星見司処

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■352 / inTopicNo.61)  デザインコンセプト
  
□投稿者/ クレール 一般人(21回)-(2010/08/15(Sun) 18:00:19)
    絵のコンセプトと、その中で考えてるものの内容です。
    いろいろ詰め込んでますが、相談して削ったり追加したりしましょー。

    /*/

    魔法弓は、魔法弓手によるプロトタイプの運用データを元に改良し、完成したものである。
    魔法弓から射出される魔法の矢は物質的なものではないが、物理的最適化の研究がされた強弓とあわせることで、合体技を放つことができる。

    ○デザインコンセプト
    プロトタイプ型と同じガントレット形式の兵装。魔力を通わせることで、魔法陣(魔法の弓・魔弓陣)を展開し、そこから魔法の矢を形成する。
    ここからさらに改良がなされ、
    ・類似魔術による太陽と月の加護の付加
    (月の女神の加護、太陽神が弓を武器としている点とか。)
    ・一人ひとりの魔力の波長に適応した魔法の形成を行う自由度
    ・ガントレットの装甲部分を要石と見立て、ガントレットからパージして魔法陣に配し、出力強化する機構
    が追加されている。

    ○キーワード
    ・解放状態
    装甲部分を魔法陣上に配置した状態を解放状態(第二展開状態)と呼び、このときに手袋に現れる紋様を固有紋章と呼ぶ。
    固有紋章と解放状態は現象としては別個であるが、技術的には同一のものである。つまり、所有者の固有の魔力パターンと共鳴して兵装の最適化が行われた結果である。理論上は一つとして同じのないものであるが、役職によってその形状は共通することが多い。

    ・固有紋章
    解放状態においてガントレットの内側、手袋の表面に現れる紋様。魔法陣の一種と解析された。
    ガントレット、手袋の中心にあるマジックアンバーを核として描かれており、
    一人ひとりの魔力の波長パターンによって形成される。
    本来の想定されたオプションではないため、研究・解析が進められている現象である。
    マジックアンバーの一部が変形している、パージされた装甲の代わりに手を保護するため、パージされた装甲と魔力的に結びついて形状を記憶している、といった仮説が立てられているが、その魔法的な意味は全ては解明されていない。

    なお、固有紋章の出現及び解放状態は可逆的な、かつ安定した遷移状態である。魔力切れなどの要員により、安定して解放状態が維持できないと、元のガントレットに戻ってしまう。

    ○強弓との親和性
    魔法弓具の形状は弓手にはめるガントレットであるため、強弓と同時に装備することができる。
    またそれだけでなく、強弓へのエンチャント、同時展開によって併用した攻撃が可能である。
引用返信 削除キー/
■359 / inTopicNo.62)  EV165 産業振興準備
□投稿者/ クレール 一般人(24回)-(2010/09/12(Sun) 12:36:11)
    アイドレスではないですが、文章置き場として枝を切っておきますね。

    テーマは化粧品産業と健康食品(保険機能食品)の2つ、です。
引用返信 削除キー/
■360 / inTopicNo.63)  サポート文章
□投稿者/ クレール 一般人(25回)-(2010/09/12(Sun) 22:08:54)
    2010/09/20(Mon) 23:36:30 編集(投稿者)

    ○産業育成準備

    長い時の間、るしにゃん王国はニューワールドの経済から隔絶した国でした。
    その理由は幾度と繰り返さなくても分かるかと思いますが、
    二度と間違えた道を歩まないようにするために国として、文明としてゼロからの建て直しを望んだからです。

    そしてその努力は芽をだし、どのように歩むべきかという指針も少しずつですが見えてきています。
    自然と共に生きることで国の基盤は大きく強く鍛えられ、 人々の努力もあって国も大きくなってきました。
    そして、鍛えられた基盤は貴重な存在として価値を獲得し、喜ばしいベビーブームも到来しました。

    ですが、民が増え、強固な基盤があるだけでは国は立ち行きません。
    基盤から育つ産業がなければ、多くの民を幸せに導くことはできないと、考えています。

    T14の終わりに制定した国内資源の取り扱いについての取り決めは外国の密猟者を抑える自然保護が先立つものでしたが、
    経済と産業という観点においては結果としてるしにゃん王国をニューワールドの経済に再び参入させることとなりました。
    さらに最近では交流会を経て神聖巫連盟との貿易も活発に行われていると聞きます。
    そして、増加した国民の食生活を維持するために復興した農業もT15の終わりより明確に拡大し、
    森林保護と国民生活の意識のバランスが危うい状態にあるとも思います。

    今回の産業育成準備では、これらの状況を再整理し、
    国民の幸福、国としての発展、森国たる大自然の保護の3つを両立していく新しい産業として、
    健康食品と化粧品産業を提案いたします。


    ○医食同源

    産業育成の準備にあたり、アンケートをとり、どのような産業育成を希望するかを教えていただきました。
    そのアンケート結果として、食品加工が大半を占め、次いで医薬品を売るのがよいとする意見が多くありました。

    食品加工については、るしにゃん王国は古くからの農業国であったことや農業が再興していることを背景に考え、
    すぐに振興対象と定めて迅速に意見交換や検討を重ねていきました。

    そして、医薬品産業についても、るしにゃん王国の医学の中心が薬学であることから、
    基盤も十分であり医学の発展にも貢献しうると前向きに検討していました。
    ですが経済的にシェアを得られるかを考えたときに、大量生産が可能な医療品工場が3カ国で運営されており、
    それらに対抗する競争力を得るのは厳しいと考え、やむなく今回の振興対象から外すこととなりました。

    この検討・判断の頃に、産業振興に先立って神聖巫連盟と交流会を開き、互いの文化に触れ合い、また交易を結ぶ機会を得ました。
    その交流会の上で思い至ったのが、東洋医学に原点を持つ、医食同源という思想です。

    一般にはバランスの取れた美味しい食事をとることで病気を予防し、治療しようとする考え方で、
    その根源は薬と食事は表裏一体の同じ存在であるため、
    食べ物の中にもある癒しの力によって身体の不調や大病のきっかけとなる小病を癒すという考え方から来ています。
    どのように食材と薬を分類し扱うかという実践方法まではともかく、根源たる「薬と食事は表裏一体の同じもの」という考え方は
    食べるものも傷につける薬も森の植物から得られる森国には非常に受け入れやすいもので、
    農業と医学を主とする他の国でも広く普及しているものでした。
    名前のついた思想としては存在していなかったかもしれませんが、るしにゃん王国にもこの考え方はあったかと思います。

    この思想をもって上記のアンケートと、また考えていた他国との提携内容を見直した結果、化粧品産業という分野の発見に至りました。
    薬と食べ物が表裏一体のものだからこそ、特定の成分が多いために継続して摂取すると薬のように身体に一定の作用を示す食料があります。
    また、塗り薬として処方するには効果が薄いですが、皮膚を整える作用がある分泌物や、肌に塗れる無害な花の色素もあります。

    健康食品も、化粧品も、るしにゃんの医学の中心にある薬学と繋がりを見ることができるのです。
    いずれかの分野が成長すれば隣り合う分野の成長を助け、それがまた元の分野の成長を助ける。
    このような正の連鎖の可能性を持つと共に、その中心たる医学は忍者、魔法使いに並ぶるしにゃん王国の根幹の1つです。
    産業を興す基盤としては十分に良いものではないかと思われました。


    ○他国との提携

    健康食品と化粧品産業を育成するにあたり、
    同時期に振興される次の3カ国の産業と共に和して提携していこうと考えています。

    1.FEGのホテル産業との提携
     FEGで振興されるホテル産業に対し、るしにゃん王国産の食料をホテルの食材の一つとして、
     そして化粧品をアメニティとして卸す契約を結びます。
     FEGのホテル産業についてはこちらへ:http://3241.web.fc2.com/feg-sangyouikusei/index.html

    2.ナニワアームズ商藩国の繊維産業との提携
     ナニワアームズ商藩国で振興される繊維産業に対して、化粧品用コットンを卸してもらう契約を結びます。
     化粧水などをあらかじめ含ませることで1回の適量を簡便に用いれる商品など
     商品としての機能性や利便性を追求することができると思います。
     ナニワアームズ商藩国の繊維産業についてはこちらへ:http://www.eonet.ne.jp/~kasalelia/idress/fibre/

