星見司処

HOME HELP 新規作成 新着記事 ツリー表示 スレッド表示 トピック表示 発言ランク 検索 過去ログ

[ 最新記事及び返信フォームをトピックトップへ ]

■535 / inTopicNo.41)  【完成】豊饒の大地(施設)
  
□投稿者/ クレール ファミリー(184回)-(2011/09/25(Sun) 22:02:01)
    2013/03/03(Sun) 10:15:23 編集(投稿者)
    2011/09/25(Sun) 22:10:53 編集(投稿者)

    L:豊饒の大地 = {
     t:名称 = 豊饒の大地(施設)
     t:要点 = 豊穣(湿潤で沢山の実りがある)の大地
     t:周辺環境 = 大河
     t:評価 = なし
     t:特殊 = {
      *豊饒の大地の施設カテゴリ = ,,国家施設。
      *豊饒の大地の位置づけ = ,,生産施設。
      *豊饒の大地の面積 = ,,0m2。(食料生産地は実りのある土地となる。)。
      *豊饒の大地の食料増産効果 = ,,(生産フェイズごとに)この施設を所有する藩国の食料生産量+30%。
     }
     t:→次のアイドレス = *AD(アドバンスド)


    > Q3:寮系アイドレスの派生取得に伴う食糧減産に、また、オブジェクト自体の魅力から、食糧生産施設の取得として<豊饒の大地>の取得を考えています。
    > 以前質疑した際に増産量が多くなると危険な設定解釈が行われやすくなるという話でしたが、るしにゃん王国での<豊饒の大地>の取得は安全に行えますか?

    > a.特に対策しなくても大丈夫



    ということで、さっくりとやっつけようと思います。特に危険もありませんし。
引用返信 削除キー/
■536 / inTopicNo.42)  使用イラスト
□投稿者/ クレール ファミリー(185回)-(2011/09/25(Sun) 22:10:07)
引用返信 削除キー/
■537 / inTopicNo.43)  テキスト(ほぼ完成)
□投稿者/ クレール ファミリー(186回)-(2011/09/25(Sun) 22:12:40)
    2012/09/18(Tue) 16:53:56 編集(投稿者)

     t:要点 = 豊穣(湿潤で沢山の実りがある)の大地
     t:周辺環境 = 大河
    このアイドレスだけは、魔法的なものはほとんど抜きにしてみようと思います。

    1.豊饒の大地と文明の関係
    豊饒の大地。
    それは、湿潤で沢山の実りがある、肥えた土を持つ地形のことである。
    そんな場所には、古くから自然と動物が集まり、やがて、人が集まって定住するものである。
    歴史的にも、用水に不足することのない豊富な水源を保有する大河と、その近くにある、適度な水はけと上流からの堆積によって肥沃な表土を持つ平野は、
    大きな文明が成長し、何千年のときを経ても、広い国土と多くの国民を保有する大国家として残り続けるものである。

    ニューワールドにおいてもそれは変わることはない。
    ニューワールドでは豊饒の大地と認められることで食料増産が確約されているが、
    この食料とは国民が生きるためのあらゆる糧の象徴であり、多くの生命がその国に根付いているということの証明なのだ。


    2.るしにゃんの土地柄
    るしにゃん王国はその大半が森に覆われ、西部に大きな湖を、東部には山地を有する起伏に飛んだ土地である。
    土地と人々の中心はアルフォンス河が流れる平地であり、市街地となる森林は河の周辺に広がっている。
    これらの地形の様子の大枠を把握するのには、地形図のようになっている旧式の藩国地図が非常に分かりやすい。
    (注:地形上の自然や河川の現在の詳細な位置などについては、王国地図を参照ください。)
    そして、起伏に富む地形は風を呼ぶ地形でもある。森の奥深くなどでは感じにくい場合もあるかもしれないが、
    木々の上では適度な風が巡っている。
    風の刺激は木々の生命力を刺激し、吹き飛ばされないよう木々を強く根付かせる働きをしているのである。
    ただ水があり、土があればよいという物ではないのだ。
    運がよければネコリスが風に乗って空を跳ぶ風景を見ることもできるだろう。


