29(Thu) 22:04:46 編集(投稿者)

    ○トラリスと共存する未来
    トラリスがるしにゃん王国の一員として認められることは、国に1つの変化を与える。
    新しい生態系がるしにゃん王国の環の中に組み込まれたことで、新しい循環の回路が作られるのである。

    生物は消費と共に生産を行うものである。消費はもちろん、生きるための糧であるが、その生産の形は多様である。
    活動するためのエネルギーや、呼吸によって吐き出す二酸化炭素もまた、生物が生産するものと見ることができるのである。

    そして、トラリスはその5mともされる巨体からも分かるとおり、その消費の量は人間のそれとは比べ物にならない。
    トラリスが生産するものもまた人と比較して比べ物にならないことは必然である。
    (もちろん個体数に相当の差があるため、総合的には人と比較してそれほど強い影響を与えるものではない。)

    そこでるしにゃん王国では、トラリスとの共存の形のひとつとして
    トラリスの生産物を資源の一つとして利用する研究も進められることになった。
    もちろん、それは無理に採取さられるものではなく、育成やケアの過程で抜け落ちたものや、日常生活中に排泄されたフンを取り扱うものである。
    #なお、国内の研究者の多くはそれを理解しているが、念のために研究規約としても記載されている。
    また生活の場だけでなく、戦場でトラリスと共に戦うにあたり、陣形や、特異なスキルなど、より強力な連携の仕方やるしにゃん王国独自の戦術の研究も調べられている。

    いずれにしてもこれらの研究は、一つのテーマ、光明を元に進められている。
    それは、新しい技術としてただひたすら目新しいものを目指さなくても、人はより強く生きることができるのではないかというものである。
    ただひたすらに研磨した心身と極めた技が、かつてこの地に舞い降りた災いを追い詰めていたことを、それとなしに彼らは気づいているのかもしれない。
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▲[ 196 ] / 返信無し
■201 / 2階層)  インタビュー草稿
□投稿者/ クレール 付き人(73回)-(2009/01/26(Mon) 23:08:10)
    2009/01/27(Tue) 00:36:47 編集(投稿者)

    【回答方式】
    参加or非参加:参加
    放送希望or放送非希望:放送希望
    藩国名:るしにゃん王国
    制作物名:トラリス
    制作物種別:騎乗可能な生き物
    制作物概要:
    るしにゃん王国の森の奥に住む、虎に似た大きな生き物で、ネコリスと発祥を共にするといわれる古い生き物です。
    訓練すればその背に兵士を乗せることができるだけでなく自らも戦闘が可能とも言われています。
    今回は森にネコリスが戻ってきたという情報をはじめとしたACEや国民の皆さんの協力を受けてその生き残りを見つけることができたのです。

    インタビュー回答:
    Q:このアイドレスの魅力を教えてください。
    共和国初の騎乗可能な生き物というだけでなく、その容姿のかわいさ、凛々しさもさることながら、自ら判断する知性もあります。
    人を襲ったり、悪用されないよう小さいころから訓練されており、
    ただ単に飼いならされた生き物ではなく、人間と共に戦う仲間として、彼らは戦場に立ってくれるのです。

    Q:今後どのように活用していきたいですか?
    共和国屈指の白兵国家であるキノウツンやWD国家のFEGなどから打診を受けていて、
    将来的には歩兵の切り札ともいえる存在として運用されるのではないでしょうか。
    また、トラリスをきっかけとして自国独自の戦術を研究していけたらと思います。

    Q:何故このアイドレスを作ることになったのですか?
    元来、るしにゃん王国の部隊は機動性と装甲に欠けるもので、それへの対策が何かできないものかと常々考えられていました。
    そのため、今回の機会への対策会議で最初にあがったのが機動性の対策ですね。
    当初は鹿が利用できないかと考えていたのですが、調査を進めていくうちにるしにゃんに原生しているトラリスがよりよいのではということになりました。
    彼らも戦意を見せてくださっているので、無理に他の生き物を戦場に出すよりも相応しいのではないかと。