    3.羅幻王国の大規模商業施設“トイボックスシティ”への出展
     羅幻王国の商業会社の育成に伴って建設される
     大規模商業施設“トイボックスシティ”へ産業展示ブースを出展いたします。
     他国へのアピールとなると共に、国外支店として健康食品と化粧品の販売を行います。
     羅幻王国とは今ターン聯合を結んでいませんが、大統領府の協力のもと聯合を越えた連携を行うことができました。
     大規模商業施設についてはこちらへ:http://hasta.sakura.ne.jp/I=Dress/Kingdom/Tree/West/TC/TC00.html
     大統領府の政策についてはこちらへ:http://www19.atwiki.jp/orionresident/pages/43.html
引用返信 削除キー/
■361 / inTopicNo.64)  文案
□投稿者/ manaly 一般人(6回)-(2010/09/18(Sat) 02:48:05)
    2010/09/18(Sat) 04:03:52 編集(投稿者)

    ●健康食品

     長く狩猟生活を続けてきた結果、るしにゃん王国内の食事は肉食中心のそれである。
     無論、政府が配給を続けていた穀物類で作ったパンや添え物としてある程度の野菜――当時は畑を作る事がなかった為、野草や茸の類が中心だった――を共に摂っていた筈だが、それだけでは必須栄養素を満たす事は出来ない。
     では、どうやって彼らは健康を維持していたのか?

     その回答となるものは、やはり森に存在していた。
     多種多様に生えている木の実である。
     これらはそもそも、狩りと狩りの合間、主食となる肉類が手に入らない間の空腹を埋める為に採集され、消費されていたものであったが、彼らが狩猟生活から離れ、畑作を営むようになると、次第に間食や嗜好品の為のものへと変化していったのである。
     人口が増えた今では流石にすべてを森に委ねる訳にはいかず、森ではなく人里に植えたものを収穫する事も増えつつあるが、それでも種類によっては今でも森に獲りに行く場合はあるし、祭りの場合には全て森から賜るのが普通だ。

     現在でも老若男女問わず、るしにゃん王国の人々は木の実を好んで食べている。
     基本は摘んできたものを生で食べるのだが、実の種類によっては皮を剥いて水にさらす、干すなどの作業を行う。灰汁を抜き、または旨味を増やす為の工夫である。
     厳しい山の冬を越すべく酒や酢、塩に漬け込むことで保存期間を長くしたものも多い。

    /*/

    ・加工を大量に行う体制作り
    ・品質検査と周辺の汚染に対するあれこれ
    ・味をよくする為の

    ●化粧品
    ・ハーブ入り石鹸
    ・蒸留水と酒を利用した手作り化粧水
    ・手製クリーム
    (全部、手作りで作れます)

    →農家のおかみさんを中心に勧誘&自分たちで使えるものを作ってもらう
    (モニター兼用)
    ・品質検査

    ●その他

    まえがき的ななにか ――せっしょー大いに悩む

    問題:あなたの国の特色を生かした産業を生み出し、発展させなさい。
    回答:その前にうちの国でテロおこすやつをなんとかしてください。主にク(ryとか。
    得点:0点
    (真面目にやって下さい摂政、との赤字書き込みあり)



     サンギョーイクセーをしなければならないらしい。
     書類仕事の合間にそういう話をされた。産業育成。産業の育成。つまり今あるもので、細々とやるのは限界ですよーと、そういう事なんだろう。だがしかしBUT。
     サインの途中で眠気に負けて突っ伏す事三回。そんなに眠いなら寝てしまえと追いやられた仮眠用ソファーでごろごろ転がりながら、考える。

    「ウチが売れるものなんて、食材と薬以外に何かあったっけ……?」

     いわゆる第一次産業――農業・林業・漁業といった業種は社会が回る上でで絶対に必要とされる産業だ。
     大きな意味でお客がいなくなることが無いという点では強いが、季節や天候といった、予測のつかない外部要因に左右されやすい。文明の曙からようやく軌道に乗ったであろう現状では技術もつたなく、安定財源とは到底呼べないのは言うまでもないし、またぞろ戦争が起きれば大赤字なのは言うまでもない。
     とはいえ、他国と違ってそれ以外に資源と呼べそうなものも見当たらない訳で。
     ――となると。

    「加工販売……が手っ取り早いかなー、この場合」

     国内で獲れる、多種多様な植物資源。
     これを生かした加工品の作成と販売というのが現実的だろう――確か今はこの形態を茶化して第六次産業、などと言われるのだったっけか。1足す2足す3は6、である。
     ただし、単純に加工して薬や食品を売るのではまったくお話にならない――その手の商品は既にごまんとあるだろう。品質の高さを謳う手はあるが、宣伝その他の能力に乏しいこの国の商品が今更新規参入したとしても、大量生産の為に機械を導入できない現状では勝てる確率はかなり低い。
     あとどうせなら、国民が作って嬉しいもの、使えるものがよさそうだ――

    「わりと要求多いなこ――んがっ?!」

     ごろんと寝返りを打ったら、ソファーから落ちて鼻を打った。
     わりと盛大に鼻血が出た。
     当然ながらものごっつう痛かった。
     あと駆けつけた世話役の人に爆笑されたのは言うまでもない。

    ***

     ――この翌日、摂政は産業育成企画案を提出した。
     鼻に脱脂綿が詰まっていたかどうかは、議事録には載っていない。
引用返信 削除キー/
■362 / inTopicNo.65)  サポート文章2
□投稿者/ クレール 一般人(26回)-(2010/09/20(Mon) 16:30:00)
    2010/09/20(Mon) 23:11:05 編集(投稿者)

    ○将来性と今後の計画

    健康食品も化粧品産業も、今回の振興産業対象としては他に類を見ないもので、
    特に化粧品は国の産業として興されるのは稀有な部類であると思います。
    そして、今回は振興対象に入っていない医薬品についても、
    健康食品や化粧品の産業が発達することで刺激され、
    結果的には産業の一つとして成長していくことができると考えられます。

    そして、この3つの産業が成長・発展するにあたり、
    その基盤として固めていかなくてはいけないものがあります。
    今回の産業育成予算内に含めて行動をとるものではありませんが、
    将来実施していく計画として、次の2つを紹介いたします。


    ○農業技術の向上

    産業の振興にあたり、重要なのは原材料の確保であり、そのための農業技術の強化をします。
    医薬品、化粧品、健康食品、そのいずれもが、天然の森林資源を原材料とすることが多いですが、
    産業が発展し需要が高まった後も原材料を天然に求めれば乱獲と生態系を破壊するか、
    生態系維持のために産業として広く定着しない規模で終わってしまう可能性があります。
    そういった事態を避けるために、人工的に栽培して生産が可能な素材については、
    一般的な食料と同様に積極的な栽培・生産を推奨します。

    ですが、現在の技術では食糧自給をするにも森林を開墾する必要があるかもしれず、
    食料のための耕作地を圧迫し、自然破壊に繋がる可能性もあります。
    そこで、面積ごとの収穫高を上げるための技術向上が必要になってきます。
    技術向上の方策の1つは、文化交流使節の派遣です。
    失われた文化や技術を他の森国と交流することで補完し、生活に必要な技術を再生させるものです。
    もう1つは、農業機械の新しい活用方法の模索です。
    私たちの手で機械を操作するのは意識や技術の面で非常に難しい部分がありますが、
    るしにゃん王国に住まう新しい友人であるトラリスの協力を得ることができれば、これらの問題を解決して、効率的な農業運営を行うことができるのではないでしょうか。
    どちらも現在は未だ交渉の段階です。近いうちに交渉の結果をもって、実行の段階へと移っていきたいと思います。