    3.豊富な水源
    豊饒の大地には豊富な水源が欠かせない。
    多くの動植物は体の多くを水で形成しており、定期的な水分補給は欠かせないからである。
    そのため多くの生命が根付くためにはそれだけでも大量の水が必要になるのだ。
    そして、水は必要な量だけあればいいというわけではない。
    人間で言えば、生きるためには一日に1〜2リットルの水を摂取する必要があると言われているが、
    文化的な生活をしようとしたら、炊事・洗濯・入浴などにはその数十倍の水が必要になる。
    さらに、ぴったり必要な量の水がある池があったとしても、最後には池の底の泥ごとさらうことになるし、
    流れのない少量の水では雑菌や虫が簡単についてしまい、衛生的に重大な問題が起きやすい。
    これらの問題を全て払拭するには、相当量の水の常時供給が欠かせないのである。

    るしにゃん王国の場合、西の湖に流れ込むアルフォンス河を中心として、内地にしては多くの水の流れを保有している。
    東に山地があるために気象学的に降水が起こりやすく、また、国土のほぼ全てが森に覆われているため、
    山の保水力とそこから発生する水脈は非常に理想的な状態にあるといえるだろう。
    用水に用いる水は地表を流れる川だけではなく、地中で地層の濾過をうけながら流れる地下水などもある。
    るしにゃんの民は、これらの水を必要に応じて石・砂・活性炭などを用いた濾過設備を併用しながらあらゆることに用い、
    下水も管理下のもと肥やしなどにして清流を汚すようなことはしていない。
    自然の循環を守る形で人が生活をすることで、地形と自然がもたらす豊かな水をそのままに還しているのである。

    ・地底湖独自の生態系
    また、北部には東部とは別に連なる山地があり、その地下では地底湖が形成されていることが確認されている。
    地底湖では地表の湖沼・河川とは異なる生態系が形成されており、
    その代表的なものが、地表ではまず見ることのない、人の背丈を大きく越えるほどの巨大魚である。
    このことは、巨大魚を頂点とした動植物の食物連鎖が形成されていることは容易に想像させる。
    地表より小さいながらも濃密な生命の循環が形成されていることは、それだけの上質な水と土壌、強い生命力が存在するということなのだ。
    この地底湖の生態系は、基本的に地表の生物と強く干渉しあうことはない。だが、地底湖も国土であり、巨大魚らを森の生き物と半ば同列に認識するるしにゃんの民らとの食物連鎖的な交流は、祭事を通じて定期的に行われている。

    4.るしにゃんの大森林
    かつて75%を失ったるしにゃんの森は今や魔境と呼ばれる事もあるほどの大森林にまで成長している。
    その復活はリワマヒ国の宝重たる生態系回復植物と高原アララ氏による育成支援によるものであり、
    共に和すことで取り戻すことのできた素晴らしい財産である。
    そして、この森は
    落雷などによる森林火災
    →アンチマジックベリーによる魔法解除 →若木の復活
     →アンチマジックベリーの成長阻害 →普通の森の形成
    という、大いなる森の循環によって常に森は生まれ変わり、成長し続けているのである。

    その森の中では、建築資材としても有用な樹木や、高物理域国では高級食材とされる木の実や茸などを見つけることができる。
    そうでなくとも食材や医薬品に用いる野草・香草・薬草はいたるところに生息しており、
    それらは森の民や原生生物の生きる糧の一つとして用いられている。

    また、森に住む動物として、鹿、馬、猫、豹、イノシシなどが確認されており、
    もちろん森国の1角として、ネコリスの系統も多く存在している。
    その中でも特筆すべきはトラリスとメガデウスネコリスである。
    メガデウスネコリスはネコリスの巨大種であり、かつて絶滅したと思われていたが、
    星見司の探求によって世界移動する彼らの休息の地としてこの森に呼ぶことができている。
    トラリスはネコリスがネコであるように、トラリスはトラに近い姿形を持つ生き物である。
    桃が好物であるため、桃の木を探せばトラリスを見つけることは簡単かもしれない。