    Q:こぼれ話や面白いエピソードがあれば教えてください。
    ネコリスのような、虎のような、かわいさと凛々しさが共存している生き物なので、
    その容姿と仕草にノックアウトする人が続出しました。
    中には噛まれてもいいと言い出す人まで出る始末で・・、さすがにそれは止めました(汗)

    回答者:01-00001-01:るしふぁ (藩王)
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▲[ 196 ] / 返信無し
■203 / 2階層)  トラリス遭遇編
□投稿者/ manaly 一般人(2回)-(2009/01/29(Thu) 01:59:38)
    トラリスのおはなし

     そのむかし、トラリスといういきものはどこにもいませんでした。
     ネコリスといういきものも、いませんでした。
     もりの中にはさまざまなどうぶつが、おもいおもいにくらしていたのです。

     ある日そこに、ひとりのたびびとがやってきました。
     おおきなめをした、つかれたかおのおとこのこ。ぼろぼろのふくに、はだしのあし。やせているせいで目ばかりがぎょろぎょろとうごきます。
     もりのどうぶつたちは、そのすがたにおびえてにげてしまいました。

     けれど、二ひきだけ、おとこのこにちかよっていったものがいました。
     あしがはやくてこうきしんのつよいネコと、つよいきばとつめをもつおなかをすかせたトラです。
     ネコはおとこのこにといかけます。
     どうしてこんなところにきたの。ひとはここではくらせないよ。
     どうして? とといかけるネコに、おとこのこはうれしそうにわらいました。
     くらすためにきたんじゃないよ。ともだちをさがしにきたんだ。
     ぼくといっしょにもりをでて、たびをしてくれるともだちだよ。
     ほかのみんなはにげてしまったけれど、きみたちはいっしょにいかないかい?
     ネコとトラはかおをみあわせます。
     めのまえには、みたことのないおとこのこ。やせっぽちの、でもえがおだけはきれいなこ。にこにことわらうかおは、ぽっかりうかぶつきのよう。
     いっしょにいけば、たのしいことがあるの?
     ネコのことばに、おとこのこはくびをふりました。
     たのしいことだけじゃないけれど、きっとたのしくなるよ。
     それをきいて、ネコはおとこのこのかたにとびのりました。
     それじゃあいこうよ。もっともっといろいろなものをみてみたい。

     ネコがきらきらした目でみるので、トラはあくびをしていいました。
     いっしょにいけば、はらはふくれるのかい。
     おとこのこはちょっとくびをかしげてこたえます。
     もりにいるときよりも、ずっとおいしいものがたべられるとおもうよ。きみのきばとつめがあれば。
     それならと、トラはおとこのこをせにのせました。

     こうして、にひきとひとりのたびがはじまりました。

    〜 るしにゃんのとある地方に伝わるおとぎばなし。作者不詳。

    /*/

     ……事の発端は、王宮に対する国民からの投書だった。
     森の中で今まで一度も見たことのない生き物を見た、大型で危険なようなので調べてほしい、というのである。
     折しも来須・A・鷹臣が来須に再会し、その来須の口からネコリスが騎乗兵器だったという過去が明らかとなった直後のこと。――どのみちネコリスたちの為にも国土の調査は必要と思われた。
    「という訳で、調査隊発足の為の必要書類と調査日程です。許可ください」
    「承認」
    「まあ戦争とかテロとかいつ起こるか判らないんで、あんまり無茶はしない方向性でー」
     ぽんぽん、と国王・摂政二人の判子が書類に押されて、ここにるしにゃん調査隊は設立されたのであった。