    ○素材研究の奨励

    産業の振興にあたり原材料の増産と同等に大事なことは新規素材の探求と、既知素材の可能性追求です。
    新規素材の探求は薬効の強弱、副作用の軽減、新種の新薬の発掘になるのは分かりやすいことと思いますが、
    既知素材の可能性追求は、珍しく、その必要性を疑うかもしれません。
    ですが、薬も過ぎれば毒となると言う言葉の逆に、毒も薄めれば薬となる可能性があります。
    同じように、既知素材の大きな副作用や毒性が、何かしらの薬のきっかけとなる場合もあるのです。
    そういった既知の存在の可能性を追求することも重要ではないでしょうか。
    これは「既知素材」を「自国の森林資源」に、「新規素材」を「他国にある植物」に置き換えても同じこと言うことができます。

    とはいえ、闇雲に研究を進めても予算や時間を要するばかりです。そこで国家戦略として、
    研究のサイクルを決めることでリソースや人員の投入先を収束させ、効率的な研究を進めたいと思います。

    まず初期段階では聯合国や交流のある他国の素材研究を推進します。
    森国にとって未知の素材の研究を進めていくことで、多くの発見が得られることでしょう。
    さらに地元の方の民間療法における用法を参考にすることで、研究の効率化が図られると思います。

    他国の素材研究が進み、一定の成果・知見が得られたところで次の段階として、
    他国の素材の研究成果を以って自国素材の研究にフィードバックします。今までにない知見や成果があれば、
    これまで見向きもされなかった植物や、既知素材の新しい可能性に辿りつくのも多少は容易になるかもしれません。

    今は残念ながら新しい産業をるしにゃん王国に根付かせるため、研究に追加予算を大きく投じるのは難しい状況にあります。
    ですが、これらの成果によって産業が発展し、予算・人員・研究能力の拡大ができたならば、
    最終的にはリソース分配を偏らせることなく両立させることが出来ると思います。

    この素材研究の一助として、医師を勤められているクレールが現在、身近な素材としてアンチマジックベリーを選択した研究をしています。
    現在は未だ研究途上のため掲載するに至っていませんが、近く為されるであろう報告に期待します。
引用返信 削除キー/
■363 / inTopicNo.66)  健康食品(だけ)
□投稿者/ manaly 一般人(7回)-(2010/09/20(Mon) 20:37:22)
    あらまし

     長く狩猟生活を続けてきた結果、るしにゃん王国内の食事は肉食中心のそれである。
     無論、政府が配給を続けていた穀物類で作ったパンや添え物としてある程度の野菜――当時は畑を作る事がなかった為、野草や茸の類が中心だった――を共に摂っていた筈だが、それだけでは必須栄養素を満たす事は出来ない。
     では、どうやって彼らは健康を維持していたのか?

     その回答となるものは、やはり森に存在していた。
     多種多様に生えている木の実である。
     これらはそもそも、狩りと狩りの合間、主食となる肉類が手に入らない間の空腹を埋める為に採集され、消費されていたものであったが、彼らが狩猟生活から離れ、畑作を営むようになると、次第に間食や嗜好品の為のものへと変化していったのである。
     人口が増えた今では流石にすべてを森に委ねる訳にはいかず、森ではなく人里に植えたものを収穫する事も増えつつあるが、それでも種類によっては今でも森に獲りに行くし、祭りともなれば、全て森から賜るのが普通だ。
     現在でも老若男女問わず、るしにゃん王国の人々は木の実を好んで食べている。
     基本は摘んできたものを生で食べるのだが、実の種類によっては皮を剥いて水にさらす、干すなどの作業を行う。灰汁を抜き、または旨味を増やす為の工夫である。
     厳しい山の冬を越すべく酒や酢、砂糖や塩に漬け込むことで保存期間を長くしたものも多く、それらの調理法も家庭によって様々なものが伝わっている。


     新たな産業の元として長老議会が提言したのが、これら生活に密着した食材と、それから生み出される様々な加工品であった。
     長く国民の健康を支えてきたこれらを、健康食品として売り出そうというのである。
     本来ならば国民が食べているそのままの状態のもの――摘みたての果実類を商品としたいところではあるが、それを行うには鮮度と技術の問題がある。何よりコストが掛かりすぎて、本来の効果を発揮できなくなる可能性がある。
     そこで、主に冬の食生活を支えてきた食物と、加工品をベースとした商品を売りだす事としたのである。


    ●管理体制の実際
     健康食品にとって、もっとも守るべきものは品質の高さである。
     他人が口に入れるものであり、消費者はそれを食べる事によって健康になることを期待している。それが、健康を害するものであってはならないのである。
     特にるしにゃん王国は、その経済を植物系資源の輸出に依存している部分が大きい。
     なにかのミスによって取り扱う商品全体に悪影響を与えるよりは、いっそ最初から高い検査基準を導入して安全性をアピールポイントに入れようという狙いである。
     
     まず、加工品はすべてその原材料からNACの検査基準を適用し、チェックを行う。
     何処のどんなものを使い、誰が作ったものであるか、それを記録・保管するトレーサビリィ制度。同時に加工したものは全てを出荷せず、必ず消費期限までサンプルを残しておく事で、様々な調査に対応出来るようにした。
     またそれらの基準とは別に、全体の質を守るべく、加工品それぞれについて材料や内容、加工方法を詳しく調査し、それぞれに対して一定の基準を設けた。
     これを守る事で、一定レベルの質を保てるようにしたのである。
     ちなみに、あくまでこれは「加工食品として商品とする=売る」ものに対する基準である為、家庭で作るものには適応されない。
     家庭で作られたものが、家族にとっては一番の味であり、ご馳走である――というのが、作り手側の共通した考え方であるからだ。

引用返信 削除キー/
■364 / inTopicNo.67)  化粧品
□投稿者/ manaly 一般人(8回)-(2010/09/20(Mon) 23:16:59)
    ●化粧品

     健康状態が最も「見え」る場所は、顔であると言われている。
     顔色が良い/悪いという言葉を例に出すまでもなく、様々な病気の兆候や異常が現れる場所でもある。どんな地域の診察でも、医師が必ず顔の状態をチェックするのはそうした「現れやすさ」を経験則として踏まえているからだ。
     古くから薬学中心の医学を伝えてきたるしにゃん王国においても、それは同じである。見て、触れて、時には触って判断を行う。

     とはいえ野草は、ものによっては医者だけが扱うものではない。
     薬として使うもの、食べるもの――等々、季節によって様々に用途がある中で、女性のみが主に使っていた野草もある。
     薬ではなく、いわゆるお洒落、あるいは化粧の代わりとしてのものだ。
     祭りの時に髪を染めるもの、頬紅や口紅の代わりとなるもの。爪を染めるもの。
     他国との交流などから自然と廃れたものもあるが、逆に方法によっては盛んになったものもある――石鹸に野草の汁を混ぜたものや、純度の高い酒に膿み出しの野草を漬けたものなどは、今でも老若問わず使うものが多いひとつだ。
     肌荒れや、ちょっとした吹き出物には医者の薬よりもいっそこちらの方が効く、と豪語する者もいる。


     これらの「薬ではない」薬の良さを指摘したのは、国外の人々だった。
     自然から手に入る薬草と、同じく手で採ってきた材料から作られたという安全性を高く評価したのである。
     こうした外からの声を受け、るしにゃん王国ではこれらを産業に組み込む事となった。
     ただし、自分たちの使っているものを「商品」として見直した上で、欲しがっている人々に配る為の開発を改めて行う事としたのである。


    ●製造の実際

     健康食品同様、いやこちらの場合は人によっては毎日欠かさず使うものであるからこそ、品質と安全に拘る事とした。
     国内から採集した材料の厳選については言うまでもなく、医師によるアレルギーなどのチェックをも行い、危険性については表記する。また実際の商品については、最もよく使用している人々――国内の働く女性たちの協力を仰ぎ、使い心地や皮膚の状態などのチェックをすることで、安全性を確保した。
     また、輸入せざるを得なかった一部の材料(主に石鹸に必要な素材類)は輸入しているが、そちらもアレルギーチェックなどを行って問題がないものを輸入している。