    そして、るしにゃん王国はNWで最も花の美しい国としても認められているなど、自然の価値・財産はテラ領域内でも認められているものである。
    だがそれゆえに密猟や乱獲への対策は重要な政治課題であり、自然保護が一番厳しい国としても認識されているのである。

    5.本当の豊かさとは
    ここまで、るしにゃん王国という土地が持つ豊かさについて様々な面を紹介してきた。
    ただ農地が、居住地が、自然保護区がという限定的なものではなく、国全体が豊かであるということは非常に素晴らしく、文明的な営みと、原生生物の自然の営みが両立するバランスには美しささえ感じられるだろう。
    だが、このバランスはただ物質的な豊かさがあるだけでは成立しえない。
    本来、物が増え、贅沢や利便さを知るほどに、人はそれを追及するために欲深くなっていくからだ。
    勿論、その歯止めも存在するはずだが、たいていは、贅沢や利便さに慣れてしまい、そこから脱却するにはかなりの苦痛が伴ってしまう。

    事実、るしにゃん王国の生物資源の豊かさはテラ領域でも屈指のものであるため、法規制を敷かないと圧倒的多数な外国からの乱獲によって即座に絶滅を危惧せねばならぬ状況に陥りかねない。
    しかし、国内での法規制は国外に向けたものに比べればかなり低く、その中で文明と自然のバランスが維持されている。これは、国民が豊かさと欲に対するバランスをも心得た、足るを知る人々であるということの証明に他ならないだろう。
    豊饒の大地の本当の豊かさとは、人の心が欲望との付き合い方を学んで初めて知ることができるものなのかもしれない。

    6.まとめ 最後に
    低物理域と高物理域の国家が混在するテラ領域においては、経済活動や高度な技術を用いた開拓によって
    たとえ地形や自然に恵まれずとも同じだけの資源を確保することができるため、
    多くの民を養う大国の証明として豊饒の大地が必要とは必ずしも限らない。

    しかし、大自然と共存するるしにゃんの民と、大いなる森と生命の循環を有する大森林があるるしにゃん王国においては、
    豊饒の大地は国の豊かさを直接証明するものであり、森と動物の自然なあり方を保証するもとなりうる。
    そのことはるしにゃんの民にとって、素晴らしい都市計画にも似た快適な生活を可能にする空間を改めて提供するものとなるのではないだろうか。
    そんな期待と、この機会を礎としてより豊かで美しい国に発展していくことを祈って、るしにゃん王国の豊饒の大地の紹介を終えたいと思う。

引用返信 削除キー/
■540 / inTopicNo.44)  お祭り(レンジャー連邦さん)
□投稿者/ クレール 一般人(1回)-(2011/12/11(Sun) 21:26:31)
    レンジャー連邦さんが取得されるお祭り(イベント)、
    「ら・みゅーじっくおぶらぶふぇすた」への参加用の枝切りです。

    以下、
    http://www4.rocketbbs.com/741/bbs.cgi?id=ty0k0&mode=res&no=7637
    より概要の転載

    【ご説明】
    共和国藩王会議にて、市場フェイズ対策として、
    急遽資金繰りのためにお祭りイベントを開催する運びとなりました。

    レンジャー連邦にてアイドルオペレーターを作成中ということもあり、
    短期間で一気に集客が見込める音楽祭を、藩国移転を契機に、絆を再び確かめ合う、
    といった名目での開催といたしました。

    【募集】
    ・音楽祭にご出演いただける各国様のアイドル・アーティストの設定文やイラストを募集しています。
    ・音楽祭のステージや中継会場周辺に設ける、観光物産ブースに置く、
     各国様の特産品、B級グルメの設定文やイラストを募集しています。