     ―――余談だが、この発言から数週間経たないうちにクーリンガンによる大規模テロが発生したのであった。偶然って怖い。


     数日後。
     鬱蒼とした森の中を、調査隊の面々は隊列を組んで歩いていた。
     いずれも言わずと知れたるしにゃん王宮の面々――フルメンバーなのは、ちょっとアレでナニな後遺症のせいである。当然ながら医師も同伴済みだ。
     ちなみに何が起こるか判らず危険だからということで、既に王命でもって付近の住民は避難させている。なにせ事態が事態なので、いわゆるゲリラと呼ばれる彼らも今回ばかりは従ってくれたのがありがたいところだ。
    「で、――ネコリスはともかく、もう一方のはどういう生き物なんですか」
     なので。――こういう間抜けな事も大っぴらに聞けるという訳である。
     調査隊の一人が手を挙げて訪ねてきた言葉に内心頭を抱えつつ、応じたのはリーダーだった。
    「とりあえず熊並に大きい生き物らしいですね。なんでもトラ縞で」
    「トラ!?」
    「しかも普通のと、白黒のといるみたいで」
    「ホワイトタイガー?!」
    「でもトラって言うには尻尾が大きくて。なんでも身体の倍くらいあるらしいんですよねえ……」
    「……どういう生き物なんですかそれ」
     想像しきれなくなったらしく、漏らされた声に一同がうーーん、と唸る。
    「あーでもティラノザウルスとかそんな感じだよね。尻尾長いし。後ろ足で立って、てってってってーと走ったりとか」
    「いつからウチの国は恐竜王国になったんですかっ」
    「まあ会ってみれば判るんじゃね」
     そんなことを話しながら、薮を掻き分け進むこと小一時間。
     それは――沢のほとりに唐突に姿を現した。

     目算、およそ5メートルほどの体躯を多う毛並みは白。それに黒々と踊るのは縞模様。岩を踏みしめる鋭い爪の生えた四つの足。
     虎の耳よりもやや高い位置にある、尖った三角の耳。
     何より、体躯とほぼ同じくらいある長い尻尾は異様に太く―――

    「ネコリス……?」
    「むしろほら、避けのイグドラシルにあった『ネコリス(大)』?」
    「でもあそこまでいくと、トラとリスのあいの子みたいな感じじゃないですか」
    「………………かわいい」
    「えー。もしもしリーダー?」
    「かわいいのかアレ」
     むしろ猛々しいって言わないかしらと首を傾げた瞬間、それは吠えたのだ。

    「がうがうちゅー」

     …………リーダーは めろめろ に なった!
     調査隊 は こんらん した!
     ネコリス大(仮称)は ものめずらしそう に こちらをみている!
     ネコリス大(仮称)は なかまをよんだ!
     ネコリス大(仮称)B が あらわれた!
     ネコリス大(仮称)C が あらわれた!
     ネコリス大(仮称) は けいかい している!

    「という訳でコマンド?」
    「ド●クエ風に実況やってる場合かーーー!」
    「だって襲ってくる感じじゃないし」
    「え……」
    「あ、ほんとだ。襲ってきませんよ」


     ……こんな風にして、るしにゃん王国の面々はトラリスに出会ったのであった。
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▲[ 196 ] / 返信無し
■202 / 2階層)  トラリス育成編
□投稿者/ イヌヒト 一般人(3回)-(2009/01/29(Thu) 00:25:58)
    2009/01/29(Thu) 00:32:34 編集(投稿者)

    トラリスとの遭遇以後、トラリスと人とが融和すべく、トラリスの幼少時から人の手によって育てられていく事になった。その育成は、元々トラリスについての造詣の深い長老達の協力により行われ、個体数等がしっかりと管理される。

    そうして育てられたトラリスは、野生の個体に見られた人を無差別に傷つけるという習性はなくなり、るしにゃんの民の友となり、共に暮らし、時に、悪を為す敵へと民と共にその牙を剥きさえした。
    そうして共に戦う時には、彼らは民を背に乗せた。
    その背に乗れるのは、彼等に選ばれたものだけである。彼らは、乗り手の善なるか否かを見るのだ。