引用返信 削除キー/
■374 / inTopicNo.68)  森の神
□投稿者/ クレール 一般人(31回)-(2010/11/14(Sun) 23:35:32)
    L:森の神 = {
     t:名称 = 森の神(イベント)
     t:要点 = 神,自然と一体の,恐るべき
     t:周辺環境 = 暗黒の森

    聖○伝説の大樹のようなページをつくりたいな・・・技量的にどこまでいけるかわからないけど!
引用返信 削除キー/
■377 / inTopicNo.69)  弓身のコンセプト
□投稿者/ クレール 一般人(34回)-(2010/11/17(Wed) 15:22:32)
    2011/05/21(Sat) 19:15:22 編集(投稿者)

    弓矢
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%93%E7%9F%A2
    長弓
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E5%BC%93
    イギリスのロングボウ
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%9C%E3%82%A6
    日本の和弓
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%92%8C%E5%BC%93

    弓身(フレーム)は
    ・弦の貼り方はカンパウンドボウを採用。負荷を軽減できるようにすることで、出力をさらに向上させる。
    ・素材を合成させるかどうか? (弓兵作成時の文章を参考に)
    ・大きさは日本の和弓が最大級のようなので、そのサイズを。

    ○開発承前
    強弓の開発に伴い、一番時間がかかったのが矢弾の開発であるなら、
    一番悩んだのが弓身の開発である。

    弓身とは一般に弓と思われている部分のことである。
    るしにゃん王国にはウェールズのロングボウを源流とした丸木弓、日本の和弓を源流とした複合弓の2種類が初期に開発され、それぞれが使われていた。
    今回、強弓の開発にあたり、最初の悩みとなったのが、強弓たる性能を発揮するため、またるしにゃん王国の個性を発揮するためには、どちらの型を採用するべきか、という点でであった。

    結論として、選ばれたのは複合弓である。これは丸木の弓を否定するものではないが、和弓を肯定しているわけでもなかった。
    理由はすなわち、るしにゃん王国には現代日本にはあまりないような素材が多くあることが確認されている。竹をはじめとした日本の素材だけに絞らず、かといってウェールズロングボウである楡の丸木弓にもしない。日本でもウェールズでもない、「るしにゃんの」弓を作ろうという考えであった。
    あるいはフリーダムな国風の象徴として、「どちらも選べないのなら一緒にしてしまえ」といったざっくばらんな解であった、ともいえるだろう。

    ○弓身開発
    開発開始時に示された強弓のコンセプトは次の通りである。
    ・非TLOな個人武装であること
    ・これまでの弓よりも張力が高いものであること
    ・低物理域で100%の出力で万全に稼動すること
    ・上記を満たし、かつ、物理学的に最適化されたものであること
    正直なところ、速度・威力を考えれば銃に近づけるのが正しく、そういう意味で、音速弓はそれを体現するものである。
    しかし音速弓は強弓ではないし、将来想定されている魔法弓との合体使用下でTLOを発現してしまう。
    ゆえに開発プランとして、強弓は物理最適化、魔法弓は魔法最適化をトップに据えた研究が始まったのである。

    材木はまゆみがよさそう。
    http://hanakotoba.ninpou.jp/oct/31.html
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%A6%E3%83%9F

    弓の素材(弓材)には何が良いか様々なものが研究されたが、最終的にどれが一番強いということは決まらなかった。
    これは、弓材の使う量=弓の太さを加減することで、異なる素材でも同じ性能の強弓を作ることができたからだ。
    もちろん、使った素材によって弓ごとのクセはあるが、弓使いの一人一人にも射法やクセがある。どの弓を使えば最良の一矢となるかは人それぞれだった。
    その結果、一定の性能基準を満たす限りは全ての素材の弓が強弓として認められることになったのだった。
    逆にいえば、それだけの種類の弓が作られ、何十もの射撃試験があったということである。

    弓材の中にはるしにゃん王国では珍しい、金属のものもあった。洋弓(アーチェリー)に倣ったのか、鋼、青銅、アルミなどが研究の中心であったが、金属弓は生産コストがかかることと、全ての世界に存在する木材のほうが使いまわしがきくという考えが多数を占め、結局は装飾目的やこだわりのある一部の弓兵用として、金属弓は少数しか作られていない。

    そして、主な弓材となる木材も多様であった。なかでも多数を占めるのはスポーツとしてしか弓が普及しない世界でも使われる、竹、楡、ハゼノキ、アズサなどである。結局のところこれらは、七つの世界中で使われるほどにバランスのとれた優秀な材料であるということが大きく、また、国内での入手が容易であるという点も見逃せないものだった。
    上記のような一般的な素材とは一線を画す、新しい素材も見つかっている。それはヤマニシキギと呼ばれるものであった。
    このヤマニシキギ、和名をマユミという。檀、真弓、檀弓の字をあてるもので、音と字面から分かる通り、弓材として用いられる樹木であったのだ。
引用返信 削除キー/
■378 / inTopicNo.70)  がりんの矢
□投稿者/ クレール 一般人(35回)-(2010/11/22(Mon) 01:48:49)
    2014/01/29(Wed) 17:22:30 編集(投稿者)

    ・がりんの矢(仮)
    がりんの矢(仮)は、これまでの弓具への魔法兵装のノウハウを元に、魔法付与製品の完成形の1つとして作られた。
    最大の特徴は、軍装備として正式配備される射撃武器の中でも珍しい、非殺傷を目的とするものである。
    一般に射撃装備で非殺傷を目指すには、次の2点を必要とする。
    1.致命傷とならない部位への正確な精密射撃
    2.重傷とならないようにする弾頭の工夫
    特に後者は、使用者の技能的な問題が非常に強く、たとえ攻撃力を低減した装備であっても適正距離外では十分な殺傷力を与えることがあることが知られており、それが一番の問題であった。
    そのため、攻撃の低減ではなく、攻撃力を限りなくゼロに。それでいて敵を無力化することができれば、最高の装備になるのではないか。
    この夢のような目標をめざしたものが、がりんの矢(仮)である。

    がりんの矢(仮)の鏃は、和弓の矢において神頭と呼ばれるものに似ているが、一目見て分かる違いとして、
    冬の樹木の枝に見られる蕾のようなものを模していることである。
    この蕾のようなものは植物の部位としては「芽鱗」と呼ばれるもので、冬の寒さに耐え、春の暖かな日差しを受けて健やかに成長するときまで芽を護る、葉の一形態である。
    本物の芽鱗の内側には芽が隠れているように、この鏃の内側には起動条件が設定された鎮圧用の魔法が込められている。
    その発動条件は、鏃が着弾すること。
    着弾時の衝撃を感知すると、がりんの矢(仮)は外部に伝達する物理エネルギーを魔法を発動するためのエネルギーとして変換吸収する。敵には強くてジャプパンチ程度で、平均的には軽く手ではたく程度の衝撃しか届かない。
    目などの部位に当たると危険なことには変わらないが、それは弓使いの高等技術や被弾者の恐ろしく運が悪い部類にまで抑制することができたといえるだろう。身体を貫通したり、骨を粉砕することは避けられるようになったのだから。
    そして着弾の際に外側の「芽鱗」は剥がれ落ち、鏃は花が開くように鎮圧用の魔法を発動させるのである。
    そして鎮圧用に込められた魔法は眠らせる魔法と蔦によって敵を拘束する魔法の2通りが用意されている。ひとつの矢に二つの用法があるわけではなく、必要・状況に応じて二種類の装備を選択・併用することが可能である。

    ・魔法考証
    がりんの矢を構成する魔法は、古くからある2つの詩を基盤とした設計がされている。
    1つは、飛び梅の雷撃や、梅の植樹などからるしにゃんにも縁の深いといわれた菅原道真の詠う春の和歌である。
     東風吹かば にほひおこせよ 梅の花
                 主なしとて 春を忘るな