    【提出先】
    ・提出場所はhttp://www4.rocketbbs.com/741/bbs.cgi?id=ty0k0&mode=res&no=7621です。
     #当掲示板上では、画像アップロードはできないので、お手数ですが、イラストはURLでお願いします。
    ・締め切りは【12/12 21:00】です。
    #市場フェイズ第二回目締め切りを目安に駆け込みの予定なので、急ではございますが、
    #どうぞ(なるべく)締め切り遵守でよろしくお願いいたします。

    【ルール】
    ・いくつお寄せいただいても構いません。
    ・文章のみでも大丈夫です。
    ・イラストサイズは自由ですが、大きすぎる場合などは
     こちらでリサイズさせていただくことがあります。何卒ご容赦下さい。

    【ミニゲームのお知らせ】
    ・国民名@藩国名+グーチョキパーのどれか×4回分を、
     アイドレスページに設置したコメント欄に投稿いただくだけで
     参加可能な、ミニゲームを企画しております。

    ・締め切りは【12/11 24:00】です。
     #判定がある関係上、他2つより締め切りが早くなっております。ご注意下さい。

     #詳しい書式は下記びリンク先ページのテンプレートをご覧下さい。
     http://www23.atwiki.jp/ty0k0/pages/277.html


引用返信 削除キー/
■541 / inTopicNo.45)  提出文面草稿
□投稿者/ クレール 一般人(2回)-(2011/12/12(Mon) 00:25:28)
    2011/12/12(Mon) 16:09:23 編集(投稿者)

    01:るしにゃん王国
    参  加:(アイドル・アーティストの部/観光物産の部)
    参加内容:

    ○アイドル・アーティストの部
    帝国の駐留部隊へのお礼にコンサートを開いたり、弓兵の中から森の高貴なる歌い手の育成をしているなど実は音楽方面に隠れた適正があるるしにゃん王国。
    国内にキミプロ登録アイドルはおりませんが、このような場は他国の音楽を学ぶ良い機会だとして、有志が音楽祭に参加するようです。
    るしにゃん王国の伝統音楽やキミプロとは異なる血統のアイドルの参加が、音楽祭に一味変わった風を吹き込むかもしれません。


    ○観光物産の部
    るしにゃん王国の観光物産の部は特産・日用品店とフード・カフェテラスの2種類のお店を出店しています。

    1.特産・日用品店
    産業振興にて推し進めている化粧品・健康食品の販売を主に行っています。
    テスターの設置や試供品の配布も多数行う予定ですので、
    これを機会に王国の化粧品・健康食品の質の良さをより多くの方に知ってもらえればと思います。
    また愛を掲げるレンジャー連邦さんへの出店ということで、カップル用グッズもご用意しております。

    おすすめ商品
    ・基礎化粧品セット
    FEGのホテルに納品もされている化粧品のセットです。
    天然由来の材料に昔ながらの製法で作られたものは、あなたの肌にもきっと馴染むかもしれません。

    ・コットンシート
    ナニワアームズ商藩国の上質なコットンに化粧水を染み込ませた、簡単にお肌のケアができる商品です。
    一枚とりだしてサッと拭くだけという手軽さは、きっとあなたの身支度の時間を短くしてくれるでしょう。

    ・ブルーベリードロップ
    机仕事や、目を使う仕事ですっかりと疲れ気味のあなたにオススメです。
    目にいいと評判のフルーツであるブルーベリーのエキスを濃縮し、食べやすくカプセルに閉じ込めました。
    普段の食事と一緒に一日数粒を飲み込むだけで、ブルーベリーの栄養を大量に摂取することができます。
    (注:この商品は健康食品であり、目の病気・負傷などへの医学的治療効果を保障するものではありません。)

    ・ペアバングル
    るしにゃん王国、森国の意匠をこらした模様が描かれているペア用バングルです。
    このほかにも時計やブレスレットなどもご用意しております。カップルのお揃いの装飾品としていかがでしょうか。
    (注:今回ご用意しているもの全てに、特別な魔法・科学的効果は込められていません。)