    『悪い人の味方をしてはいけないよ』

    それは、トラリスは、幼い頃からそう言い聞かされて育てられることに由来する。
    彼らは元々高い知性を持っており、そういった判断を下す事は出来た。
    むしろ、発汗具合などを嗅ぎ分ける嗅覚、声色を聞き分ける聴覚、微妙な表情具合を見分ける視覚といった人間よりも鋭敏で、そして人間には誤魔化しきれない部分の情報を得る事ができる五感がある分、嘘偽りを見抜く事においては人よりも非常に長けていた。
    こうしたトラリスへの教えは、それと同時に、トラリスの良き友たるようにるしにゃんの民への教えにもなり、トラリスの存在はるしにゃんにおいて大切な存在へとなっていったのである。

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▲[ 196 ] / 返信無し
■204 / 2階層)  ないようはないよう
□投稿者/ S43 一般人(1回)-(2009/01/29(Thu) 10:31:14)
    #ボリュームアップに使えるならどうぞ。


    /*/
    某日
    るしにゃん王国の森での会話

    来須:「生物兵器だな。
    昔はもっと大きかった。
    人が乗れる。
    あそこにみえるのは小神族用だ」
    鷹臣:「!人が乗れるサイズって……あのネコリスの3倍ぐらいです、か……?
    いやでもそれでもまだ小さい気も……。」
    来須:「5mはある。
    むかし、理力でうみだされたものだ」
    鷹臣:「!
    でっかい……
    ちなみにそのネコリスのお名前は……?」
    来須:「名前はネコリスだ。
    ヌエ、ということもある」
    鷹臣:「乗る以外に何か出来るんですか?」
    来須:「空を飛ぶ以外では、牙で戦うな」
    鷹臣:「その大きなネコリス、絶滅とかはしてないんですか?」
    来須:「半分は人を襲って殺されたな。
    生命をねじまげて生き物を作る。
    人為的なヤオトだ」
    鷹臣:「……残り半分は、世界移動、ですか?」
    来須:「人とともに戦って多くが死んだ。
    生き残ってる個体があるかはわからない。
    探せばいるかもしれない」
    鷹臣:「……ち、ちなみにテックレベルオーバー……とかそういうものだったりもしますか?」
    来須:「竜ほどじゃない」
    鷹臣:「あーうん……さ、探してみようかなぁ……。」
    来須:「探すなら、るしにゃんの森だろう」

    /*/
    この愛の語らいとは程遠い会話で得られた情報は、王国中枢に大きな衝撃を与えた。

    建国以来、機械文明とは距離を保っていた為に、活動範囲が低物理域に限られているのがるしにゃん王国である。
    高物理域を中心に高AR化する敵とそれに対応していった各国の軍備に大きく水をあけられている。

    しかし、NWでは物理法則の縛りがない。
    その為、低物理域に特化しても対する敵はそうとは限らないのだ。

    また、戦場が低物理域であっても、敵は飛翔兵器や騎乗兵器など高ARの兵力を投入してくる。
    これに対抗すべく、帝国では高物理域用のサイドカーや低物理域対応の騎乗兵器を有している。

    ARの差が致命的な結果を生むことは、過去の戦いが証明している。
    差分を消費するまで、一方的に殴られるだけになるのだ。
    ARに依らず、自動迎撃できる弓兵は有用な能力を持っているが、奈何せん火力が細かった。

    こういった事情で「低物理域下での高AR化」は、るしにゃん王国の、ひいては共和国の悲願であった。

    あまり知られていないが、大災害をひき起こす原因となった「靴」も同じ目的を持っていた。
    つまり、リアル世界で一年も前からの課題なのである。

    今回、新規獲得する枝の候補として最終的に選ばれたのが「低物理域下で運用できる騎乗兵器」であった事は当然に成り行きと言える。
    これを受けた予備調査で騎乗兵器として運用できる可能性が示唆されたのは、森に生息する自然動物とネコリスだった。