    これは主に魔法の条件設定に関わっており、
    味方(=勝利する側=力がある側=日の出ずる側=東)から敵(=敗北する側=力が衰えている側=日の落ちる側=西)に飛ぶ矢を東風にみたて、
    東風が届く(矢が当たる)とき、鏃にある芽鱗に春の訪れが伝わり、その忘れることなく春の花が開く(=内に込められた魔法が発動する)仕組みである。
    また思わぬ副作用として、一晩で京から大宰府へと渡った飛梅伝説が矢に影響を与えている。
    伝説より解釈される、一晩で何百キロを飛行した速度、人知れず夜を渡る隠形の特性といったものが若干ながら付与されたことで、射撃装備そのものとしての性能も向上したのである。
    この副作用は、鏃を芽鱗の形に模すことで、梅の枝への相似が発生したからかもしれない。

    そしてもう1つは、唐の詩人、孟浩然の詠う五言絶句「春暁」である。
     春眠暁を覚えず 処処啼鳥を聞く
     夜来風雨の声 花落つること知る多少
    こちらの詩は鎮圧魔法の効果に関わっており、詩の始まりのごとく、暁も覚えぬ、ここちよい眠りへと相手を誘う。あるいは、眠っているかのごとく、自分の意思では動けない拘束状態へと相手を追いやる。
    また、詩の後半で花が散ることを予見しており、これを転用することによって、芽鱗への類似を物理的基盤とするがりんの矢(仮)の魔法はやがて解ける(花が散る)ことを定め、被弾した者の健康に深い問題を残さない配慮までなしとげた。

    単体の魔法兵装に複数の魔法の根幹を設定することは、一見難しいと思われるかもしれない。
    しかし、菅原道真には遣唐使の大使として任命され、左遷先が中国との外交拠点であった大宰府という背景がある。
    さらに、春暁では後半の詩で昨晩のことを歌い、また、詠み手が未だ見ぬ外の花を思うことに、京に残した梅の木を思うこととの類似を見出すことができる。
    これらが、孟浩然と菅原道真の詩を用いることの親和性を非常に高めており、一つの魔法の根幹に複数の詩を込め、かつ高性能を実現した要員であると考えられる。

    そして、これらの魔法を搭載することで、思わぬ作用が発生した。完成に近づくにつれ、微弱な雷属性が付与されたのである。
    中国・平安時代の日本の魔法体系の基盤は陰陽道とよばれるもので、その中において、春は木気と呼ばれる生命エネルギーが高まる季節であり、雷は木気の高まった現象といわれている。
    その当時の歌を取り込んだため、当時の魔法体系に類似していったといえるだろう。

    がりんの矢の雷属性の付与は、それだけ魔法の構成に歪みが少なく、春の力が高まっていると考えられるわけだ。矢を東風とする見立ても、遣唐使の前身である遣隋使にて中国皇帝が聖徳太子から送られた手紙が失礼であると怒ったエピソードがあってこそ成立しているのかもしれない。

    ともあれ、物理攻撃の一部が雷属性に変化することで、木気たる春の魔法の発動失敗はより少なくなった。物理的な衝撃だけでなく、生命を直接刺激し、あるいは新しい森を生むきっかけとなる電撃が加わることは、春に花開く、生命の塊ともいえる蕾を刺激する力を最適化させたのである。

    さらにこれらを補強するものとして、矢羽にも一工夫加えられている。本来矢羽は鳥の羽などを用いるのが一般であるが、このがりんの矢(仮)には、処理されたアンチマジックベリーの蔓が巻かれている。
    アンチマジックベリーは春を告げ、真なる不死である循環を体現する蛇神、ウィングバイパーの象徴植物である。
    そしてこの蔦を矢に巻きつかせることで蛇神であるウィングバイパーの属性を強化し、“春を告げる”という構成術式の根幹を補強すると共に、矢に巻きつくことで矢の中にあるもの、すなわち複数の魔法を束ねる、という意図もこめられている。
    けして魔力の強化ではない。むしろアンチマジックベリーの蔦を用いることで、行き過ぎた魔力付与を抑制する部分が
    なお、矢羽の部分に紐状のものを巻きつかせて矢羽とする手法は古くからある手法であり、がりんの矢(仮)も羽をとりつけた矢に遜色することのない安定さと飛距離を出している。
引用返信 削除キー/
■386 / inTopicNo.71)  メイン2(完成)
□投稿者/ クレール 一般人(43回)-(2010/12/30(Thu) 23:57:16)
    2011/01/02(Sun) 10:41:28 編集(投稿者)
    2011/01/01(Sat) 16:18:34 編集(投稿者)

    ○保育園の方針
    るしにゃん王国の、国策としての保育園の方針は次の3つである。
    ・健やかなる成長を助け
    ・生命への慈しみを伝え
    ・寛容と慎重の心を示す
    これらの方針は、藩国の根源であるイグドラシルより採用されている。
    すなわち、弓兵・忍者のような壮健さ、医師が持つ生命への慈愛、魔法使いの心である。
    掲げる方針が3つであることには、イグドラシルが3本の柱で構成されていることというよりも、多くの物語において子供に授けられる祝福が3つであることに、由来しているといえる。
    未来のるしにゃん王国を担う子供達の将来への期待と、幸福を願う思いが込められているのだ。

    また、保育園は国民全体の知識を向上させる側面を持つアイドレスである。だが、政府方針として知識を推奨する記述は一つとしてない。
    そこには、設定とアイドレスデータということよりも大きな、一つの矛盾への答えがある。
    長い年月を経て、知識とは放棄するものではなく、先の見えない暗い道を照らす光明であることを設定国民は知った。
    しかし、知識は、あくまで知識である。並ぶ数字にも、文字にも、善悪はない。
    では、何が、知識を得た行いに悪を宿らせ、過ちに進まない抑止力となるのか?
    その答えは、共和国の対岸で見つかった秘宝に見出された。

    寛容と慎重の秘宝。
    国民に寛容と慎重の心を与えるといわれる救国の宝重。全土を崩壊するほどの大被害がでてもなお人を生き残らせ、次へつなげる何か。
    なんというか、砂漠化したり、クーリンガンに支配されたり、テロが起きたりと、毎度大変な目にあってもT17には男爵領まで成長したるしにゃん王国にも存在しそうな気がしてしょうがないそれは、
    得た力にどのように向き合うべきかを指し示している。

    たとえば、スイッチを押すだけなら、知育遊具で遊ぶ赤ん坊にだってできるし、原子力で電気をうみだす仕組みが作れれば、原子力で国を滅ぼす仕組みも容易に作れる。
    では、原子力で国を滅ぼすスイッチが出来たら、子供らが国を滅ぼしてはいけないからと、赤ん坊から知育遊具を取り上げ、スイッチを押すことを覚えさせないべきなのだろうか?
    もっと身近な例をあげれば、こんなことを真似して罪を犯すかもしれないからと、誇張表現が御決まりの、ゲームや、演劇や、マンガといった娯楽を人々から取り上げるべきなのだろうか?
    それは違う。断じて、絶対に。
    赤ん坊の手の届かぬところにスイッチを置いて成長とともに危険を教えればよいし、現実と非現実の境界を教えればよいだけの話なのだから。

    自然の中に生と死の循環があるように、全てのものには、豊かにする側面と、破壊をもたらす側面がある。
    知識とは技術ではない。その表と裏を知って理解することこそが本当の知であり、
    力を持つかぎりは、正しい知を得て望まぬ使い方をしないよう心がけなくてはいけない。
    知があるかぎりは、それを教え、人が道を過たぬよう導かなくてはいけない。
    そして、過った道を進む者を厳しい態度で咎めることも、忘れてはならない。
    そのうえでやりなおすことを許す寛容な心を忘れないこと。
    これが寛容と慎重の秘宝が示す教えであると、王国の者たちは考えた。

    魔法の技術は神秘であると共に万能であり、弓具や医療など、るしにゃん王国のあらゆる場所に末永く根付く、切り離すことのできない存在である。
    その一方で、魔法のおおいに破壊をもたらす側面を国全体で享受してきたのも事実である。
    技術発展が容易で、簡単に物が溢れるニューワールドだからこそ、善悪と取捨選択のスキルを。
    技術よりも先に、術を揮う者の心を。それが国の得た答えであった。
    そして得た答えが活かされるかどうかもまた、答えを持つ者次第であることも、忘れてはならない。
引用返信 削除キー/
■387 / inTopicNo.72)  SS (途中)
□投稿者/ クレール 一般人(44回)-(2011/01/01(Sat) 20:54:01)
    2011/02/16(Wed) 17:24:50 編集(投稿者)
    2011/01/23(Sun) 21:21:40 編集(投稿者)