    2.フード・カフェテラス
    食糧生産国でもあるるしにゃん王国ならではの森の恵みをふんだんに使った風味豊かな軽食・お菓子を多数ご用意しております。
    森国ならではのジャム,お菓子類とお茶の類を提供するカフェテラスのほか、
    新しい試みとして、ヘルシーなピッツァや塩味系のパイ、キッシュを提供する屋台を出店しております。

    オススメメニュー紹介
    ・ローズヒップティー(カフェテラス)
    るしにゃん王国で採れたローズヒップを紅茶に混ぜたハーブティーです。独特の香りと酸味をお楽しみください。
    このほかにも、薬効・毒性の殆どない、香りや色を楽しむことが主目的のブレンドティーを多数ご用意しております。
    (注:薬効を持つものはご用意しておりません。)

    ・ヘビイチゴジャム(カフェテラス)
    藩王会議で試食されたジャムパンにも使われているというヘビイチゴのジャムです。
    このほかにも各種果物のジャムがあり、使い切り用の小瓶とお徳用大瓶の2つをご用意しております。

    ・ピーチパイ(カフェテラス)
    トラリスも大好物という噂のるしにゃん王国の桃を用いたピーチパイです。
    ホール・ピース両方で販売しております。トラリスも酔うという甘さと香りをお楽しみください。

    ・お手軽焼き菓子(カフェテラス)
    シュークリームやクッキーサンド、プチケーキなど、手軽につまんで召し上がれるものも多数ご用意しております。
    ご家族へのお土産などにもご利用ください。

    ・ポテトピッツァ(屋台)
    小麦粉の生地ではなく薄切りにしたジャガイモを用いてつくるピザです。
    生地の用意や焼き上げに油を殆ど使わないためヘルシーかつビタミン豊富なメニューとなっています。
    何層にも貼りついたじゃがいもの独特の食感、小麦粉にはない風味をお楽しみください。

    ・クリスマスキッシュ(屋台)
    西洋茶碗蒸し、などという評価がされることもあるパイ・タルトの系列の前菜で、
    チーズやベーコンの風味をベースにした卵液に、クリスマスをイメージしたパプリカとピーマンを表にちりばめて焼き上げました。
    濃厚な風味が、あなたの胃を満足させること間違いなしな一品です。
引用返信 削除キー/
■542 / inTopicNo.46)  弓兵プロモ
□投稿者/ クレール 一般人(3回)-(2011/12/17(Sat) 19:40:21)
    作業枝を切っておきます。
引用返信 削除キー/
■543 / inTopicNo.47)  弓兵の運用とか(途中)
□投稿者/ クレール 一般人(4回)-(2011/12/17(Sat) 19:40:42)
    2014/03/07(Fri) 20:26:04 編集(投稿者)
    2014/03/06(Thu) 21:18:49 編集(投稿者)

    ○弓兵の運用について

    A.弓兵の性能的評価
    弓兵は、得意分野の評価値において、他の専門職が持つ能力と比べられるほど力が強いわけではない。
    例えばイグドラシル上では弓兵と同級の深度を持つもので比べれば、
    はてない国にある僧侶は名医を超える治療能力を有し、南国のゲリラは弓兵に勝る中距離戦闘能力を誇っている。

    では、弓兵が弱い職業であったかというと、そうではないことが既にニューワールドの歴史が証明している。
    彼らの強さとは、特化し人間離れした力ではなく、その技能とそれを扱う心にこそ秘められているといえる。

    あるいは、こうも言えるだろう。
    肉体的にまんべんなく鍛えられたその能力は「ただの人間」ともいうべきものに近い。
    絶技も持たぬただびとこそが、弛まぬ努力の積み重ねが最強であると伝説が囁くように。
    弓兵はその努力の積み重ねを独自の技法に集約させることで、数字には表せない力を獲得しているのかもしれない、と。