    ネコリスは愛らしい姿で多くの人々に愛され、心を許さないと姿を見せない程の臆病さから、平和の象徴として我々は受け止めてきた。
    それの出自が、戦闘用に手を加えられた生物兵器だというのだ。
    まったく、びっくりだ。
    王国政府は、ほぼ決定していた鹿系の動物の採用凍結し、再調査を行うことを即時決定した。

    /*/

    時を同じくして、国民より寄せられた目撃情報をもとに、現地調査が行われている頃、藩王るしふぁは金星の塔に居た。
    星見司2級のはっぷんを伴っている。
    星見司の塔で詳しい情報を調べる為には2級以上の星見司が必須なのだ。

    現在摂政に代わり国政を仕切っているクレールも同行させたかったが、先の戦い以降薬物依存の治療の為入院中だ。
    1級資格者もいたが、そっちは殺人衝動の治療で拘束中である。

    残念ながら塔の中の出来事は部外秘であり、実際に登った者しか知ることができない。
    公開が許されるのは、得た結果だけである。

    るしふぁとはっぷんが持ち帰った情報は次の通りである。
    A、鳴き声は「がうがうちゅー」
    B、猫神はトラリスの言葉を理解できる
    C、主食は、肉、もしくは情報
    D、うっかりすると喰われるので幼少時から育てなければならない
    E、以前存在が示唆されたヒュージネコリスとは別の種類
    F、生体認証機構がある個体はすでに全滅していて、今残っているのはロール・クランが解除した”チハヤ””チトセ”の子孫達だけ
    G、訓練されていれば、騎乗者と育ての親が違っても大丈夫なくらいには聞き分けや知性がある
    H、世界の終末が来る時にはこれらでないと歯が立たなくなる
    I、彼らには戦う意思がある
    J、「動物使い」の取得はトラリスに騎乗して共に戦うことの役に立つ
    K、「ネコリスの友」は、隔世遺伝で出た、森国人の戦闘系列であり、もとからそれらの戦闘生物向けに改良が加えられている。
    L、スクラムジェットで空を飛ぶ
    M、トラリスの登場に伴い、設定国民達もトラリスに騎乗しはじめる
    N、拡散防止策としてトラリスにマスターを選ばせる事が有効
      その為には、悪い人の味方になるなと、小さい時から教えとくといい
    O、ネコリスの友はトラリスとも友であり、ネコリスはトラリスとも友である

    /*/

    現地調査でその存在が確認され、星見司の塔である程度の情報を得た王国政府は、トラリスを共に戦う仲間として迎えるという決定を下した。
    トラリスの存在が、積年の課題を解決する有効な手段であろうことはわかった。
    その姿がどれほど愛らしくても戦う為に生まれてきた存在であり、自身に戦う意思がある。
    今後の戦況を考えるとその獲得は最早必然と言っても過言ではないだろう。

    彼らは血の通った知性ある存在であると同時に強大な力を秘めた生物兵器という側面を持っている。
    野生のままに放置してもならず、無配慮に人里に連れて来るわけにもいかない。
    日頃から世話をし、十分な意思疎通をする必要がある。
    一時的にしかその身をNWに置くことのできない我々にはそれができない。

    落雷の頻度で出現する「なりそこない」ですら撃退できる王国の国民は、ただ強いだけでなく、TLOについても詳しいという。
    彼らならば、トラリスとの関係を適切にこなす事ができるだろうと考えられた。

    世界の危機を招いた第七世界人を信用していない彼らの協力を得る為には、誠意を持って懇願するより他になかった。

    病弱王るしふぁは、点滴を受けつつ、森の奥に住む長老を訪ね、その説得にあたった。
    一度目は門前払い同然に会う事も叶わず、追い返された。
    二度目は発作が出て身動きが取れないところをなりそこないに襲われ、死にそうになっているところを助けられたが、看病されただけで終わった。
    三度目にして、漸く話し合う事ができ、不承不承ではあったが、同意に漕ぎ着くことに成功した。