    ○SS 猫の見る保育園
    我輩は猫である。名前はミーシャ。ホイクエンと呼ばれる家についている。
    まるでクマのような名前だと初めて知り合うものにはよく言われるが、ホイクエンのみんなが「みいしゃん」と親しみを込めて呼んでくれるので、この名前が嫌いになったことはない。
    ホイクエンには、何人かの大人と、親に連れられた多くの子供が訪れる。だいたい決まった顔をしていて、親は子供をここに置いて外に出て行くと、置いていかれた子供の面倒を大人たちが終始見ている。そして子供たちは、決まった時間に親が迎えにきている。
    我輩ら猫は、子供が有る程度ひとり立ちするまで、母猫は他人どころか父猫にも触らせないものなのに、不思議なものである。

    朝、我輩がご飯を食べ終えてしばらくすると、いつものように子供たちが連れられてきた。
    子供たちの半分くらいは、たいてい我輩に挨拶をしてくれる。我輩も目で挨拶を返す。


    /*/

    夜、誰もいなくなったところで、こっそりと我輩はホイクエンを出た。
    今日は平和な月夜、猫の集会の日である。

    いつもの森の広場には、他の村のホイクエンに住んでいる猫が集まっていた。

引用返信 削除キー/
■421 / inTopicNo.73)  文章(完成)
□投稿者/ クレール 付き人(78回)-(2011/02/28(Mon) 20:39:01)
    2012/09/18(Tue) 14:16:39 編集(投稿者)
    2011/04/27(Wed) 13:08:46 編集(投稿者)

    トップというか序文というか全文?
    (イラスト勝負なら。)

    要点 = 神,自然と一体の,恐るべき
    周辺環境 = 暗黒の森

    /*/

    るしにゃん王国の大森林。
    平和と騒乱を繰り返しながらも連綿と続く大いなる自然の歴史は紡がれる生命の円環であり、
    それはあたかも巡る七つの世界の螺旋の過去と未来を暗示するようでもある。

    人の手も及ばぬ魔境とも呼ばれる、人智の及ばぬ領域。
    そこには、神がいる。

    神と言うものは、GODではない。
    精霊でもない。
    人間のことでもないが、人間も含まれる。
    それは生死も常識も超えた概念である。

    神とは”うえ”を意味する概念である。人知という限界を突破した存在を、私達は”かみ”と呼ぶ。
    森国は日本であって日本でないが、森国人もまた神に良く触れる。あるいはその息吹に良く触れている。

    その日を生きる糧として果実や木の実の森の恵みを手に入れるとき。
    夜半に暗黒の森を迷うさなか、空の僅かな光明を頼りにかろうじて帰り着くとき。
    狩りにおぼれて森の最奥に向かう中唐突の濃霧にまかれ、気がつけば森の入り口に戻されるとき。

    そこには、まさしく森の神がいるのだ。


    森国の自然と一体のその神は、姿を現すことはほぼない。
    ゆえに神像がかたどられることもほとんどなく、森に在る生命すべてが森の神の化身であり、森そのものが神殿であるとして、自然への敬意によって信仰は形作られている。
    逆に言えば、るしにゃん王国に自然への敬意があるから、森の神の息吹が現れるのかもしれない。

    そして、この国に新しく住まう者は、森の神への敬意を忘れてはならない。
    敬意とは、ただ畏怖することではないし、親しくするだけでも、甘えることでもない。
    森の神とは王国に広がる自然の具現であり、象徴であり、自然そのものである。
    機械を避け、魔法と自然の中に生きる森国人にとって森林とは隣人であり住処であるが、
    どのような形であれ、自然と相対するものは、常に自らの生物としての誇りと生死を賭けて臨まねば命を落とすこともあるだろう。
    それは森国に住む森国人であっても、原野に住む原住民族であっても変わらない。
    ときとして厳しくも恐るべき存在であり、ときとして安らぎと恵みをもたらす存在。
    生と死を導き、豊穣と終焉を内包するもの、それが森の神である。

    by クレール
    (Aの魔法陣 神々の宴より一部抜粋・編集)

    要点は全部入れた!

    メモ:セコイアとか、トネリコとか。
引用返信 削除キー/
■423 / inTopicNo.74)  銘をつける。
□投稿者/ クレール 付き人(80回)-(2011/03/14(Mon) 11:32:32)
    2011/04/27(Wed) 13:10:40 編集(投稿者)

    マーチボウ“弥生”

    “弥生”は、るしにゃん王国のベテランの弓兵のために開発された強弓である。
    弓の種別としては「マーチボウ」と記載されている。

    マーチボウ(march bow)という名前は現実には存在しない新しい弓の名であり、
    国外一般には行軍弓(行軍歌の弓)、すなわち多くの弓使いが行進のように整然と戦えるようチューンナップされた、
    正式兵装であると発表されている。
    しかし、この言葉には多くの隠された意味が込められている。

    march、すなわち3月はローマ神話における戦と農耕の神であるマルスの守護する月である。
    マルスはアレスと同一視されるが、本来マルスはアレスよりも善神として扱われていた。
    同時に、月の名を冠することで、同じくローマ神話における樹木と月の女神ディアナ、
    また同一視を通じてギリシア神話において狩猟と月を司るアルテミス。
    三月弓(march bow)という名前によって、この弓は三柱の神と縁を結ぼうとしているのだ。

    そして日本語で、弥生、と銘うつことでさらに強調されているように、
    草木がいよいよ生い茂る月、「木草弥や生ひ月(きくさいやおひづき)」として、
    春の始まりを象徴し、芽吹きを意味する名が授けられている。
    さらに日本の伝説の強弓として、源頼政が鵺退治に使ったとされる弓の銘が「弓張月」であるという言い伝えがある。
    同じ月の名を冠する弓として、日本とは異なれど、同じく素晴らしき弓となるよう、この名には願いが込められているのだろう。

引用返信 削除キー/
■424 / inTopicNo.75)  弓身 1
□投稿者/ クレール 付き人(81回)-(2011/03/19(Sat) 23:43:00)
    2011/03/23(Wed) 23:33:23 編集(投稿者)
    2011/03/23(Wed) 23:28:20 編集(投稿者)
    2011/03/19(Sat) 23:56:40 編集(投稿者)

    ○コンパウンドアタッチメントの開発
    これまでより強い威力を持つ弓の開発において、素材・基幹技術を考えなければ人が扱えないような出力・強度を持つ弓を作ることは不可能ではない。
    だが、当然ながら人が引けなければるしにゃん王国の弓ではないし、魔法を控えた作りでは張力の限界よりも圧倒的に早く人力の限界が来る。
    とうぜん機械式の採用ももってのほかである。
    そこで、強弓のベースとして研究されていたのが、人が引く力を軽減するカンパウンドボウであった。

    カンパウンドボウは長い弦と滑車を用いることで人の手にかかる負担を大幅に軽減する仕組みがあり、
    引き絞るときにかかる力が最大で30%にまで減少する。
    これによって逆に人の手で引ける限界を底上げできるともとれるわけだ。
    滑車自体は井戸のつるべなどでも使われるので技術的には問題が無いはずだ。
    しかし、フレームの構想を進めるうちに滑車を弓に用いることは邪道ではないか、という想いが開発者の中に去来する。
    核心は変わっていないのだが、滑車という機構を組み入れることが弓を弓でなくすような気がしたのだ。
    納得する部分もあるが、疑問も残る。弓使いの中にもそれはあるだろう。
    苦心を重ね、結論として導き出されたのはアタッチメントとしてカンパウンドシステムを付与する道具の開発であった。

    弦をかけるフックはクリップ状に、滑車は烏帽子のような形になっており、
    用法としては、それぞれを弓身にはめ、専用の長さの弦を張るだけでよい。
    パーツは全て金属製だが、接続部分には当て布などがされているため弓幹を傷つけることはなく、きがねなく装着でき、適切な場所であれば予想外の負荷をかけることもない。
    何より、滑車が苦手であれば、その分の負荷を肉体にかけることを理解したうえで、外して使うことができる。