    B.弓兵の特殊技法
    弓兵は、登場当時は唯一の、そして現存する職業においても完全同一の能力は1つもない、射程内に敵が入り次第、体力を消費せずに最速の一撃を放つ技法を習得している。
    補注:同じ技法は<武操>も保有しているが、<武操>のいるたけきの藩国は現在準藩国である。
    一般には「カウンター攻撃能力」という名前で普及しているこの技法だが、上記の平均的な能力と共にこの呼び名もまた、弓兵の真価を覆い隠しているといえるだろう。
    この技法を用いての戦闘行為は、一見すれば攻めの手数を増やすだけのように見える。
    大筋の歴史的事実としてるしにゃん王国の弓兵部隊はそのようにして他に類を見ない大戦果を挙げており、誤った運用方法ではないのは確かだ。
    だが、それはこの技法の持つ可能性の一端でしかない。

    もし、軍隊の体力をARという数字で可視化することができるならば、この「カウンター攻撃能力」は、
    「一般行為判定を行う通常のARの他に、攻撃行動を行うためのARをストックしている」
    と読み替えることができるのである。
    実際に弓兵たちは他の部隊より体力があるわけではない。一般の医師や工兵らと同様に、中距離の移動を5回も繰り返せば彼らの軍事行動のための体力は尽きてしまう。
    だが、「カウンター攻撃能力」をかりそめの体力とみなして上積みしてみれば、その機動力は最新のI=Dに匹敵するものになる。

    機動とは移動であり、移動とは立ち位置を変えることである。立ち位置を変えて自らの有利と相手の不利を導くことが戦術であるならば、
    弓兵は可能行為や特化した評価ではなく、戦術・戦略的行動力において高い潜在性を保有する存在であるといえるだろう。

    C.具体的な運用例
    具体的な運用例を戦史から引用してみよう。
    戦闘行為は基本的に足を止めての殴りあいを行わなくてはいけない。
    だが、この「カウンター攻撃能力」を通常の戦闘行為の代わりに行えば、最速の攻撃で相手にダメージを与えつつ、自分は近距離移動で敵の攻撃を空振りさせることができる。
    この戦闘方法を行える限り、弓兵は1対1の戦いにおいて勝てないことはあっても負けることはまずないだろう。

    そして最速の射撃ができる利点を最大限発揮するものとして、一般的な歩兵職業の中で唯一対空戦闘行為を行うことができる。
    その有効例が敵対勢力の航空機の奇襲を個人迎撃したものである。この面からみれば、「カウンター攻撃能力」という名称は実に正しい。
    対空に限らず「カウンター攻撃能力」を“後の先”として見れば、敵の作戦を一本の矢で妨害することも可能になる。
    その最たるともいうべきものは本隊から離脱しようとする別働隊に牽制射撃を行うことで敵のグルーピング状態を強化・維持する戦術であり、
    この弓兵を利用してグルーピングを強化・維持する手法はベリサリウス将軍がレムーリアへの遠征で行った戦術である。

    また、弓兵は戦線において前衛を務めるわけではないため基本的に重装備であることはなく、
    遠距離での射撃戦闘行為を行う訓練を積んでいることから逆算して遠目が利く兵科である。
    その身軽かつ攻撃範囲の広い特性は偵察兵のない世界で斥候を務めることを可能にしており、
    斥候によって疲労した状態でも、「カウンター攻撃能力」によってそれでいてなお交戦時も前線の支援を行うことができる。
    これもまた、レムーリアへの遠征時に行われた戦術である。

    一人ひとりの戦闘力が戦士や魔法使いに劣る弓兵を運用するにおいて、以上のような数字にならない、数字にできない使い方を模索することが
    弓兵のポテンシャルを最大限に引き出すものといえるのだ。

    D.弓兵の背景の利用
    身軽かつ攻撃範囲の広い特性を有効活用する前提に、平均的に鍛えられた身体能力に由来するものが大きい。
    普通よりも少しだけ力が強く、少しだけ機敏に動け、少しだけ遠くを見ることができる。
    これら少しだけ上をゆく積み重ねによって弓兵は自身の戦闘能力以上の戦果を挙げてきているのだが、
    その本質は、弓兵という兵科となる前の弓使いの系譜にまで遡ることができる。