    時を置かず、長老を王宮に招き、トラリスに関する意見交換が行われ、以下の方針が決定された。

    1、トラリスとの交渉は長老同席の上で藩王るしふぁが行い、長老はこれに協力する
    2、トラリスには服従は求めず、共に戦う友として扱う
    3、トラリスにはマスターを選ぶ権利を与えると同時に、その判断ができるように教育、指導する
    4、トラリスには人と共に暮らす為の制限を守る義務を課すと共に、それを守る限りの自由を有する権利を保障する
    5、トラリスの協力が得られた後、彼らの世話は専属の担当を置き、長老の管理下で行う
    6、頭数や健康状態、成長の度合い、戦闘能力、気性等といった基礎情報は定期的に政府に報告し、政府はこれを管理する
    7、トラリスの世話係は「ネコリスの友」あるいは「猫神」の職にある者が担当する
    8、有事の際、トラリスとトラリスの世話人は、政府の指揮下に入る
    9、国外からの要請があった場合、派遣、出向を依頼する場合、原則としてこれを拒否できないが、トラリスの選ぶマスターに相応しくない場合はこの限りではない

    /*/

    るしにゃん王国の森の中

    5mを越す巨躯を前に、藩王るしふぁは精一杯の威厳を込めて声をあげる。

    「ぼくとお友達になってください!!」



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▲[ 196 ] / 返信無し
■205 / 2階層)  トラリス絆編?
□投稿者/ クレール 付き人(74回)-(2009/01/29(Thu) 17:48:54)
    2009/01/29(Thu) 19:03:43 編集(投稿者)

    ○トラリス・絆編

    大パニックに陥りかけた調査隊であったが、医師の助力もあり、すぐに冷静さを取り戻し始めていた。
    その間、なぜかトラのようなネコリスは襲ってはこなかった。
    かといって歓迎しているようでもなく、ただ自らの縄張りに現れた異邦人を見張りにきただけのようでもあった。
    「早く何か話しをしたほうがいいよ、第七世界人。」
    後ろから、声がかかった。振り向けば、ネコをつれた森国人の少年がいた。
    「じっちゃんが言うには、トラリスはネコリスと同じように物語が好きなんだって。
     ほら、急がないと餌にされるぞ。」
    唐突とはいえ、従わない理由はなく、調査隊は一人を選んで話をさせた。
    「ひとつ、物語を聞いてくれないかな。一人の男と、その大切な人の話。その男にはね、とても大切な人が居たんだ……」
    ――話終えた小一時間後、トラリスはのそりのそりと、ゆっくりとした足取りで森の奥へ消えていった。
    「『まあまあだった』ってさ。」
    そういって、少年も消えた。
    そしてその日はこれ以上の収穫を得ることがかなわず、調査隊も解散することになった。

    次の日。
    昨夜の遭遇地点に、調査隊の一人、テルが来ていた。片手に本を携えている。
    その表紙には、何も書かれていない。本と言うよりは、ノートであった。
    しばらくして、トラリスの気配があった。しかし姿が見えない。
    テルは姿が見えないことは気にも介さず、手近な岩に腰掛けると、本を開き、声を出して読み始めた。
    「るしにゃん王国、森と湖の国に小さな村がありました……」
    そして、お話を読み終えると、本を閉じてテルは家路についた。

    その次の日。
    昨日と同じように、テルはトラリスと出会った場所で、今度は別の本を開き、声を出して読み始めた。
    「むかし,むかし。あるところに,一人のおじいさんがいました……」
    そして、お話を読み終えると、本を閉じてテルは家路についた。

    また次の日。
    一昨日と、昨日と同じように、テルはトラリスと出会った場所でまた別の本開き、声を出して読み始めた。
    そして、お話を読み終えると、本を閉じてテルは家路についた。

    そうして、森に通い続ける1週間が過ぎた。
    テルが本を読みに同じ場所に行くと、トラリスが姿を見せていた。
    テルは少し満足げに口角をあげると、いつものように岩にこしかけ、本を開き、声を出して読み始めた。