    このようにアタッチメントとしてコンパウンドスタイルは導入されることとなった。
    そして、これが強弓開発におけるフレームの自由度と、出力上限のブレイクスルーをもたらすことになったのだ。
    さらには、たとえカンパウンドシステムといて用いなくとも、模様のある布を貼ったアタッチメントは一部に装飾として人気を得るようにもなった。

    ○大枠・サイズの最適化
    コンパウンドアタッチメントの完成により、フレーム開発における制限は極限された。
    すなわち、アタッチメントを装着する規格さえ用意してあれば出力を上げてもよく、デザインも自由となったのである。

    そして、開発の自由度が向上したことは短期的には様々な形が生み出されることとなるが、長期的には多くの成果が研鑽され、洗練された条件に収束していく。

    その1つがサイズの限界である。
    弓を持つにあたり、握り(弓を引くときにフレームを持つ部分であり、矢を番えるところ)より下は、どう頑張っても肩の高さまでしか伸ばせない。
    弦を最大限引っぱるには、矢は肩とほぼ同じ位置にあるのがよいからだ。(実際には、力の入れ方や狙いの定め方からもう少し上になる。)
    そうなると自然、人が持つ弓の巨大化は、握りより上の部分を重点的に施すしかなかった。
    しかし、余りに長くした結果、上と下の力のバランスが不安定になり、筋力的には引くことができても番えた矢の制御が非常に困難になり、使い物にならなくなる。

    結果として、最適な長さは矢を番えるラインを境に上下で1:約1.618の黄金比を形成することであった。
    これはいくつかの試作品の比較もあったが、第七世界の歴史上最大の弓である和弓(大弓)のデータに寄るところも大きい。
    一説には、弓道を修めたプレイヤーがいたからともいわれているが、データ的には結果的にそうなったにすぎない、と思われる。
    また見た目を大きく左右する上下の長さが定まったことで、るしにゃんの多くの強弓は和弓を基調として強化・装飾を施されているように見えるものともなった。

    なお、身長170cm人間の肩の高さは約137cmという資料がある。
    肩の高さ=握りより下の長さとして逆算すると、その人が持てる弓の限界長は約3.6mとなる。
    取り回しや円滑な準備動作を考えた場合は、最大で3mが適度なところだろう。
    なお、和弓の標準的な大きさは221cmであり、最大の弓は第七世界から見ても類を見ないものであることがわかる。
    補足:和弓のサイズは曲線を描くフレームの長さを測るのに対し、上記のるしにゃんの弓の大きさは上端と下端の直線距離で表現されているため、一概に比較することは困難である。
引用返信 削除キー/
■429 / inTopicNo.76)  弓具開発誌
□投稿者/ クレール 付き人(86回)-(2011/05/01(Sun) 16:43:52)
    2011/05/01(Sun) 17:58:40 編集(投稿者)

    ○月△日
    るしにゃん王国の弓兵は得意で強力なユニットとして重宝されている。しかし、実のところ正面切った戦いにおける評価の低さは否めない。
    自動迎撃や低物理域唯一の射撃能力など、特異性で挽回で着ているとはいえ、白魔法使いや錬金術師などの戦闘能力と比べると押され気味なのは事実。
    本当は魔法使いには魔法使いで張り合うべきだと思うし、そうしたいけれど、過去の災いは根強い傷を残しているし、魔法だけに頼りすぎるのも良くない。
    となると、弓兵にお鉢が回るのは避けられないのよね。白兵系っていっても、暁の王剣に勝てるとは思えないし。
    まぁ、弓は今や王国に欠かせないもの。私も弓は好きだし、それが良い盛り上がりを見せるのは嬉しいけどね。

    ///
    □月×日
    聞くところによると、戌人さんがその活躍で皆のわだかまりを解いてくれているみたい。
    これで魔法への風当たりもよくなるかな、よかった。
    あとは御互いがもっと歩み寄るきっかけがあるといいんだけど……。
    それはそれとして、強弓の開発、魔法弓具の完成計画にGOサインが出た。
    今までどおりの兵器運用のまま性能が改善できれば、きっと王国の戦力評価は大きく改善されるのかな、楽しみ。

    ///
    △月◇日
    強弓と魔法弓の開発の大枠は定まって研究も始まった。
    でも、その進み方は一進一退でしかないかんじ。
    研究ってものはそういうものだけど、この調子で、必要とされるときに間に合うかしら……。

    ///
    ×月○日
    紆余曲折、多くの悪いことと少しのいいことがあって、私は摂政に就いて政務に励むことになった。
    いつまでこの席にいられるかは分からない。けれど、だからこそ全力でできる限りのことをやっていきたい。
    この国を守りたいから。
    さしあたっては、停滞している案件の進行から。

    /*/

    弓具の開発について。
    るしにゃんの弓具は物理的な武具であるけれど、マジックアイテムでもある。
    悪い意味でなく、森国である限りは魔法から離れることはできない。だから、もし魔法と武具の一体化した弓具の最上のものをみんなで作り上げることができたら。それはきっと、皆が集まり、職業の垣根・心の壁を越えて歩み寄った結晶として国に残るのではないのかしら。
    摂政になって、初めて気づいたけどね。
    私も、自分の能力を、ショップのノウハウも最大限用いて、皆が喜ぶものにしたい。がんばろう。

    ///
    ×月△日
    研究会議で、強弓の素材選び、部品作りに国外の協力を要請する提案に皆が賛成してくれた。
    …元よりるしにゃんの文明は魔法が先行気味だったんじゃないかしら。
    それを乗り越え、よりよい物によい魔法をかけようとしたら、専門性がある外からの目で精査し、新しい技術を輸入するのがいい、ということなんだと思う。
    ふふ、これだけでなく聯合国とのやりとりも活発化させていくし、忙しくなりそう。

    ///
    ◇月□日
    ナニワアームズ商藩国の商人の方がサンプルの繊維を見せにきてくれた。産業振興で輸入をしたのはただのコットンだけど、それとは比べ物にならない高機能な繊維の数々に驚く限り。
    みんないろいろみていて議論も活発だったけれど、私も気になったのは400倍の伸縮性を持つ繊維かな。
    弦は弱ければすぐ切れてしまうし、強ければ弓身に負担がかかってしまう。このバランスのとり方を、伸縮性の部分が吸収すれば・・・。
    まぁ、余りに弦の伸縮性に頼ったら、ただのパチンコなんだけど。

    ///
    ◇月◇日
    神聖巫連盟の鍛冶師の方が来た。T17の編成で矢を強化してくれるという話もあったので、その打ち合わせも兼ねての訪問でした。
    今回、魔法の付与は全面的に見直しており、鏃の形も特殊なものがあるわけで。
    中でもこれまでのダガー両用型(名前未定)と、主兵装の鏃をお願いすることになると話をした。
    るしにゃんの鏃の作りは東国の刀剣の製法に通じるものがある(玉鋼から始まる刀の製法)
    どれだけ技術に差があるかはわからないけれど(余りに月とすっぽんだったらちょっと凹むかも)、完成品が非常に楽しみ。

    ///
    ○月!日
    強弓に付与する魔法の構成も完成し、それぞれの部品も開発完了まであと少し。
    全てが皆の思うとおりの性能が出せば、きっと画期的なものになると思う。