    弓矢、すなわち射撃武器の根源に近いそれは、古くは人の血を流す武器ではなく、人の命を繋ぐ狩猟道具であった。
    人間は農耕を始める前に、狩猟採取によって食生活を営んできた。
    木の実や果物を採取するだけでなく、動物を狩りによって食物として獲得してきたわけだが、
    自然界で生き延びるに人間の体は非常に弱く、身体的特徴に劣った存在である。

    その肉体的なハンディキャップを埋めたのが知恵であり、犬や猫をはじめとする人以外の友であるというのは非常に有名な話だが、
    その知恵の結晶の一つが狩猟道具であり、弓矢を初めとする射撃道具である。
    手の届かない所を飛ぶ鳥、近づけば逃げ出すような小型や草食系、近づけば死を覚悟しなくてはならない大型や肉食系の動物など、
    遠くに攻撃を行う手法の追及、精度の向上は、人間の食糧事情を著しく改善していったといえるだろう。

    しかし、弓矢が発明されたからといって、誰でも簡単に遠間の的を当てられるようになるわけではないし、
    現代の銃器がそうであるように武器の取り扱いについての習熟はもちろん求められるわけだが、
    弓が狩猟武器であった当時、弓使いに求められたのは“見極め”であった。
    風を読み、匂いや音を見極め、タイミングをはかり。そしてその時と最善のポジショニングを得るために身体能力を駆使する。
    この、ヒトがヒトであるための知識としての技術の習熟と、動物としての身体能力の全力行使。
    二つの融合によってヒトは大いなる自然との一体化を感じ、悟りにも似た生命の循環の理解と、自然への信仰が生じていく。
    こうして育まれる精神力もまた、狩りにおいて欠かせない必要な資質だ。

    そしてこれらは、機械文明においても姿形を変えて「武道」という形で受け継がれている。
    すなわち、るしにゃん王国の弓兵は、人と人の戦の始まる前、原始の時代から受け継がれ続けた狩猟のための技術と能力を基盤とし、
    生きる糧を得る力を戦いのための武力に鍛えなおしたものなのである。
    さらにるしにゃん王国では一度、文明を放棄する選択を行って人の営みを原始からやり直すことを選んでいる。
    はるかな過去ではなく至近の現実として、狩猟の本質と弓矢の本来の取り扱いを武道ではなく日常生活として学んだ彼らは、
    戦いに赴く者としてそれ以上にない確かな基盤を確保しているといえるだろう。

    また、弓矢という武器の特性もまた弓兵のポテンシャルを高めている一因である。
    弓矢は放物線を描いて着弾する、曲射の武器であり、曲射の一番の特徴は目標との間の障害物を放物線軌道によって回避することができる点である。
    そのため、コンクリートジャングルなどの近代都市戦ではビルを挟んだ奇襲や狙撃する運用が可能となり、
    直線軌道では攻撃しにくいポイント(巨大モンスターの背中を地上から狙うなど)を攻めて意表を突くことが可能となる。
    また、銃器と違って火薬を使わないため、水中(そして理論上は宇宙)でも射撃戦闘が可能であり、
    射撃時の音も少なく、魔法の光を隠せば夜間戦闘や狙撃の際の奇襲にも高い適正がある。

    そして、るしにゃん王国で生産されている矢の中には、忍者の系譜を残すものとして白兵戦が可能な幅広い刃が取り付けられているものがある。
    いうなれば矢の形をした短剣であり、矢筒の中にこれを一本収めておけば、日常生活では鉈のように枝打ちや解体に用いることができる。
    また、白兵戦可能な強度によって高層ビルから落下するヒトを助ける足がかりに使われたという話もあり、ただの銃弾・砲弾では実施できない応用性を兼ね備えているのだ。

    D,武道としての真髄
    弓は近代文明においてもスポーツや武道として多くの人に親しまれているが、
    その理由は、単なる趣味嗜好ではなく、弓の真髄にあるだろう。