    さらに、トラリスに本を読み聞かせる1週間が過ぎた。
    テルがいつものようにトラリス達に本を読み聞かせていると、るしふぁ王が現れた。
    トラリスはその様子を見て、首を傾げた。テルも読み上げるのをやめ、何事かと顔を上げる。
    現れた藩王は初めてみるその体躯に驚き僅かに不安を顔に浮かべるも、
    精一杯の威厳を込めて声をあげた。

    「ぼくとお友達になってください!!」
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▲[ 196 ] / ▼[ 207 ]
■206 / 2階層)  もふもふもふもふされておったそうな
□投稿者/ ウミガメ 一般人(1回)-(2009/01/29(Thu) 21:36:04)
    2009/01/29(Thu) 21:38:08 編集(投稿者)

    ※これはクレールさん作なので注意の事。



    ○とらりすの設定文

    むかしむかしあるところに

    がうがうちゅー!

    となくトラリスがいました。

    そのトラリスはたいそうおおきゅうて

    みんなからまいにち

    もふもふもふもふされておったそうな。

    あるひ、たびからかえってきたわかものが

    トラリスにあいにいきました。

    わかものは、トラリスにたずねます。

    ねえトラリス、きみのみみはどうしておおきいの?

    とってもかわいいから、ぼくがいいところにつれていってあげるよ。

    ねえトラリス、きみのしっぽはどうしてそんなにながいの?

    とってもかわいいから、ぼくがいいところにつれていってあげるよ。

    ねえトラリス、きみはどうしてそんなにけがもふもふしてるの?

    とってもかわいいから、ぼくがいいところにつれていってあげるよ。

    トラリスはなにもこたえず、おおあくび。

    その口をのぞきこんだわかものは、こういいました。

    ねえトラリス、きみのははどうしてそんなにするどいんだい?

    かっこいいねぇ。うらやましいよ。

    ずっとだまっていたトラリスは、いちばんさいごのといにこたえました。

    それはね。

    わるいことをたくらんでるきみをおしおきするためにあるんだよ。


    がぶー。
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▲[ 206 ] / 返信無し
■207 / 3階層)  改稿
□投稿者/ クレール 付き人(75回)-(2009/01/29(Thu) 21:59:11)
    2009/01/29(Thu) 22:05:02 編集(投稿者)

    ○また別のおとぎばなし
    むかしむかしあるところに がうがうちゅー!
    となくトラリスがいました。
    そのトラリスはたいそうおおきゅうて
    みんなからまいにちもふもふもふもふされておったそうな。
    そして、ひとたびかいぶつがおそいかかってきたときには、
    みんなといっしょにたたかうゆうきももちあわせていました。

    あるひ、そらのむこうのたびからかえってきた
    くろふくのわかものがトラリスにあいにいきました。

    わかものは、トラリスにはなしかけます。
    トラリス、きみのみみはおおきいねぇ。
    しっぽもながくてすてきだよ。けなみなんかまくらにしたいくらいだ。

    トラリスは、くびをかしげてみみをかきました。

    わかものはくじけず、こえをかけます。
    トラリスはかっこいいなぁ。そのつよさをみならいたいよ。
    ねぇ、よかったら、ぼくといっしょにいいところにいかないかい?
    そこなら、たたかわなくてもきらくにすごしていけるよ。

    トラリスはなにもこたえず、おおあくび。
    その口をのぞきこんだわかものは、こういいました。

    ねえトラリス、きみのははどうしてそんなにするどいんだい?
    かっこいいねぇ。うらやましいよ。

    ずっとだまっていたトラリスは、いちばんさいごのといにこたえました。

    それはね。
    わるいことをたくらんでるきみをおしおきするためにあるんだよ。

    がぶー。

    #このおはなしはいわゆる子供をしつけるための造話であり、フィクションです。
    #実在のトラリスは突然噛んだりしませんが、平和のために敵と勇敢に戦います。
    #みなさんは悪い人にあったら、ISSに連絡したりして、無理に戦わないようにしましょう。
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