    (ちょっと早いけど)振り返ってみれば、完成品の性能をブレイクスルーしたのはナニワと神聖さんに助力を願うところからだったかもしれない。
    もちろん、その前提として国内のみんなが絶えず研究・努力をしていた土台があったわけで、国内の人の閃きも多分にあったし、地道な継続が一番大事なのは忘れちゃいけない。
    でも、このブレイクスルーは、自分達だけで環を閉じるよりも外と繋がっていくことの大事さを示しているのかもしれない。
    そうしてできるだろう、魔法と道具がバランスよく調和した強弓。
    その完成が、未だ恐怖だけで魔法を遠ざけてる人に理解と歩み寄りの気持ちを届けることを願います。
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■430 / inTopicNo.77)  弓兵・魔法弓手HQ化
□投稿者/ クレール 付き人(87回)-(2011/05/01(Sun) 19:03:20)
    弓兵、魔法弓手 ハイクオリティ化要綱
    ・横幅最長:900 (150*6とかで。)
    ・一番上のタイトルバー、リンクはピクチャに加工する。
    ・トップには印象的かつステキな絵をかける。(提出物から厳選)
    ・テキストパートは更に狭くする(20〜30くらい?)
引用返信 削除キー/
■431 / inTopicNo.78)  魔法弓手アイコン
□投稿者/ クレール 付き人(88回)-(2011/05/01(Sun) 23:50:29)
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■438 / inTopicNo.79)  弓兵テキスト
□投稿者/ クレール 付き人(95回)-(2011/05/06(Fri) 21:06:58)
    弓兵の歴史

    るしにゃん王国の弓兵は、当初は全く活躍の余地が無いように思われていた。
    中距離での戦闘は感覚と知識がものをいう。またさらに距離をとれば知識よりも敏捷が必須である。
    森国人は感覚も知識も優れており、敏捷もまた目を見張る特徴があった。
    その中の猫妖精が務める世界忍者もまた、鋭敏な感覚と影を残すような敏捷性が特徴である。

    しかし、残念なことに。
    猫妖精も、世界忍者も、弓兵も、余り知識を蓄える存在ではなかった。
    言い換えれば、中距離での戦いは、長所で短所を補う、そこそこの活躍しかできない場所だったのだ。
    だが、感覚と敏捷性で戦う遠距離で戦えば知識など不要であり、独壇場ともなっただろう。
    しかし、更に残念なことに。
    弓の飛距離が伸びず、中距離での戦いが精一杯だったのだ。

    唯一のフォローは、低物理域で唯一対空射撃を行えることだった。
    さらに、能力が強化されるかのように、最初の1回だけ、反射的に迎撃ができるカウンター能力があることが分かった。
    しかしそれも、火力が高くなければ敵を打ち落とすこともかなわない。
    石に鍼を刺そうにも、針がどれだけ長くても、針が万本とあろうとも、何の効き目もない。
    結果として、開示当初は残念な子という認定しかされなかった。

    しかし敵だけは正しくその驚異を認識していた。
    橙オーマとの戦い、是空救出作戦において、彼らが交渉の席についたのは多くの戦闘部隊が揃っていたためだが、
    そのなかでも弓兵の全力動員が驚異に思われていたためだという。
    おもえば、緑オーマが九州会戦で見せた狙撃も、彼らが等しく弓兵のポテンシャルを知っていたからできたことなのだろう。

    るしにゃん王国の弓兵の本当の始まりはここからであった。
    是空救出作戦での戦功に未来を感じ取った首脳は弓兵の強化を実施する。
    すなわち、イグドラシル枠とアドバンスド枠を同時に用いての連続派生取得である。
    基本的な能力成長と弓の技量向上が目的だったが、これが効を奏した。
    得意分野の更なる成長によって猫妖精、世界忍者以上の感覚と敏捷を得たはもちろんのこと、
    より目を見張るべきは遠距離攻撃能力の獲得とカウンター能力が成長したことである。

    長所を存分に活かせる舞台の獲得に加え、回数追加だけでなく対空専用から射程範囲内全てに拡大したカウンター能力は、
    あたかもI=Dであるかのような機動力で弓兵を動員することが可能になり、シーズン2以降に伴う数の力の増大の助けもあって、
    その真価を発揮しはじめたのである。

    そのさなか現れた英雄が、黄にして銅を名乗る世界忍者国からの来訪者、緋乃江戌人であった。
    風の中心を探す者であった彼は持ち前の身体能力を存分に発揮して、弓兵の弱点であった火力を自力で克服。
    特殊能力の本領を存分に発揮して一騎当千の如き活躍を見せたのである。
    その彼と、彼の率いる弓兵隊が残した戦果は、一国の歩兵部隊とは思えぬものである。その真偽は戦史を紐解けば納得してくれるはずだ。

    ――今や弓兵はるしにゃん王国の一角を担い、低物理域での戦闘には欠かせない存在にまで成長した。
    彼らの放つ矢は、これからも闇を切り裂く一筋の光となって、あしきゆめのこと如くを打ち破っていくであろう。

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■439 / inTopicNo.80)  弓兵テキスト2
□投稿者/ クレール 付き人(96回)-(2011/05/06(Fri) 23:02:08)
    2011/05/08(Sun) 22:36:31 編集(投稿者)

    特化性の低い平均的な評価、対空射撃に自動迎撃という初めて見る特殊能力。
    開示当初より、弓兵はその評価よりも特殊性に重きを置かれている雰囲気があった。
    (とはいえ、るしにゃん弓兵の登場初期は戦闘力が低すぎて特殊性を活かすことができず、弓兵を育てるところから始まったわけだが。)

    実際に、弓兵は特殊な運用が多くあった。
    敵の特殊行動を妨害するものであったり、空からの奇襲防御に攻撃的にあてられたり。
    はたまた、突撃する敵軍勢の威嚇誘導に使われることもあった。

    だが、きっとそれらは弓兵の本領のほんの一部にすぎない。
    人の歴史の古代と呼ばれる頃、まだ殆どのただの人間が自然と闘っていたころから弓矢は存在してきた。
    そして、武器が弓から銃へと移り変わる歴史の境界域でもなお、弓は銃よりも戦術的優位に立っていたのだから。

    逆に言えば、これは弓の攻撃力が強いということを示しているのではない。
    現に、るしにゃん王国の弓兵は多くの敵を討ち取っているが、真の強敵に対しては変わらず無力なのである。
    しかし弓兵の本分は一対一で強大な敵を打ち破ることではない。
    決戦兵器の討伐は決戦兵器に任せればよく、豪将との一騎打ちは、剣豪や魔術師がすればよいのだ。

    弓兵の役割とは、未だ研究と予感の段階にしかないが、戦争の大局を操ることではないだろうか。
    かつて一度あった、橙オーマとの戦いで、ただ在るだけで敵が手をとりあおうとする、
    悪く言えば厄介な、戦略的価値を誇る存在。
    古くから伝えられる戦術には、そういう価値があるのかもしれない。


    また、魔法・魔術的な観点から見ても、弓というものは非常に価値の高いものである。

    弓の反りは、しばしば天に映る大きな星、太陽と月の比喩となる。
    ゆえにあらゆる地域で、太陽と月の神は弓を武器に持つとされていたのだ。
    特に満ち欠けする月は、まさしく弓に同じ形を作ることがあり、弓と月の親和性、弓の神秘性はさらに高まる。

    そして太陽と月の運行は四季を支配し、日の出の位置や角度が農耕民族に種まきの時期を伝える。
    時期を違えなければ正しい収穫を約束するため、弓持つ神は転じて豊穣を司る役目を持つこともあった。
    狩猟民族にとっても、自らの武器と狩の成果を司る存在として、豊穣の神は弓持つ神であった。

    さらに東方では、弦を弾く音に退魔の力が宿ると考えられていた。
    その利用法として、平安の宮廷における儀式のひとつに「雷鳴の陣」というものがある。
    当時は雷が悪霊の怒りと恐れられ、雷鳴が聞こえたとき落雷が宮廷に落ちないようにと、武士が弓を構えて弦を弾く儀式である。
    弓が退魔の武具とされる一方、聖別された矢は破魔矢という名前で家庭に配られている。
    破魔矢は縁起物の1つとされており、魔を破ると名づけられているが、もともとは豊凶の占いの矢であったともいわれている。

    以上のように、弓と矢の魔術的潜在力はかなりのものであるが、
    るしにゃん王国の弓矢にこめられている魔法は矢の重力操作に注ぎ込まれるだけで、
    はっきりいって、宝の持ち腐れに近い状態である。

    現在もまだ、職業研究、武具研究は進んでいる。
    古の戦術を学び、弓具に眠る魔術の潜在性を呼び起こすことができたならば、
    弓兵の在り方はこれまでよりも大きく変化するだろう。
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