    足踏み、胴造り、弓構え、打起し、引分け、会、離れ、残心。
    射法八節と呼ばれるこの弓の型に矢を射る行為は集約されており、正しい型をとれば的に当たらないことはない、とまで言われるほどだ。
    そして、その言葉はこう続く。それでも的に当たらないのなら、それは技術ではなく、精神的な理由にあると。

    イメージトレーニングという言葉を、弓道は静射と呼ぶ。心の中だけで射る、静かな射法である。
    武道として弓を修める者は練習の前に静射を行い、自らの射法と向き合うのである。
    そこには自分と的しかいない。
    全ての雑念を捨て置き、八節を窮め、放たれた矢は静かに的に吸い込まれる。
    これを現実に体現することが弓の全てであると語る人もいる。

    このように弓は他の武具よりも精神性により重きをおいたものなのだ。

引用返信 削除キー/
■660 / inTopicNo.48)  装備についての補足
□投稿者/ クレール 一般人(1回)-(2014/03/06(Thu) 21:17:36)
    魔法弓手と長弓兵

    弓兵は余りに特異な存在であったが、余りに特異である一方で、その力はまだ幼く、弱かった。
    しかし、星見の国としても名高いるしにゃん王国にとって、長い時間をかけ、あるテーマを思索し、試作し、施策することは、この国の真骨頂である。
    るしにゃん王国はその本領を発揮し、弓兵に潜む二つの道を模索し始めた。

    一つは、弓というものを物理学的運動として見つめなおし、その追求に成長の余地がある、というものである。
    すなわち、弓幹をばねとして、そこに蓄えた力を弦を介して矢に伝え、運動エネルギーとして射出する、その仕組みの効率化だ。
    るしにゃん王国は低物理域特化の藩国であるため機械化などの手段はとれないが、
    物理学的・力学的な運動法則というのは物理域の高低にかかわらない普遍のものである。

    その研究の過程として生まれたのが、長弓を持つ長弓兵と呼ばれる存在だった。
    通常よりも長い弓は、短い弓よりも多くの力を蓄えることができる。当然、矢に伝わる力も強化され、威力・射程が増大するというわけだ。
    この研究は功を奏し、中距離だけでなく遠距離の戦闘をもるしにゃんは可能にしたのである。

    またもう一つは、るしにゃんの弓の特徴である魔法付与に着目し、マジックアイテム、魔法武器としての弓を追求するものである。
    誕生当時は局所的な重力操作を行うのみであった魔法の制限を解放し、弓矢という形にいかに新しく落とし込むか、というものであった。
    魔法は星の数に勝るとも劣らぬ種類があり、その自由度とポテンシャルは高く、またるしにゃんは低物理域特化の森国人である。魔法には良くも悪くも強い繋がりがあり、深い造詣があった。

    そうして生まれたのが、籠手型の魔法兵器ネコノツメで魔法の弓を操る魔法弓手であった。
    魔法陣を弓型に形成し、弓を引くという儀式的動作によって魔力の矢を形成・射出する。魔法に適性の高いるしにゃんの民はまだ未完成でありながらこれをよく使いこなし、航空機すら撃ち落とすといわんばかりの威力を見せ付けた。

    こうして改良、開発されていった弓兵の装備であったが、系統をわけて伸ばしたこの二つはよく親和したのである。
    直接的には、原型である弓兵の弓が物理と魔法の一体化した装備であり、物理特化の長弓と魔法特化の魔法弓具とが相克することなく使えるように調整をかけた結果であるが、ここは古き歌を引用するのがふさわしいだろう。

    二つからなる一つのもの、互いに引き合い手を触れ合う
    聖なるかな、聖なるかな、それは偉大なる、最強の力 と。
引用返信 削除キー/

<前の20件

トピック内ページ移動 / << 0 | 1 | 2 >>

このトピックに書きこむ

Pass/

HOME HELP 新規作成 新着記事 ツリー表示 スレッド表示 トピック表示 発言ランク 検索 過去ログ

- Child Tree -
- Antispam Version -